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RHYMESTER=KING OF STAGEが語るヒップホップからの日本音楽文化論(!?)

2015年4月28日(火) 21:14配信

昨年、結成25周年を迎えたRHYMESTERが、新たなフェイズに入った。レコード会社をビクターエンタテインメントに移籍し、主宰レーベルであるstarplayers Recordsを新設した。移籍第一弾となる両A面ニューシングル「人間交差点/Still Changing」は、日本語ラップの矜持を最前線で死守してきたKING OF STAGEのオピニオンをあらためて掲げる強力な2曲である。また「人間交差点」は、5月10日に開催されるRHYMESTER主催の同名フェスのテーマソングでもある。ヒップホップシーンのみならず日本の音楽文化向上さえも見据えて狼煙を上げたRHYMESTERの意気込みをたっぷり訊いた。(インタビュー・文:三宅正一)

自分たちにあらためて鞭を打つという意味でも新天地を求めた

—結成25周年を経て、今回ビクターに移籍し、starplayers Recordsを立ち上げた経緯からお訊きしたいんですけど。

宇多丸 キューンミュージックと長年一緒にやってきて、スタッフとの関係性も含めてホントになんの問題もなかったんですよ。だけど、ちょうど契約期間が満了して、そこでまたキューンと更新するか、新天地を求めるかという二択があって。このタイミングで自分たちにあらためて鞭を打つという意味でも新天地を求めたほうがいいんじゃないかということになったんだよね。あとは、日本のヒップホップシーンのことを思えば、もうひとつ外側にチャンネルがあればいいのかなと思って。そのチャンネルに俺たちがなれればいいんだけど、ずっとめんどくせえなと思っていて(笑)。

—でも、今こそチャンネルになるべきだと決意した。

宇多丸 うん。初めて自分たちで主催するフェスもそうだけど、ヒップホップに限らず俺らしか作れないチャンネルもあるよねって話になって。

Mummy-D(以下D) そうだね。さすがにそろそろ音楽シーンに対してもある程度の責任を持って向き合わなければいけないのかなと。クレ(KREVA)とかにもよく”後輩に対して責任感がない”って言われたりするからさ(笑)。背負うことって大変だし、どこかで逃げていたところがあったんだよね。“自分たちはそんなに立派なもんじゃないです”っていう気持ちもあったからだと思うんだけど。でもね、さすがに未来に、次の世代に向けておもしろくなっていくような体制作りをしないとなって。

—そもそもFG(FUNKY GRAMMAR UNIT。90年代にRHYMESTERを中心に結成され、EAST END、RIP SLYME、KICK THE CAN CREWなどが所属するクルー)自体がフックアップの始まりみたいなところがありますけどね。

宇多丸 FGではなんの面倒も見てないからね(笑)。“イベントに来い”って言うくらいで。でも、ライヴのアドバイスとかはしてたのか。

—音楽をクリエイトするうえでの精神性や遊び心、ライヴに向かうマインドも含めて伝承したことはかなりあると思いますけどね。

宇多丸 そうだったらいいんだけどね。ただ、FGの場合は、みんなが同じコミュニティにいて、定期的に会ってたからこそ伝えられる部分があったと思うんだよね。あとは、今は若い子にあんまり俺たちの色を付けちゃってもどうなのかなって思うところもあるし。そういう意味でフックアップにすごく慎重になってたんだよね。俺たちがフックアップしても得をしない若い子もいるでしょうし。これはべつに謙遜してるわけではなく。

—今の日本語ラップシーンにおもしろい才能がどんどん出てきてうごめいている状況があって。でも、なかなかオーバーグラウンドには浮上しないという。

D いきなりどメジャーに行かなくてもいいとは思うんだけど、もうちょっとフェスのラインナップに食い込むとか、そういう広がりが生まれるだけでも全然違うと思うんだよね。

宇多丸 まずはフェスの常連くらいにはなってもいいよね。今だったら大型のフェスじゃなくても、“わかってらっしゃる”センスのいいフェスっていっぱいあるじゃないですか。PUNPEEなんかはそういうところで大人気みたいなんだけど。そういうレベルの人がもっといてほしいし、たとえばロックシーンにも“日本語ってラップおもしろいですよね”って言ってくれる人もいっぱいいるから。その感じがもうちょっと世間的に共有されるレベルになったらいいなって。

—そうなんですよね。日本語ラップを積極的に聴いてるロックアーティストも多くて。“KOHHくんいいよね”っていうような会話も耳にするし。

D そうそう、こいちゃん(小出祐介/Base Ball Bear)もそうだし、ゴッチ(ASIAN KUNG-FU GENERATION)もそう。だから、絶対に広がるポテンシャルはあるんだけど、その接着剤になる人がいない。それで俺たちももっとがんばらなきゃいけないのかなって。

宇多丸 さじ加減は難しいんだけどね。そのうえで何ができるかこれから考えていきたいなと。

—未だにヒップホップ=怖いみたいなイメージしか持ってない人も多いから。

宇多丸 ラップにアレルギーを感じてる人の壁を未だに越えられてないのは事実。ただ、これはちょっと簡単に答えが出ないテーマなんだけど。

—それこそ一日中語れるテーマだし。
宇多丸 そう。ここを調整すればもっと広く伝わるけど、今は調整すべきじゃないとか、そういうこともあるからさ。

starplayers Recordsは俺たちがヒップホップ的なおもしろさを感じるエッセンスがあれば迎え入れたいな

—身近なトピックとしてRHYMESTERが今制作しているニューアルバムには先ほど名前が出たPUNPEEくんが数多くトラックを提供していると。そもそもの資質としてドープでトリッキーなセンスとポピュラリティを兼ね備えているトラックメイカーでありラッパーが、このタイミングでRHYMESTERと密に交わるというだけで期待しかないんですけど。

宇多丸 うん。彼はやっぱりおもしろいし、キャッチーですよ。

D ポップなんだよね。変わったバランスを持ってる。今回はホントにPちゃんの力を借りてます。
宇多丸 まあ、彼は若手というレベルではないんだけどね。このシーンではもう大物と言っても過言ではないから。

—僕も彼の一方的なファンで。自分が主催しているイベントにDJとして出演してもらったことがあって。そのイベントはスガ シカオさんや赤い公園のメンバー、奇妙礼太郎くんなどに出演してもらったんですけど、このメンツにPUNPEEくんがいたらおもしろいなと思って。

D そういうクロスオーバー感はいいよね。新しい何かが生まれる土壌になると思うし。

宇多丸 Pちゃんはダウンタウンの番組(「水曜日のダウンタウン」)の音楽担当もやったりしてるじゃないですか。その感じもいいよね。

D だからstarplayers Recordsはヒップホップではないアーティストでも、俺たちがヒップホップ的なおもしろさを感じるエッセンスがあれば迎え入れたいなと思っていて。たとえばビートシーンと絡んで何かを生み出してもいいと思うし、インストのアルバムをリリースしたっていいと思うし。

—たとえばフライング・ロータスとケンドリック・ラマーが交わってるみたいに。

Dそうそう。日本のメジャーレーベルでもそういうことがあってもいいなって思うから。

“俺たちに期待しないでくれ!”(笑)

—そもそもRHYMESTERはずっとクロスオーバーなコラボレーションをしてきたわけで。レーベルの理念としてそのマインドが反映しようとしてるということですよね。マジで期待してます。

D いや、そんなに期待しないで(笑)。

—いや、期待しますよ。

D 期待しないでください。珍しいインタビューだな(笑)。

宇多丸 これ見出し? “俺たちに期待しないでくれ!”って(笑)。ただ、ホントにまだ立ち上がったばかりのレーベルだから、俺たちも手探りの状態で。それで漠然とした答え方しかできないのも正直なところで。ただね、どの道スターが生まれないとダメだよね。アイコン的な存在になり得るスター。俺らの世代だとZEEBRAがいるといないとでは大きく違うから。この人がいたからこうなったというストーリーがあるのは大事だよね。

—KREVAさんも“自分に影響を受けた若い子が未来のスターになったらおもしろいと思う”って言ってました。

宇多丸 もちろんクレちゃんもスターなんだけど、シーン全体が変わったなと思える分岐点となる人が必要だよね。

—90年代後半から2000年初頭にそういう明確なスターが誕生する機運はあったと思うんですけどね。

宇多丸 これはこいちゃんも言ってたんだけど、あの時代の日本はヒップホップのみならず、たとえばメロコアやクラブミュージックを土壌とするR&Bのシンガーが当然のようにヒットチャートに入ったりしてたじゃないですか。ロックシーンにはNUMBER GIRLのような抜群におもしろくてカッコいいバンドもいて。

—いわゆる“ディーバ”と呼ばれる女性R&Bシンガーのムーブメントもあったりね。

宇多丸 そうそう。m-floみたいに2ステップ的なトラックを作ってる人たちがJ-POPとして聴かれたり。

—その時代の気配もヒップホップ的なセンスをもって同時代的に昇華しているのがtofubeatsくんやPUNPEEくんだったりすると思うんですけど。だからこそ、今またスターが生まれることに期待したいですよね。

宇多丸 そうね。だから、“ヒップホップはメジャーじゃなくていい、好きなことをやれていればいい”だけじゃなくて、ドカンと稼ぐのがカッコいいとも思ってほしいじゃないですか。

—RYMESTERにも近年はどんどん新しいリスナーも入ってきてるという実感はあるでしょう?

D あるある。“俺らのことどこで知ったの?”みたいな若い子がライブにいて。

—ミュージシャンズミュージシャンとしてのあり方に反応してる人やそれぞれの外仕事で得たリスナーもたくさんいるだろうし。もちろん、楽曲の求心力ありきなんだけど。

宇多丸 あとは、「高校生RAP選手権」の決勝戦で「B-BOYイズム」のビートが使われたりして。俺、笑っちゃったんだけどライブで「B-BOYイズム」をやったときに、あとで反応を確認したらTwitterに“決勝戦で使われたビートだ!”ってつぶやいているお客さんがいて。それもすげえなって。

—その循環はすばらしいと思う。で、移籍第一弾となるニューシングル「人間交差点/Still Changing」なんですけど。これはあらためてRHYMESTERの核なる指針を示す2曲ですよね。「人間的交差点」は音楽でどう人間社会を切り取るかというメッセージ論で、「Still Changing」が変化し、進化し続けながら常に今が最高地点であるというグループ論であって。

D うん、そうだね。最初はこういうシングルをリリースする発想はなくて。次のアルバムに向けて“今度は聴ける感じにしようか”みたいなことを言ってたのね。

—“聴ける”というのは?

D アッパーな曲がなかったりとか。

—メロウだったり?

D そうそう。それはちょっとチャレンジングではあるけどおもしろいかもねって話をしていて。

—その話をしていたのはいつごろ?

D (手元のメモを見ながら)それはね、2013年の1月13日。

—細かく記してますね(笑)。

ダーティーサイエンス

ダーティーサイエンス

宇多丸 つまり『ダーティーサイエンス』のリリース直前くらいだね。
D そのときにはもう次のアルバムを見据えた話をしていたのね。

—『ダーティーサイエンス』は音像がとことんドープなほうに寄ったものでもあったから、その反動もあったんですかね?

D そうそう。耳が疲れてた。だから、きれいなものをやりたくなったんだよ。なんだけど、そのあとに移籍が決まったから、移籍第一弾であんまりイレギュラーなことをやるのもどうかと思うし、やっぱり花火を上げたいなと。せっかくだから派手にやろうと。そこからトラック集め大会が始まって。でも、ジャストなバランスのトラックを見つけるのが意外と難しくて。すげえ時間がかかったんだよね。

—「人間交差点」にMOUNTAIN MOCHA KILIMANJAROを迎えて生のバンドサウンドで構築するというアイデアはJINさんから出たんですよね?

DJ JIN ここ最近のアルバムの統括プロデューサーはMummy-Dが担ってるんですけど、Dに“どんな感じの曲がほしいの?”って訊いたら、“バンドサウンドと親和性がありつつアガる曲がいいな”という意見をもらって。そこから考えて、昔のファンクのネタ(Ray Barretto「TOGETHER」)がアイデアとして降りてきたんですね。モカキリとは以前にも曲を一緒に作ったことがあったので、サンプルのネタを弾き直してもらおうと。しかもバンドの生演奏ではあるんだけど、今のカチッとしたヒップホップの音として構築したいなと。そのバランスはすごく意識しましたね。

—難しいバランスですよね。

JIN そう。でも、最近バンドのプロデュースをする機会があったりして、そこでいろいろ手応えをつかんでいたので。サウンドの明確なビジョンもあったし、スタジオやエンジニアも含めて、このチームでしっかり臨めば間違いないものができるという確信はかなりありました。

—このサウンドのあり方やバランスもまさに「人間交差点」ですよね。

D ああ、言われてみればそうだな。

宇多丸 「人間交差点」はまずフェスのタイトルを決めるところから出たものなんだよね。で、“シングルもあのトラックで「人間交差点」というタイトルでフェスのクライマックスでやったらバッチリじゃん”ってなって。今作ってるアルバムのテーマとも合致するし、すべてのピースがハマったんだよね。

日本で最初にお客さんの調子を訊いたのは宇多さんだっていうね

—「人間交差点」というタイトルは同名のマンガ(原作・矢島正雄 作画・弘兼憲史)に由来してると思うんですけど、これは宇多さんの提案なんですよね?

宇多丸 そう。最初は半笑いだったんだけど(笑)、だんだん“これ、いいな”って思ってきて。

D ああ、わかってきた! 俺たちは混ぜたいんだよね、やっぱり。音楽ジャンルも客層も混ぜたい。
JIN 混ぜ好き、混ざり好きかもしれないよね。
D そこから何か新しいものが生まれると信じて混ぜたいんだよね。

—そうですよ。それこそがRHYMESTERの本質ですよ。
D このあとのインタビューではそれをスパッと言ってると思う。“僕たちはね、基本的に混ぜたいんですよ”って(笑)。
宇多丸 だから、インタビューはセラピー、カウンセリングなんだよね。

D “音楽っておもしろいな、希望があるな”って思わせたいじゃん。そうじゃないとほかのフィールドにどんどん才能が流れていっちゃうから。カッコいい音楽をやっていてもちゃんと飯を食っていける、おもしろい未来を描けるってことを示さないとホントに才能が流れていっちゃうよね。だから、混ぜたいんだよね。

—リリックについてはどうですか?
宇多丸 ひとことで言えば多様性っていう話だよね。多様性と幅。

D 歌う内容についてはブレなかった。あと、トラックがすごく得意なBPMだから。

宇多丸 そう。思ったことを書けば乗るようなBPMで。

—フロウも難航しない。

D しないね。逆に言ったらちょっと新しいことをやらないといつもと同じような感じになってしまう危惧もあるけど、ラップを乗せやすいトラックであることには間違いない。

—Dさんのバースで〈上がってこう 上がってこう 上がってこう〉というラインがあり、宇多さんのバースで〈点と点が線と線になって交わるけれどぶつかんない〉ってラインがある。まさにこれこそがRHYMESTERの訴えたいことだと思った。

D そうだね。ヒップホップってさ、すぐ“調子どう!?”とか訊いちゃうんだけど。


JIN 日本で最初にお客さんの調子を訊いたのは宇多さんだっていうね。
宇多丸 GKマーヤンが前にそう言ってくれたんだけど。 違うと思うんだけどなあ(笑)。
D でもさ、突き詰めたらそれがいちばん言いたいことでもあるんだよね。自分でもちょっと笑っちゃうんだけど。

それぞれの人にそれぞれの人生がある。それを想像するってことだよね

>宇多丸 俺のバースについては、ここで指している交差点は渋谷のスクランブル交差点を思い浮かべてもらいたいんだけど。交差点ってよく考えたらすげえよなって話で。みんな全然違うことを考えて、違う方向を目指して歩いてるのにぶつからないんだよね。しかも“渡れ、止まれ”の合図は信号だけで。あれ以上みんなに指示すると逆にうまく歩けなくなると思うんだよね。ある意味では、交差点って人間の知恵が集積したものだという話をみんなでしていて。この調子で人間社会全体も動けば争いごとも減るんじゃないかなって思ったりして。ぶつかりそうになったら、避ける。これだけのことだ!っていう。たまに避けないやつがいてイラッともするんだけど(笑)。あと、譲り合おうとした結果ぶつかってしまうこともあるじゃない? そういうことも含めておもしろいなって。

—僕は左利きなんですけど、道を歩いていて左に避けようとすると、相手が右利きの人の場合、その人が右に避けようとするとぶつかってしまうことが多々あるんですよ(笑)。

宇多丸 ああ、なるほどね(笑)。

—で、ちょうどさっきここに来るまでに「人間交差点」を聴きながら渋谷の街を歩いたらすごくフィットして。クサい言い方になるけど、自分の目の前を通りすぎる一人ひとりに優しくなれそうな気がするというかね(笑)。

D いや、俺もそういうことを考えながら歌詞を書いたからうれしいよ。交差点にいると自分が主役であとの人はエキストラみたいに思えてしまうんだけど、それぞれの人にそれぞれの人生があるわけで。それを想像するってことだよね。

宇多丸 「人間交差点」はちゃんとマンガの公認をもらっていて。マンガのテーマに反してるのはヤだったから、あらためて読んでみたのね。どのエピソードもこの曲で歌っていることと合致するんだよね。ある人が世間的には一面的な見られ方をしていても、その裏には別の内実があって。社会ってそういう個々人の集積で成り立っているから。いいことも悪いこともね。そのテーマはマンガの内容にも沿ってるんだよね。

—たとえば盗撮犯の人生の内実はどうなのかとかね。そういうことも考えますよね。

宇多丸 盗撮した人にどういう事情があって、それが明るみになったときに家族はどう思うとかね。被害者側のこともそう。もちろん、犯罪は許すまじだし、被害者の立場になればその思いはより強くなるけど、歌や物語って自分ではない人の視点を理解する装置として機能することが重要で。つまり、人の想像力を働かすためにあるものだから。まさにマンガの『人間交差点』もそういう内容なんです。

—物語を創作する優れた作家って、登場人物全員の人生に目を凝らしていると思うんですよね。主役ではなくカメオ出演レベルの人物像やバックグラウンドにも。

宇多丸 そうだね。主役級だけが輝くのではなくて、セリフがない役にも、この人にはこういう人生があると想像できるくらいの視点が必要だと思う。

“まだまだ俺らは変わり続けるぜ”ってことを歌おう

— 一方、「Still Changing」はBACKLOGIC(以下BL)さんのトラックで。BLさんのトラックはシンセを軸に組み立てたフューチュアリスティックものが多いですけど、このトラックは「人間交差点」とシームレスに繋がるような生感の強いグルーヴがありますよね。

D 当初、メロウなアルバムを作ろうとしているときにジャスティン・ティンバーレイクのアルバム(『The 20/20 Experience』)がいいねって話をみんなでしていて。普遍的なグッド・ミュージックという感じ。それを踏まえてBLにリクエストしたから、こういうトラックを投げてくれたんだと思う。トラックメイカーにはちゃんとイメージを伝えたほうがいい人とそうじゃない人がいて。前者がBLで、後者はPちゃんなんだよね。歌詞に関しては、移籍第一弾で“まだまだ俺らは変わり続けるぜ”ってことを歌おうと。

—Dさんのバースは昔の彼女を街で見かけて、今のほうがイケてるって歌うという(笑)。>

D まあ、歌詞の内容は完全なフィクションなんだけど(笑)。2012年の年末に高校の同窓会があったのね。そこに同級生の女の子がいっぱい来てたわけ。俺もちょっと酔ってたからかもしれないけど、みんなすっごくかわいく見えるのよ(笑)。

—めっちゃいい話ですね(笑)。

D 正直、みんなおばさんになってんのかなって思ってたんだけど、かわいいじゃんと思って。当時さ、“美魔女”だったり“アンチエイジング”みたいな言葉が世の中に流れていて、なんかヤだなと思ってたのね。歳を重ねていくのはいいことなんだというメッセージを俺らの世代が出していかないと、若い子たちの希望がなくなっちゃうなと。そういうメッセージをこの歌詞には入れたいなと思ったんだよね

>—そして、宇多さんのバースでグループの進化論としても回収してるという。

>宇多丸 最初にDのバースがあったから、そっちに寄せた感じの歌詞を書いたんだけど、Dのディレクションで“もっと弾けてほしいし、威張ってほしい”って言われて。つまり、このタイミングだからこそ示すべきセルフボーストだよね。ただ、ビートが軽快だから、このトラックの上でそれをやると“まあ、俺らにとってこれが普通なんですけどね”みたいなニュアンスが出るというか(笑)。それもいいなと思って。

—最後にあらためて、今後の展望を。

宇多丸 混ぜます。世代も、音楽も。

—まずフェスでその意志が明確なものになるし。

D うん。最初はヒップホップフェスを主催するという考え方もあったんだけど、それはまた別の機会にやればいいなと思って。混ぜたほうが新しい何かが生まれるしね。ヒップホップシーンでフェスに出てもらいたいやつなんて死ぬほどいるから、とても1年じゃ出し切れない。だからこそ、ホントに長く続いていくフェスにしないと。

宇多丸 今回、ヒップホップ史的にもこのラインナップにスチャダラパーが入ることでかなり混ざってるしね。まあ、フェスが続くかは今年次第だけどね(笑)。

D 継続しないと「人間交差点」っていう曲だけが残っちゃうから(笑)。

宇多丸 ホントだな!(笑)。

RHYMESTER リリース情報

人間交差点 / Still Changing

2015年4月29日発売

初回限定盤A(CD+BD) VIZL-837 ¥4,167+税
初回限定盤B(CD+DVD) VIZL-828 ¥3,426+税
通常盤(CD) VICL-37050 \1,100+税

【収録曲】
1.人間交差点 2.Still Changing 3.人間交差点 (Instrumental) 4.Still Changing (Instrumental) 5.人間交差点 (A cappella) 6.Still Changing (A cappella)
初回限定盤A&B 収録映像作品
「KING OF STAGE VOL. 11 THE R RELEASE TOUR 2014 AT ZEPP TOKYO」

1. The R~Walk This Way 2. 午前零時~Once Again 3. The Choice Is Yours 4. K.U.F.U . 5.サバイバー 6.ちょうどいい (Piano Session With Kan Sano) 7.It’s A New Day (Piano Session With Kan Sano) 8.Pop Life (Piano Session With Kan Sano) 9.A fter The Last~そしてまた歌い出す 10.Just Do It! 11.付和Ride On 12.Hands 13. ザ・グレート・アマチュアリズム (Piano Session With Kan Sano) 14.ゆめのしま (Piano Session With Kan Sano) 15.ラストヴァース 16.This Y’all, That Y’all(Session With SCOOBIE DO) 17.余計なお世話だバカヤロウ
副音声:宇多丸・Mummy-D・DJ JINによる元祖・生(ビール)コメンタリー

RHYMESTER イベント情報

RHYMESTER presents 野外音楽フェスティバル「人間交差点 2015」
5月10日(日)
お台場野外特設会場(ゆりかもめ・青海駅スグ)
開場 9:30 / 終演 20:00
チケット発売中 ¥7,500(税込)
リストバンドとの交換で会場への入退場自由
小学生以下は保護者同伴のもと、入場無料
出演:RHYMESTER、スガ シカオ、スチャダラパー、レキシ、KGDR(ex.キングギドラ)、Mighty Crown、SOIL & “PIMP” SESSIONS、SUMMIT(PUNPEE、GAPPER、SIMI LAB、THE OTOGIBANASHI’S)、SUPER SONICS、10-FEET

「人間交差点」 オフィシャルサイト

RHYMESTER オフィシャルサイト


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