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入江悠がおすすめする激シブなオッサンに 憧れてしまう10本

2015年9月30日(水) 10:00配信

自身の作風も起用キャストもフレッシュなイメージの強い入江悠監督ながら、憧れはそれとは正反対なオッサン映画!
人生をしわに刻んだ“オッサン”たちを愛でる10本をセレクト。


入江 悠がおすすめする激シブなオッサンに憧れてしまう10本

『ターミネーター2』

第1作では悪役だったT-800が主人公を救うヒーローとして未来からやって来て、液体金属でできたT-1000と戦う第2作。全米&世界興収ともにシリーズ最高を記録。

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『七人の侍』

戦国時代、農民に雇われた7人の侍が、農民を苦しめる野武士に立ち向かう。西部劇『荒野の七人』としてリメイクされるなど世界中の多くの映画人に影響を与えた名作。

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『仁義なき戦い』

ノンフィクション小説を基に広島で起きたやくざの抗争を生々しくドキュメンタリータッチで描いた実録任映画。続編などが作られ全11作のシリーズになった。

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『ディレクターズカット ワイルドバンチ』

アメリカンニューシネマを代表する西部劇。1913年、アメリカからメキシコへ逃亡した5人の強盗団が、自分たちを裏切った多勢のメキシコ政府軍に戦いを挑む。

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『孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ』

アジアを代表するアクションスターが多数共演した歴史アクション。20世紀初頭、清朝末期の香港で、革命派のリーダー、孫文の護衛と王朝が派遣した暗殺団が激突する。

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『ベスト・キッド』

1984年のヒット作を、舞台を米国から中国に移してリメイク。北京に引っ越した米国人少年がいじめっ子に対抗するため、アパートの管理人からカンフーを学ぶ。

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『ゴッドファーザー PARTⅠ』

イタリア系アメリカ人であるマフィア一族の栄光と悲劇を描いた3部作の第1作。第45回アカデミー賞(R)で作品賞ほか全3部門を受賞。アル・パチーノの出世作となった。

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『夜の大捜査線』

第40回アカデミー賞(R)で作品賞ほか全5部門を受賞した社会派ドラマ。公民権運動のまっただなか、田舎町で起きた殺人事件を白人刑事とベテランの黒人刑事が捜査する。

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『ソナチネ』

北野武の監督第4作となるバイオレンス作。敵対する組との抗争の助っ人として東京から沖縄に送られたやくざが、子分を次々と殺されるうちに身内のワナに気づく。

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『ミリオンダラー・ベイビー』

30歳を過ぎた女性ボクサーと老トレーナーの命の闘い。第77回アカデミー賞(R)では助演のモーガン・フリーマンが4度目のノミネートにして初のオスカーを獲得した。

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旧式”になったターミネーターの切なさと疑似親子の関係がいい

『ターミネーター2』© 1991 - STUDIOCANAL - all rights reserved

『ターミネーター2』(C) 1991 - STUDIOCANAL - all rights reserved

「仕事をしてみたい俳優さんは誰ですか?」と聞かれることがよくあるのですが、いつもすぐに思い浮かぶのは“シブいオッサン俳優”ばかりです。子どもの頃からオッサンがかっこいい映画に惹かれてきたからかもしれません。若くてピチピチした女優さんより、苦みばしった顔のオッサン俳優が出ている映画にどうしても手が伸びてしまいます。今回はそんな僕の大好きな「激シブ・オッサン映画」をご紹介します。

中学生の頃だったと思いますが、映画館で観て映画のワクワク感とともにオッサンに初めて魅了されたのが『ターミネーター2』。主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。いわゆるターミネーターと呼ばれる殺人マシン役を演じていますが、この『2』ではさらに強い改良版殺人マシンが登場して、シュワちゃんは旧式という扱い。その設定が切ない。それから、当時爆発的な人気を博していたエドワード・ファーロング演じるジョン・コナーとの疑似親子の関係性もすばらしい。いつ観ても、何歳になって観ても面白いです。

かっこよくて正義な『七人の侍』と、暴力や権力が大好き!な『仁義なき戦い』のネガな男たち

『仁義なき戦い』© 東映

『仁義なき戦い』(C) 東映

いわゆる名作映画を観たいと思ったときにオススメしたいのが『七人の侍』。僕が観たのは10代半ばくらいでしたが、その面白さに胸が躍りました。ストーリーもさることながら、登場する“七人の侍”ならぬ“七人のオッサン”にほれます。まさに激シブなオッサンのオンパレード、見本市。男は中年になっても、老年になってもかっこよく生きざまを示せるんだと学びました。リーダー格のオッサン、笑わせ役のオッサン、非常時に強いオッサンなど……。この映画を観た人と「どんな激シブなオッサンになりたい」かを語り合いたいです。

『七人の侍』がかっこよくて正義感にあふれたポジティブなオッサンの見本市だとしたら、『仁義なき戦い』シリーズのオッサンたちはまさにネガ。権力好きで女好き、ギャンブル、暴力、裏切り全部好き、みたいなオッサンが勢ぞろいした“汚いオッサン”のオールタイム・ベスト映画。主演の菅原文太をはじめ、松方弘樹、金子信雄、梅宮辰夫、田中邦衛などスターたちが総出演。どの男もみんな欲にまみれて、権力を求めています。でも、それこそが人間の本当の姿かもしれない。欲望と生に執着してもがくオッサンの姿はかっこよく、そして切ない。何よりも疲れきったオッサンたちがふとした瞬間に見せる表情が“激シブ”です。現状に満足できない、でもどこに向かえばいいのかわからない。そんな悩める青年にオススメのオッサン映画。

『ワイルドバンチ』はサム・ペキンパー監督による西部劇。この映画に出てくる主人公のオッサンたちはえげつない無法者の強盗団です。かなり酷いこともしているはずなんですが、なぜか憎めない。映画を観ていくうちにどんどん好きになってしまう。ペキンパー監督の映画はどれもオッサンが魅力的なんですが、本作のクライマックスで繰り広げられるオッサンたちの死闘シーンは歴史に残ります。渇いた砂漠の風景もまた激シブっぷりに拍車をかけてくれます。

香港アクション界を背負ってきたジャッキーが次世代へ映画をつなぐ姿に泣ける

『孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ』© 2009 Cinema Popular Ltd. All Rights Reserved.

『孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ』(C) 2009 Cinema Popular Ltd. All Rights Reserved.

近年観た中でシブいオッサンたちがまとめて見られるのが『孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ』。香港を舞台にしたアクション大作ですが、同時に“生きざま映画”でもあります。中国清朝末期の激動の時代、孫文を暗殺団から守るために命を投げ捨てる義士たち。その姿はまさに“激シブ”の極み。人生に一度か二度しかない超重要な局面にぶつかったとき、激シブなオッサンならどうするか。特にレオン・ライ演じるダメ男が立ち上がる瞬間はグッときます。日本でもこういう映画を作ってほしい、いや、僕が作りたい!

『ベスト・キッド』© 2010 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

『ベスト・キッド』(C) 2010 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

香港といえば、僕の世代のアクションスターはジャッキー・チェン。ずっと追い続けてきたヒーローですが、彼が“激シブ”になった姿が見られるのが『ベスト・キッド』。これまでは、どれだけ老けてぜい肉がついても現役アクションスターとして頑張っていましたが、ついに本作で“伝道者”側へと回っています。かつて向こうみずな弟子の役で映画に出演し始めたジャッキーが、枯れたオッサンとして弟子にカンフーを教えるという設定だけで泣けます。カンフーを次の世代へ、演技を次の世代へ、そして映画を次の世代へ。重圧と責任を背負い続けたジャッキーの背中を見よ!

シブさとは苛烈な状況に飲み込まれることから生まれる
エッセンス

『ゴッドファーザー PARTⅠ』© 1972 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ゴッドファーザー PARTⅠ』(C) 1972 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

激シブなオッサン映画として絶対に外せないのは、『ゴッドファーザー PARTⅠ』。映画史にさん然と輝く超ド級の傑作です。第2作も傑作ですが、今回は記念すべき第1作をオススメ。どんな財産があっても、どんな権力があっても「人は死ぬときはあっさり死ぬ」ということを見事に活写しています。そんなヒリヒリした環境に生きるマフィアの男たちだからこそのシブさ。何よりすごいのは、平凡な青年だった主人公(アル・パチーノ)が次第にマフィアとしての才能を開花させていく流れの見事さ。青年からシブいオッサンに成長する過程を余すことなく見せてくれます。シブさとは、苛烈な状況に飲み込まれることから生まれるエッセンスなのかもしれません。

『夜の大捜査線』©Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.

『夜の大捜査線』(C)Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.

社会的、人種的な状況におけるシブいオッサン映画の代表格はこちら。都会から来た黒人刑事と田舎の白人警察署長の交流を描いた『夜の大捜査線』。黒人差別がまだ根深く残る田舎の町でたまたま捜査をすることになった刑事(シドニー・ポワチエ)の演技がとにかくすごい。激しい人種差別に声高に抵抗するわけでもなく、かといって従順に従うわけでもなく、静かな反抗と人権の主張を見せる。寡黙な男の決して譲れない一線が見える瞬間がシブい。同時に、差別する側である白人署長(ロッド・スタイガー)もまたシブい。自分の中でこり固まった差別感情に対して激しく葛藤する姿に、老いたオッサンでも変化することの重要性が伝わってきます。

『ミリオンダラー・ベイビー』©2004 Lakeshore Entertainment. All Rights Reserved.

『ミリオンダラー・ベイビー』(C)2004 Lakeshore Entertainment. All Rights Reserved.

あきらめて流されるオッサンも、
引退できないオジイサンにも、
いぶし銀の味がにじみ出る

ただ潮流に流されていくオッサンのシブさ、というのもまたあります。かなり高度だと思いますが、そんなオッサンを描いた傑作が北野武監督の『ソナチネ』。僕は10代の終わりに観ましたが、このオッサンの死に向かう姿になぜか共感できました。たぶんビートたけし演じる主人公の“人生に対するあきらめ”が普遍的なものとして胸に迫ってきたのでしょう。“あきらめる”ことは辛い。だからこそあきらめたオッサンにはどうしたってシブさが出てしまうのです。特に、若い頃むちゃくちゃをしてきたオッサンには。個人的には、若者のあきらめを描いた『キッズ・リターン』とオッサンのあきらめを描いた『ソナチネ』が、僕にとって北野映画のトップ2です。

オッサンのシブ味映画の究極はこれでしょう、『ミリオンダラー・ベイビー』。監督兼主演のクリント・イーストウッドと、その相棒役のモーガン・フリーマンがとにかく激シブです。とっくに引退して余生を送ってもいいのに、なぜか若い頃に虜になってしまったボクシングから離れられない。よりによって、未来が明るいとは思えない女ボクサーのコーチなんかを引き受けてしまう。二人はオッサンというよりもオジイサンの域にいますが、二人が大好きなボクシングについて語っている姿を見るだけで泣けてきてしまうのです。


入江 悠

入江 悠

1979年神奈川県生まれ。『SR サイタマノラッパー』('09)は自主映画としては異例のヒットとなり、全3作のシリーズに。次世代の日本映画界を担う監督の一人。


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