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【インタビュー】映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』 ジョン・グエン監督「この映画を撮ることで、若い頃のデヴィッドの不安を知った」

2018年1月15日(月) 17:44配信

ジョン・グエン監督/映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』/

ジョン・グエン監督/映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』/(C)Duck Diver Films & Kong Gulerod Film 2016

『ツイン・ピークス The Return』でふたたび大きな注目を集めている奇才ヴィッド・リンチ。そんなリンチに迫るドキュメンタリー映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』が2018年1月27日(土)より、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷、立川シネマシティほか全国順次公開。このたび、本作でメガホンをとったジョン・グエン監督のインタビューが到着した!

Q:デヴィッド・リンチの来歴はよく知られていますが、あなたたちは、『デイヴィッド・リンチ』のタイトルで出版されているインタビューなどを参考にしたんですか?

『デイヴィッド・リンチ』は買ってきたんだけど、いろんなエピソードに対して、新しいアプローチをするために読まなかった。読んでいたら、ためらいが生じたと思う。全部、新しい話でなきゃと思ったはずだ。この映画はコアなファンだけじゃなく、もっと幅広いファンのためのものでもある。『デイヴィッド・リンチ』にこだわると、幅広いファンにエピソードを紹介する機会を失うだろうと思ったんだ。

Q:あなたは、2007年にも『リンチ1』というドキュメンタリーを撮っていますね。『インランド・エンパイア』の撮影でリンチの激しい側面が記録されていますが、普段の彼は静かなたたずまいで知られていて、今回のドキュメンタリーでもそうですよね。

言いたいことはよく分かるよ。デヴィッドの場合、怒りをぶつけたりする相手は、彼をよく知っている人なんだ。カメラが回っていないところでは、笑顔で彼らに接している。もしかしたら、デヴィッドは観客に対して怒鳴ったり、怒ったりしているのかもしれない。ぶっきらぼうに見える時もあるけど、デヴィッドはいつも同じチームで仕事をしてる。みんな笑顔で戻ってくるんだ。

Q:解説やボイスオーバーなしで、制作するリンチを淡々と見せる映像から、とても親密な印象を受けました。

デヴィッドのことは、今までにたくさん撮ってきた。最初のドキュメンタリーから、もう10年にもなるからね。6年前の時点で、僕らがいても全く気にならなくなったと言っていた。だから、カメラが介入している感じがないんだろうね。デヴィッドはカメラに気づいてもいないんだ。僕らはしょっちゅう彼の頭の上でカメラを動かしたり、顔の前に迫ったりしたけど、そうしているうちにカメラは透明なもの、存在しないものになったんだ。最初のドキュメンタリーでは、“ああ、撮られたくないんだな、話したくないんだな”と感じた時もあった。でも10年後の今はそんな段階は超えている。今回はとても個人的な映画になったけど、全く問題なかった。今の僕らは彼をよく知っているし、彼もとてもリラックスしてる。カメラはデヴィッドに気づかれることなく彼を追い、2年半の間ずっと密着してるんだ。他の人がアトリエを訪ねてカメラを回し始めたら、デヴィッドは固まってしまっただろう。でも僕らだとそんなことにはならなくて、“まあいいや”という感じだった。

Q:大量の撮影フィルムを前に、これを編集しなきゃと思った時の気持ちは?

初のドキュメンタリーでは、使える映像が700時間分あったけど、今回は25時間分だった。それでも圧倒されたけどね。デヴィッドが25時間も人生を語ってるんだから。結局、ある2つのエピソードに関して欠けた部分があったから、補足のためにもう少し掘り下げて語ってもらった。埋められる範囲の穴が埋まると、インタビューはやめた。そんな感じで、25時間分の映像と補足に2年半を費やした。

Q:リンチのインタビューを読んだり見たりすると、彼の作品について、違う視点から考えさせられます。膨大な時間を彼と過ごすことで、全作品への認識はどう変わりましたか?

この映画を撮ることで、若い頃のデヴィッドの不安を知った。彼が“アートライフ”を、家族との暮らしや友達付き合いとは分けて考えていて、友達や家族をアトリエには寄せつけなかったことをね。デヴィッドは3つの生活を切り離していたんだ。全部をごっちゃにするとどうなるか分からなくて怖かったから。デヴィッドは実人生で自分を完全に切り分けているから、映画の人物にもそれを投影する。彼の映画のバラバラな感じ、突然切り替わる人物たちを理解するのに、デヴィッドの話が役立った。家族と話す時、友達と話す時、アトリエでジャック・フィスクと話す時のデヴィッドは全く違う。彼の映画の人物も同じだってことがよく分かるよ。デヴィッドにこの話をしたら同意するか、“ああ、気づかなかった”と言うかだろうね。いずれ彼とも話すかもしれないけど、僕が考えたことは筋が通ってると思う。彼のファンにも自分で感じ取ってほしい。デヴィッドの映画の観客は、作品と真剣に向き合っている。彼の作品をよく知っているし、僕らが解説しなくても作品を見直して分析するし、そのほうが彼らにとって満足度が高いはずだ。

Q:映画を撮ると決める以前は、リンチの絵についてどれくらい知っていましたか?

よく知っていたよ。展覧会を見に行ったこともある。でも自分たちが撮るものが“アートライフ”に関する映画になるとは思ってなかった。撮り始めてみたら自然にそういう流れになったんだ。デヴィッドの人生は大きな箱船のようなもので、彼はその中でアーティストとして成長してきたんだと思う。美術学校に行ったのは知っていたけど、多くの人がデヴィッド・リンチは映画監督だと思ってる。でも、アーティストとして出発したんだ。


映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』
2018年1月27日(土)より、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷、立川シネマシティほか全国順次公開

監督:ジョン・グエン、リック・バーンズ、オリヴィア・ネールガード=ホルム
出演:デヴィッド・リンチ 音楽:ジョナサン・ベンタ 配給・宣伝:アップリンク
(2016年/アメリカ・デンマーク/88分/英語/DCP/1.85:1/原題:David Lynch: The Art Life)
(C)Duck Diver Films & Kong Gulerod Film 2016


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