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【インタビュー】tofubeats 「あの曲の、“あの”って部分をがんばって作ってます」新作「STAKEHOLDER」を大いに語る!

2015年3月30日(月) 18:19配信

神戸在住のトラックメーカー/DJのtofubeatsが4月1日エイプリルフールにメジャー3rd EP「STAKEHOLDER」をリリースする。昨年豪華ゲストアーティストを招いたメジャー1stフルアルバム「First Album」、その後、森高千里とのコラボ・アルバム「森高豆腐」を発表。今年1月にはリミックスアルバム「First Album Remixes」を配信リリース、2月には7インチ・レコード「First Album PVC Vol.1、2」、3月には12インチ・レコード「First Album Remixes」と発売…と精力的に活動する彼に新作のこと、彼の活動スタンスについて聞いた。(インタビュー・文:土屋恵介)

 

 

インディーズ時代に出した『lost decade』ってアルバムみたいな気分で作ったのが今回の作品

──メジャー3rd EP『STAKEHOLDER』は、どんなテーマで作られた作品ですか。

「去年メジャーデビューして、約1年間J-POPのフィールドでの作品作りをがんばってきたんですけど、僕はそうじゃないものもいっぱい好きで。そこは意識してやらないようにしてきたんです。次のフルアルバムまでの合間に、“そっちの好きなことをやってみたら?”ってレコード会社の人が提案してくださったんですよ。じゃあ、1回好きにやってみようと。インディーズ時代に出した『lost decade』ってアルバムみたいな気分で作ったのが今回の作品です。「window」という曲だけは昔からあったんですけど、それ以外は『STAKEHOLDER』ってタイトルが決まってから作っていった感じですね。「dance to the beat to the」って曲もプロトタイプはあったんですけど、ほぼ作り替えてるので」

──では楽曲に触れながら話を進めましょう。「STAKEHOLDER」は、全体的にはメロウで、途中4つ打ちが入るブレイクビーツチューンです。

「単純に踊れる感じでもなければJ-POPでもないし、でもインストでもないし。カラオケで歌えなきゃとか全部抜きにして、“こういうの好きなんです”っていうのを素直にやった感じですね。他の曲もそうですけど、歌ものでもバランスがちょっとおかしかったりするんです。ヴォーカルが全然前に出てなかったりして、メジャーでは普通ナシですよ。でも、今回はそっちをあえて選んでます、貴重な機会なのでやっちゃえって(笑)」

──(笑)。「window」は、アブストラクト感が色濃く出てるなと。

「これは、「STAKEHOLDER」みたいなトラックに強引にフルコーラスをのせるとどうなるか?みたいな曲だったりします。変則的なリズムに、J-POPの歌をフルコーラスでのせる人とかいないので、逆にそういうのをやった感じです」

──「STAKEHOLDER -for DJ-」は、パッと聴き「STAKEHOLDER」と同じ曲には思えないですよね。

「これは、「STAKEHOLDER」の素材を使って、それだけで曲を作るっていうので始めたんです。最後はピアノとか足してますけど。基本、全部音色を切り貼りして、別のものにしてるんです。同じ曲には聴こえないけど、同じような要素は入ってるし、音楽をやってる人が聴けば、色んな素材を倍速にしたりとかにして使ってるのが分かるだろうし」

──聴き手の音楽の楽しみ方を広げる提示って感覚ですね。「She Talks At Night」は、センシティブなメロディでありながらパーカッシブで、とにかく低音がブッといです。

「これも、音がブーンって鳴ってるのをやりたかっただけなんですよね(笑)。こういうのってJ-POP的な曲では出せないじゃないですか。ヘッドホンで聴いたら、“なんじゃこりゃ?”みたいな。実はこれ、キックも鳴ってないんです。ベースしか鳴ってないんですよ」

──そうなんですか。ロウの響きがすごいです。

「サイン波だけであそこまでやってるんです。気持ちいいし好きだし、普通に現象としてスピーカーがバタバタバタバタってなるのが面白いのをやってみたくて(笑)」

CAPSULEは歌える美人の相方がいるから、僕の方が逆境だと思います(笑)

──(笑)。EP通じての話になりますが、曲の作りがシンプルなようでいて転調が入ったり、必ずトライのありますよね。

「トライって言うのは、自分に課してる課題でもあります。あの曲の、“あの”って部分をがんばって作るのは、いつも意識してます。“あの、ベースがデカイ曲”とか、そういう風に言われるとうれしいんです。あと、普通、曲って、Aメロ、Bメロ、サビじゃないとダメみたいなところがあるじゃないですか。でも、90年代の音楽ってそうじゃないものがいっぱいあったと思うんです。砂原(良徳)さんの「love beat」が出た頃って、インストでシングルを出してたり、(石野)卓球さんもそういうの出してましたよね。今、そういうのが全然ないなと思って。そこにチャレンジしようって気持ちが大きいですね」

──90年代は、楽曲と同時に音の面白さを追求してるものも多くありましたね。ほんと、tofubeatsさんのリミッターを解除してる作品ですね。

「逆に、僕のSMAPさんのリミックスや宇多田さんのカヴァーからここに辿り着いた人が、どう思うのかっていうのも、すごく興味があるんです。もちろん、僕が去年出したアルバムも、自分の全部好きなものが入ってるんですけど、そことは違う自分の趣味と世の中の反応を賭けてるというか。かなり攻めてますけど、これが受けたら受けたで面白いし、受けなかったら受けなかったで、こういうのは控えといた方がいいんだなって分かるし。そういう作品ですね」

──それと、ヒップホップ的な要素があるのは当然ですが、80年代のニューウェイヴ感も感じるんですよね。それを現代版に解釈してるような感覚というか。

「よく、“ニューウェイヴの影響を感じる”って言われるんですけど、僕はその世代じゃないので分からないんです。ただ、精神的な軸の置き方は近いのかなと思います。ポップスを捻じ曲げてやろうみたいな気負いみたいなものはありますね。特に今はメジャーで異形のものをやる人がいないし、メジャーでマジでクラブミュージックをやってる人って少ないんじゃないかな。中田(ヤスタカ)さんぐらいかな。しかもCAPSULEは歌える美人の相方がいるから、僕の方が逆境だと思います(笑)。まあ異形のものを放り込んでやろうっていうのは、ジャケからしてそうなんですけど(笑)。こういうものがあった方が、シーンとして面白いんじゃないの?みたいな気持ちはあります」

“tofubetsは突然変なことをする”って前提で僕の音楽を聴いてもらえたら、僕もリスナーもお互い楽しいと思う

──確かに今の日本のミュージックシーンだと異形なものは少ないかもですね。

「さっきも言いましたけど、かつては多かったんですけどね。最近、Crue-L Records(ラヴ・タンバリンズなどが所属した、瀧見憲司主宰のインディレーベル)の作品をすごい集めてて、最高だなと思って。“いいな、この時代”って憧れがあるんです。偶然ですけど、今回のジャケットを見てたら“ちょっと渋谷系っぽいね”って話になったんですよ。全然中身は違いますけど(笑)」

──あ~、小山田圭吾さん主宰のトラットリア・レコーズ感はありますね。

「僕がやろうとしてる概念の置き方とかを勉強させてもらってる感覚があります。J-POPだけど奥行きのあるものを楽しんでほしいみたいな気概はありますね。やっぱり、お金を払って聴いていただくものだから、絶対利己的になれないし。今回は比率で言うと自己満足の部分も高いですけど(笑)。でも、根底にはそういう気持ちがあります。あと僕の中で、“tofubeatsっていつも違う方向に球投げ続けてるな”って思われたいところがあるんです。「水星」を好きな人が、ずっと「水星」だけを望んでオレの音楽を聴いてたら、単純にもったいないと思うんですよ。“tofubetsは突然変なことをする”って前提で僕の音楽を聴いてもらえたら、僕もリスナーもお互い楽しいと思うんです。そういう関係が作れたらいいなって思っています。なんか僕はよくシティポップとか言われるけど、シティポップな感じってジャケットのイラストだけじゃないかと思うんですよね(笑)」

──ジャケだけアーバンみたいな(笑)。

「そうそう(笑)。でも、今回のジャケ見たら、さすがにアーバンとは言わせないぞっていう(笑)。逆にそっちのほうが誠実だと思うんですよ」

──tofuさんの顔、見切れてますし(笑)。シティポップではないぞって言うのはジャケからも伝わります。では、話題を変えて、クラブミュージックシーンではスタンダードですが、いわゆるJ-POPのリスナーの人にしてみると、SoundCloudで先に音源を発表して、アレンジを加えてCDというフィジカルでリリースしていくこと自体を珍しく感じる人もいると思うんです。“なんで先に無料で公開するんですか?”って。

「それは単純に僕が、音を聴いてもらって反応を見ないと不安だからです。今回、「STAKEHOLDER」だけ世に出してないから不安で不安で。タイトル曲を先に出さずにリリースするのは初めてなので」

──そうなんですか。

「はい。「水星」を出して軽くブレイクしたとき、あれは最初にデモバージョンが評判がよかったので録り直して、その評判を見てビデオを撮ってレコードを出したんです。レコードが売れて廃盤になって、やっとCD盤を出したって流れだったんです。そういうのが染み付きすぎちゃってるんですよ。海外のアーティストって、そういう感じじゃないですか。アルバム曲の評判がいいからPV撮るみたいな。日本だと、普通SoundCloudで発表してからCD出すとかダメだと思うんですけど、レーベルの方が、“tofuはしょうがないな”って言ってくれてるんで(笑)。ほんとありがたいです。あとやっぱり、自分の音楽へのモチベーションが人の反応しかないから、まずそれを見たいっていうのが大きいですね」

僕らの世代は、カセットすら分からないレベル。変な異物を市場に投げ込んでみるみたいなとこはあります(笑)

──人の反応が自分の音楽制作のモチベーションになってると。あと、最初に発表されたものから、音が進化していく過程が分かるおもしろさもありますよね。

「あります。デモバージョンがあって完成版がある。その完成版も1年ぐらい経つと飽きて、また直してみたいな流れも好きなんですよ。僕の中で、曲って全て暫定的なものって感覚があるんです」

──そのときのモードの反映というか。

「そうですね。自分の趣味も、今年と来年では違うし、それに合わせてアレンジも変わるみたいな。色々出しとけば、聴き手も選べるじゃないですか。曲をバージョンアップしていく過程を見せることで、人に“音楽って面白いな”と思ってほしいところが結構あります」

──あと、CDだけじゃなく、アナログでリリースしたり、「Don't Stop The Music」の初回盤はソノシート付き、「ディスコの神様」はカセット付きとか、パッケージの面白さも提示してますよね。

「僕らの世代は、カセットすら分からないレベルなんです。アナログやカセットも面白いと思えるし、さっきの話に通じますけど、変な異物を市場に投げ込んでみるみたいなとこはあります(笑)。あと、自分はどうがんばっても、西野カナさんみたいにはなれない。歌詞で同世代の共感を呼ぶとか、僕にはムリですよ(笑)。ってときに、変化球的な見せ方をしていくって部分もあるんです。なので、僕は音楽業界の中でいうと、アイドルや女優というよりか、芸人とかタレントに近いのかなって。カッコいいことができないわけじゃないけど、どっちかというと面白いことや内容で人を惹きつけたいので」

──ちなみに、tofubeatsさんが、今後やってみたい音楽は?

「今回は全部、家で作ったんですけど、逆に芳醇なことができたらいいなと思ってます。生の楽器を足したり、音楽的にもうちょっとメジャーっぽくできたらいいなと。ヴォーカルのフィーチャリングはやってきましたけど、演奏面でも人と一緒にやる機会を増やせたらいいなと思ってます」

tofubeats リリース情報

STAKEHOLDER

2015年4 月1日発売

WPCL-12073 ¥1,500(税抜)

1.SITCOM(intro) 2.STAKEHOLDER 3.window 4.dance to the beat to the 5.STAKEHOLDER -for DJ- 6.She Talks At Night 7.T.D.M. feat.okadada 8.(I WANNA)HOLD 9.衛星都市

tofubeats オフィシャルサイト


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tofubeats

生年月日 1990年11月26日(27歳)
星座 いて座
出生地 兵庫県神戸市

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