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映画『ギリシャに消えた嘘』―オスカー・アイザックインタビュー

2015年4月6日(月) 13:52配信

伝説的な作家、パトリシア・ハイスミス原作の「殺意の迷宮」を、ヴィゴ・モーテンセン、キルスティン・ダンスト、オスカー・アイザックら豪華キャストで映画化した『ギリシャに消えた嘘』。ギリシャのアテネとクレタ島からトルコのイスタンブールへと舞台を移しながら、詐欺師とその美貌の妻、図らずも彼らの犯罪に加担してしまった青年の逃避行が展開していく―。

本作では、ギリシャでツアーガイドをしている青年・ライダル役を演じたオスカー・アイザックが自身の役どころや共演者、そして監督や脚本までを語りつくします。

ライダル役のオスカー・アイザック/(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

ライダル役のオスカー・アイザック/(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

―あたなが演じるライダルについて教えてください。
僕はこの映画で、ライダル・キーナーという役を演じている。この役柄はストーリー上、アメリカからアテネへ移り住み、数年間暮らしている。ハイスミスの表現を借りると、彼は自分自身を見つける為に、インスピレーションを探し求めている。そして、チェスターとコレットとの出会いによって、彼は心地よく刺激的な冒険に遭遇するんだ。この映画の要素のひとつとして、僕の役柄の成長がある。一人の男になるまでの経緯や、それの意味、どんな男になるのかという内容だ。そしてさらに彼の正義や道徳といった事に対する感覚の形成についても描いている。彼が出会ったカップルによって、彼は少しずつ変わっていくんだ。

―ヴィゴ・モーテンセンとの共演について
彼は本当に全ての事に対して的確で、もの凄い集中力を兼ね備えている。だがその一方で、ひとつひとつのテイクの合間や始まりで、とてもお茶目な一面も見せていた。それがリラックスして自分を出し切る事だと教えてくれたよ。彼のものすごい集中力と、その逆の要素はプラスとして働いていて、それがそのままスクリーン上に現れている。

―キルスティン・ダンストとの共演について
彼女はとても素晴らしい女優だと思う。彼女は仕事に対してとてつもなく熱心だ。僕がいつか彼女の台本を盗み見した時、そこには無数のメモ書きがされていた。彼女は本当に時間をかけて役作りをしている反面、それを隠すのにも長けている。彼女は計算されつくした演技をするというよりかは、とても自然な演技をする。それは彼女の多大なる努力から生み出された、ぶれない基盤から派生するものであるが故のことだと思う。

キルスティン・ダンスト/(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

キルスティン・ダンスト/(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

―ホセイン・アミニ監督について
『ドライヴ』の脚本を書いていたホセインだが、僕と彼は仕事上とても良い関係にあって、僕が演じた役柄がどの様な人物なのかについて、かなり親身になって一緒に考えてくれた。このプロジェクトが始まった時、彼は僕に電話をくれて、一緒に仕事をしないかと誘ってくれたんだ。
監督の協力姿勢がこの作品においての全ての始まりだと思う。彼は、僕ら役者の意見をとても大事にしてくれる。このプレジェクトが本格的に始まる2ヶ月前くらいから、彼はNYの僕の自宅に来て、2人で脚本を読みながら色々なアイデアを出し合ったりした。そして、リハーサルの前にも、役者3人と彼で集まって、1週間くらいかけて意見の出し合いを行った。彼はこういった事を常に大切にしている。彼は役者が大好きなんだ。監督は自分が何を求めているかを常に理解していて、全ての事に対して、とても細かくアプローチしている。これによって、ひとつの信頼が生まれ、僕らが色々なことに挑戦する環境が出来てくる。監督のリーダーシップによって、僕らが色々なことに自由に挑戦出来るような環境が生まれたよ。

―脚本について
この脚本を読んだ時に得た最初の印象は、何層にもわたる、好奇心をくすぐるストーリーの奥深さだ。僕ら役者3人が、各役柄について試行錯誤したり、ひとつひとつのシーンの撮影をしている最中、そのストーリーの複雑さは各々のキャラクターのみから出てくるわけではない気がしていた。しかし、僕ら全員が、何かを直感的に感じていたのは確かで、僕は最初に脚本を読んだ時に、“このプロジェクトに入りたい”と思った。この様な、クラシックで、精神的なスリラー映画は最近あまり作られなくなったからね。

―ロケーションについて
僕にとって、一緒に働く事ができた人々は勿論だが、撮影のロケーションも素晴らしかった事のひとつである。ロンドン以外僕は行ったことがなかったし、今は通常入る事の出来ない、パルテノン宮殿やクノッソス遺跡で撮影できた事に感動した。トルコの商店街においても、ちょうどトルコの休日があり、色々と歩き回る事が出来たりと、こういった経験が、映画撮影においてとてもプラスの事に繋がったよ。
衣装やヘアスタイルに関しても、とても興味深い部分であった。その場所のその時代に実際にいる感覚になったし、光の当たり方に関してもそうだし、そのロケーションの全てが映画の良さにつながっている。実際にこのようなロケーションで撮影をしていなかったら、この映画は成り立たなかったと思う。
(デザインにおいて)僕がこの映画の好きな部分は、自意識過剰になっていない部分だと思う。「見てくれ」と言わんばかりの演出はなく、観客に対して時代劇(クラシック映画)を観ている感覚にさせる事がこの映画の特徴であり、巧みさでもある。とても素晴らしいスタイル作りだと思うし、1962年という時代を表現しきっていると思う。

(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

(C)2014 STUDIOCANAL S.A. All rights reserved.

―キャラクター設定について
監督はどちらかというと、『グレート・ギャツビー』のキャラクターを意識していた。ヴィゴは高潔さを醸し出しながら、“この人を信じたい”、“彼がトラブルにあっている時に助けてあげたい”と感じさせる人柄である。キルスティンも同じだ。この映画のキャスティングもとても素晴らしいと思うよ。
この作品は、心理的であるが、精神的ではないという捉え方が正しいと思う。キャラクター達は、精神的におかしくなっているわけではなく、人間がこういった場合にこういう行動をするであろうという事をリアルに描写している。観客がいかに自分たちに感情移入出来るかという部分が僕らにとっての目標であったと思う。僕が想像していた以上に、この作品に関わって勉強になった事がたくさんある。このストーリー上の人間を演じられた事や、色々な挑戦もあった。ストーリー上、3人の人物がとても親密な関係になるのだけれど、突然その関係性がなくなってしまう。これはこの映画づくりにも言える事で、僕らは素晴らしいロケーションで、全員親密な関係になりつつも、映画が終わると、その関係性が終わってしまうんだ。


映画『ギリシャに消えた嘘』
4月11日(土)全国ロードショー

出演:ヴィゴ・モーテンセン、キルスティン・ダンスト、オスカー・アイザック
監督:ホセイン・アミニ(『ドライヴ』脚本)
原作:パトリシア・ハイスミス(「殺意の迷宮」)
原題:The Two Faces of January


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著者 パトリシア・ハイスミス  榊優子 

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アーティスト情報

パトリシア・ハイスミス

生年月日 1921年1月19日(74歳)
星座 やぎ座
出生地 米・テキサス フォートワース

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