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【日本アニメの底力】『響け!ユーフォニアム』に早くも「続編」の声 魅力を徹底分析

2015年7月24日(金) 21:29配信

放送を重ねるごとにファンを増やした『響け!ユーフォニアム』 (C) 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

放送を重ねるごとにファンを増やした『響け!ユーフォニアム』 (C) 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

6月に最終回を迎えたばかりの吹奏楽アニメ響け!ユーフォニアムに対し、早くも第二期を待望する声が高まっている。

放送回数を重ねるごとに着実にファンを増やし、「期待以上」との評価が多く寄せられている同作の魅力について分析した。

「京アニ史上最高」の映像・音楽表現

この作品について最初に触れなければいけない点が、アニメファンから「京都アニメーション史上最高」とも評される、映像・音楽の表現力だろう。特に吹奏楽部という多数のキャラクターの緻密な描写を強いられる舞台を、最後まで力強く、美しく描ききった点は高く評価されて然るべきだろう。

そもそもアニメにおける音楽の演奏シーンというのは、使い回しが多用されたり、キャラクターの表情のアップで手元が写らないよう描写されることも少なくないのだが、本作ではその舞台に真っ向から向き合い緊張感と熱気が伝わってくる映像を作り上げている。

そして、第11話でのオーディションシーンで麗奈がトランペットで最初の一音を発した瞬間に全視聴者がその実力を実感できたように、セリフで説明がなされなくても「音」が語り始めるのが本作品の特徴だ。

こだわり抜かれた音楽表現によって、お世辞にも上手いとは言いがたかった演奏レベルが、本気で全国を目指すことによって上達していく様子を、視聴者が自らの耳で感じ、たとえ滝先生が褒める前でもその努力の跡を感じることができる。

実際に同じ曲を何度も様々なパターンで収録するのには多大なる時間と労力を要したと思われるが、そうした「苦労の跡」を繰り返し聴くことによって、クライマックスの演奏での格別の感動が演出されるのである。

『けいおん!』と正反対 “日常系アニメ”と一線を画す緊張感

滝先生が演奏を途中で止め、視線を生徒へ向け言葉を発するまでの僅かな間。まるで自分がそこにいるかのように張り詰めた部室の空気感が伝わってきて、思わず息を飲んだという視聴者も多いことだろう。

同じ京都アニメーションが製作したヒット作に『けいおん!』があるが、『響け!ユーフォニアム』のほうはその逆方向を行く作品に仕上がっており、ジャンルとしては「スポ根」ものに近いとも言える。

全国に行くために滝先生は優しくも厳しい指導を行うが、そのためには時に生徒を精神的に追い詰めることを躊躇しない。

「音楽を題材としたアクション」とも評された映画『セッション』で、最高の音楽を求めるフレッチャーが行った狂気的な指導に比べれば愛のあるものだ。だが、ミスの「犯人捜し」が始まったときの逃げ出したくなるような緊張感、全員の前で実力不足を突きつけられる残酷さ、容赦なくメンバーから外される屈辱などは、こちらでも極めてシビアに描かれ、その緊張感が視聴者の目と耳を釘付けにするのである。

高校生の「素」を演じる声優の演技力

茅原実里、日笠陽子、寿美菜子早見沙織といった実力ある声優陣が揃った本作品だが、特に光るのが主人公・黄前久美子を演じる19歳の黒沢ともよの演技力だ。

黄前久美子を演じる黒沢ともよが「自然体」を出している

黄前久美子を演じる黒沢ともよが「自然体」を出している

先輩の前で緊張したり、悔しさで涙ながらに叫んだり、腐れ縁の幼馴染みと低声で話したりという久美子の声を場面やテンションに応じて実に多彩に演じ分けているのだが、その声がとにかく「自然」なのだ。

ジブリ作品等で敢えてプロの声優以外の声を当てて「演じる」声とは違うナチュラルな話し方を期待されることがあるが、この作品に登場する久美子はまさに「自然体」そのもの。

作り上げられたキャラクターに声が当てられているというよりも、女子高生・久美子の気持ちがただただ自然に漏れ出ているといった具合で、その「自然体の声」「自然体の久美子」がこの作品全体のリアルさを更なる高みに押し上げている。

幾多の試練や悔しさを乗り越えて、音楽に持てる全てをぶつけようとする高校生たち。あくまでこの作品で描かれているのは、汗と涙と青春という王道のストーリーに過ぎない。

しかしそれでも決して陳腐な作品にはならないのは、その王道に日本のアニメーション技術が今持てる全てをぶつけたからではないだろうか。

(文:小林三笠)

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響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム

監督 石原立也 
原作者 武田綾乃 
音楽 松田彬人 
声の出演 黒沢ともよ  朝井彩加  豊田萌絵  安済知佳  寿美菜子  早見沙織  茅原実里  石谷春貴  津田健次郎  小堀幸 
概要 高校の吹奏楽部に所属する少女たちの成長と青春を描いた武田綾乃による同名小説を原作とする、京都アニメーション制作のテレビアニメ。全国大会を目指すことになった吹奏楽部の部員たちが抱える悩みや葛藤、様々に揺れ動く感情を丁寧に描写し、高校の部活動ならではの空気感がリアルに表現されている。監督は「涼宮ハルヒの憂鬱」「中二病でも恋がしたい!」の石原立也、シリーズ構成は「ラブライブ!」の花田十輝、シリーズ演出は「けいおん!」シリーズで監督を務めた山田尚子が担当。
北宇治高校に入学した黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝に誘われて吹奏楽部を見学することに。しかし中学時代の同級生・高坂麗奈を見かけた久美子は入部を躊躇する。同じ吹奏楽部だった2人は、あるコンクールでの出来事が原因で気まずい関係にあったのだ。それでも、葉月や緑輝に後押しされて久美子は入部を決意するが、新しい顧問を迎えた吹奏楽部の異様な空気に部員たちは戸惑い、次第にそれぞれの思惑が交錯し始める。

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