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綾辻行人がおすすめする「驚愕の結末が楽しめる映画」10本

2015年6月18日(木) 13:38配信

1987年にデビューして以来、ミステリー界を牽引してきた作家、綾辻行人さんが、張り巡らされた伏線やどんでん返しのラストに戦慄する、選りすぐりのおすすめ10本を製作年順にリストアップ!


綾辻行人がおすすめする「驚愕の結末が楽しめる」10本

スティング

1936年のシカゴを舞台に、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード演じる天才詐欺師たちが熾烈な頭脳戦を展開する。第46回アカデミー賞作品賞®ほか全7部門受賞。

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サスペリアPART2

イタリアに滞在中の米国人ピアニストが、遭遇した殺人事件の犯人を自ら追う。日本では『サスペリア』('77)が先に公開されてヒットしたため邦題が『〜PART2』に。

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ファイト・クラブ

平凡な会社員の“僕”は不可思議な男と出会い、互いを殴り合う地下組織“ファイト・クラブ”を結成。クラブはやがて、危険なテロ集団へと変貌を遂げていく。

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アンブレイカブル

フィラデルフィア近郊で乗客131人が死亡する列車事故が発生。唯一、無傷で生き残った男に、ヒーローを捜しているというコミックコレクターが接触してくる。

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アザーズ

1945年、英国の孤島に建つ広大な屋敷に、出征した夫の帰りを待つ妻とその二人の子どもが転居。屋敷に3人の使用人が現れるが、一家の周りで不可解な現象が頻発する。

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ソウ

密室に鎖でつながれて目覚めた男二人が、猟奇殺人犯“ジグソウ”から残酷なゲームを強要される。低予算ながら斬新なストーリーが人気を集め、全7作のシリーズに。

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プレステージ

19世紀末のロンドン。ライバル同士のマジシャン二人が、ある事故をきっかけに互いを潰そうと争いを繰り広げる。主演はヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベール。

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エスター

子どもを死産して悲嘆に暮れる夫妻が、孤児院から9歳のかわいい少女を養子に迎える。当初は利発で素直だった少女は、次第に恐るべき本性をあらわにしていく。

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アフタースクール

お人よしの中学校教師が、自分を訪ねてきた謎の探偵と一緒に親友の行方を捜すはめに。エリート会社員だった親友の知られざる一面が次々と明らかになっていく。

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レッド・ライト

30年以上姿を消していた伝説の超能力者サイモン・シルバー(ロバート・デ・ニーロ)が復活。女性物理学者とその助手が、彼の能力を科学的に解明しようとする。

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コンゲーム映画の名作中の名作『スティング』はストーリーもテンポよく爽快

『スティング』(C)2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. 

『スティング』(C)1973 Universal Studios. Renewed 2001Universal Studios. All Rights Reserved.

一口に“驚愕の結末が楽しめる映画”といってもタイプはさまざまで、ミステリーでもホラーでもなく、物語が思いもよらない終わり方をするという作品もあります。例えば『俺たちに明日はない』の結末なんかも、驚愕といえば驚愕ですね。けれども今回は、ストーリー全体に伏線が張り巡らされていて、あとで振り返ると「なるほど、そうだったのか!」という発見があるミステリーやホラーの作品を中心に選んでみました。

今から40年以上も前に作られた『スティング』はいわゆるコンゲームストーリーで、名作中の名作です。文句なしによくできた脚本を、名優たちが見事に演じています。テンポのいい語り口に引き込まれて楽しく観ていると、最後にアッと驚く展開が待ち受けている。今回のラインナップの中では数少ない、明るくて爽快なお話ですね。僕が最初に観たのは子どもの頃でしたが、今観直しても全然古さを感じさせない。名作の証拠です。ちょっと似たテイストで、『テキサスの五人の仲間』という作品もオススメします。

『サスペリアPART2』(C) 2000 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

『サスペリアPART2』(C)1974 MEDIASET

ダリオ・アルジェントやデヴィッド・フィンチャー、監督による斬新な演出が光る

僕には多大な影響を受け、勝手に“師”と仰いでいる2大巨匠がいて、一人は漫画家の楳図かずおさん、そしてもう一人はイタリアの天才監督ダリオ・アルジェント。『サスペリアPART2』はそのアルジェントの出世作です。ジャンル的にはイタリアで“ジャーロ”と呼ばれているサスペンス。オカルトホラーの傑作『サスペリア』とは内容的に何の関係もありません。怖い映画ではあるけど、骨格はちゃんとした犯人探しのミステリーになっていて、なおかつこの作品には、おそらく映画史上前代未聞の映像手がかりが仕込まれています。最初に観たときは本当に、悲鳴を上げそうなくらいびっくりしました。ある場面に実は恐ろしいものが映っていた、という演出は公開当時とても斬新でしたね。ミステリーファンの間ではつとに知られている傑作です。

『ファイト・クラブ』(C) 2000 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

『ファイト・クラブ』(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

『ファイト・クラブ』も大好きな作品です。デヴィッド・フィンチャー監督は『セブン』も大変な傑作だと思いますけど、その後『ファイト・クラブ』を観て改めて驚嘆しました。内容についてはほぼ何も語れないんですが(笑)、小説でいう叙述トリック、“信頼できない語り手”といわれる仕かけを映像で試みていて、「映画ではこういうふうにできるのか」と目を見開かされる思いでした。同様に『パーフェクト・ゲッタウェイ』も映画ならではのアクロバティックな仕かけが隠されていて、僕はとても好きな作品です。

予想もつかないどんでん返しに大笑いした『アンブレイカブル』、涙が止まらなかった『アザーズ』

何かと批判されることも多いM・ナイト・シャマラン監督も、僕は意外に嫌いじゃないんです。ただ、みんながびっくりしたという『シックス・センス』はそれほど楽しめなかった。ところが次に『アンブレイカブル』を観たら、これはもう大好物(笑)。「こういうネタもありなんだ」と思わせてくれる愉快などんでん返しで、個人的には本作が彼の最高傑作ではないかと思います。劇場のレイトショーで観客は僕一人だけ、という状況で観て、最後はゲラゲラ大笑いしました(笑)。

『アンブレイカブル』とは対照的に、劇場でぼうだの涙を流したのがアレハンドロ・アメナーバル監督の『アザーズ』。結末で真実が見えたとき、この映画があまりにもすごい仕掛けに挑んでいたこと自体に感動して、泣いてしまった。舞台は閉塞感が漂う美しい屋敷で、どんな謎が隠されているのかとゾクゾクしながら観ていると、最後に衝撃の事実が明かされます。アメナーバルは『オープン・ユア・アイズ』から注目していましたが、いきなりここまでの傑作を撮ってしまうとは。

僕は『アザーズ』や『悪を呼ぶ少年』といった映画の雰囲気がたまらなく好きで、これらは小説『Another』を書くきっかけにもなっています。

複雑なストーリーを伏線と巧妙なトリックで観せる先鋭的なミステリー

『ソウ』(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

『ソウ』(C)2004 SAW PRODUCTION INC

『ソウ』は大好きなシリーズで7作全部観ていますが、やはり1作目が最高ですね。ラストのあのシーンでは思わず「ああっ!」と叫んでしまったし(笑)、ミステリー作家としても「お見事!」と感心しました。残酷で痛々しいシーンのオンパレードなんだけど、単にそれだけではなくて、ストーリー全体に大胆かつ複雑なトリックが仕かけられています。だから、シリーズのどの作品も先鋭的なミステリーとして成り立っている。1作目でソリッド・シチュエーション・スリラーというジャンルが確立され、以降、類似作品が山のように作られましたが、『ソウ』に匹敵するものは見当たりません。

『プレステージ』は、もう5回くらい観ているかな。大傑作ですね。クリストファー・ノーラン監督は『メメント』にしろ『インセプション』にしろ、複雑な物語を極上のエンタテインメントにしてみせる技術がすごい。『プレステージ』は簡単にいうと二人のマジシャンの闘いの話ですが、心の底からしびれました。冒頭のシーンで映るたくさんのシルクハットが巧妙な伏線になっていて、それを観逃さないでおくと、あのメイントリックもそうであってしかるべきだと納得できるでしょう。僕はマジックの心得が多少あるのですが、ここまで本格的にマジックを扱った映画はなかなか思いつかないし、マジシャンの生き方そのものがテーマになっている点も魅力です。

『エスター』(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

『エスター』(C)2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. 

「アンファンテリブル(恐るべき子どもたち)」というジャンルだと、近年の『エスター』は強烈でした。最初は知的でいい感じに見えた少女エスターの正体は何なのか、『オーメン』のような悪魔的な設定なのか、と想像を巡らせていると、実に驚くべき真実が明かされます。正体がわかったときの恐ろしさはほんと、「参った」としか言いようがない。この映画は知り合いのミステリー作家の間でも評判で、宮部みゆきさんも好きみたいだし、妻の小野不由美も大騒ぎでした(笑)。何で自分が先にこのネタを思いつかなかったのか、と悔しい気持ちも。

結末にはびっくりしてほしいからできるだけ心をフラットに、先入観を捨てて観てほしい

『アフタースクール』(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

『アフタースクール』(C)2008『アフタースクール』製作委員会

日本映画からはオリジナル脚本で頑張っておられる内田けんじ監督の『アフタースクール』を。必ずダマされるとの評判を聞いて、意地でもダマされまいと思って観たんですが、まんまとダマされました(笑)。いわゆる本格ミステリーとはスタイルが違うんだけど、見事な仕かけで驚かせてくれます。実によくできた脚本です。次作『鍵泥棒のメソッド』も、あの設定からあの爽やかなエンディングにもっていくストーリーテリング。ただ者じゃありませんね。

『レッド・ライト』(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

『レッド・ライト』(C)2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

物理学者が超常現象のトリックを暴いていくお話かと思いきや、鮮やかなどんでん返しに意表を突かれる『レッド・ライト』も秀逸です。えてしてホラーや超常現象ものはミステリーたりえないと思われがちですが、うまく絡めるとちゃんとミステリーになる。この作品も優れたミステリーになっています。

僕は小説でも映画でも、びっくりすることが何より大好きなんです。その一方で人をびっくりさせることも大好きで、自分の小説も読者にびっくりしてほしいという思いが原点にある。実をいうと“驚愕の結末が楽しめる映画”って紹介するのがすごく難しいんですよ。「最後にびっくりするよ」というと相手も身構えてしまうので、本当は何も言わないほうがいい。むしろ「大した結末じゃないけど」と嘘をついたほうが効果的です(笑)。とはいえ、たくさんの人に映画を観てもらい、びっくりしてほしいのもまた事実。なので、できるだけ先入観を捨てて、心をフラットな状態にしてご覧になることをオススメします。


綾辻行人

1960年京都府生まれ。「館シリーズ」の第5作にあたる『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。『Another』が'12年に古澤健監督、橋本愛主演で実写映画化された。


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綾辻行人

生年月日 1960年12月23日(56歳)
星座 やぎ座
出生地 京都府京都市

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