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tofubeats、オーサムも。SoundCloudは音楽の未来を照らすのか?

2015年5月4日(月) 12:00配信

 

 

とても簡単な言い方をすると、もはやパソコンさえあれば誰もが音楽を作れる時代。ひとりでパソコンで音楽を作るDTM(デスクトップミュージック)は、制作ソフトDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の進化もあり、ますます増え続けている。かといって、仲間と楽器を演奏するバンドや、ソロの弾き語りというのもなくなってはいない。つまり、自由に音楽を作れる状況、環境が広がっているわけだ。

当然、作ったものを人に聴かせたいという気持ちは、プロでもアマチュアでも同じく持っているはず。音楽を作った人たちがインターネットで作品を発表する場として、多く活用されているのが音声ファイル共有サービスのSoundCloudだ。

SoundCloudの利便性と広がり

SoundCloudは、YouTubeやニコニコ動画とは違って映像がない。音と波形のみで楽曲がかかり、リスナーのコメントも入れられるという至ってシンプルな作りとなっている。まさに、音楽が主役の、ネットであらゆる人が集える空間である。

少し時間をさかのぼると、2000年代中盤にアーティスト、バンドマンがネットで音楽を紹介する場としていたのはMyspaceだった。2000年代後半からは、SNSのMyspaceよりも、音楽のみに特化しているSoundCloudが、音楽の作り手にも聴き手にも重宝がられていったのは、ごく自然な流れだった。

ここからは個人的な見方なので、ちょっと偏っているかもしれないが話を進めていきたい。SoundCloudが活用され始めたのは、海外のプログラミングミュージック、クラブミュージックのシーンが中心だった。プロアマ問わずのアーティストが、DJミックスや、リミックス、オリジナル音源を自身のアカウントにアップ。ログイン(機能もあるが)しなくても普通のグーグル検索で誰もが聴ける便利さ。フリーダウンロードもあれば、ストリーミングオンリーなものもあるし、楽曲を買えるものもある。そこのジャッジは、アップしたアーティストが決められる。

また、ジャンルのタグや、気に入ったアーティストの「Playlists」「Likes」「Following」などからどんどん楽曲を聴いていて発見していく面白さがある。これは、YouTubeのお勧め動画を次々と見ていくのと同じ感覚だ。

作り手サイドとしては、個人で作ったリミックスが評価が高まり、オフィシャルのアーティストサイドに気に入られ、プロのリミキサー、プロデューサーとして活躍していくというケースも少なくない。インディーズのバンドが注目されてCDデビューしていくこともある。

日本でたとえるなら、ボカロPがニコ動でアップしたものが評価が高まって(大きなフィールドという意味の)メジャーで活動していく場合に近い。

毎日24時間、世界中から無数の音源がアップされ続けていくだけに、その中で注目を集めるのは困難なことでもある。ジャッジの厳しい場ではある。だた、自分のホームページで音源をアップするよりも、多くの人が目を留める可能性があるのは確かだ。

Skrillex、Zeddら海外勢、The fin.、オーサムら若手バンドとサウンドクラウド

さて、海外の多くのアーティストはSoundCloudのアカウントを持っている。SkrillexZeddなどのEDM、ハウス、テクノ、ヒップホップなどクラブミュージック系、そしてインディーズバンドの利用も多い。

日本ではメジャーのアーティストは少ないが、インディーズバンドやアーティスト、また、Maltine records、PAN PACIFIC PLAYA、PIZZA OF DEATH RECORDSなどのインディーズレーベルがアカウントを持っていたりもする。

では、SoundCloudから注目を集めた日本のアーティスト、バンドについていくつか触れていこう。神戸在住の4人組バンドThe fin.は、昨年「Night Time」をSoundCloudで発表し注目を集め、国内のフェスにも多数出演。同年12月にアルバム『Days With Uncertainty』を発表した。USインディ、シューゲイザー、チルウェイヴ的なサウンドは、洋楽テイストな手触りがある。

◆The fin.「Night Time」

オーサムことAwesome City Clubは、男3女2名からなるロックバンド。SoundCloudやYouTubeでデモ音源をアップし活動を続け、今年1月にアルバム『Awesome City Tracks』でメジャーデビューを果たした。

◆Awesome City Club「愛ゆえに深度深い」

今の時代感が反映されたアーティストのあり方のひとつ

ネットをフルに活用し、メジャーに在籍しても以前からのスタンスを変えずに活動している代表格はtofubeats。配信、CD、アナログと様々な形態で作品を発表している。以前は、音楽直販サイトBandcampでの音源リリースもしていた。

ここでBandcampについて触れよう。Bandcampは音源の値段設定を、アーティストやリスナーが決められるところがユニーク。たとえば、アーティストがアルバムをゼロ円としていても、リスナーが500円、1000円で買いたいと思えばその値段を払える。いわば投げ銭方式が採用されている、アーティストサポート型のサイトだ。

話をtofubeatsに戻そう。彼はSoundCloudで、メジャーデビューアルバム『First Album』や新作EP『STAKEHOLDER』などをフルでストリーミングでアップしている。これは、かなりの大盤振る舞い。普通ならCDの売り上げが減りそうと懸念してしまうことだろう。『STAKEHOLDER』と同時期に、「Drum Machine」という楽曲をフリーダウンロードで発表していたりもする。そうしたことも、結果的に“tofubeatsの音源をCDもしくは配信で欲しい”という、聴き手の所有欲に結びつけばいいといった大きな考えが元にある。

◆tofubeats「Drum Machine」

また、デモ音源を次々とアップしていくのは、彼がDTMのクリエイターであること、即時性が問われるクラブミュージックのフィールドに属している部分も大きい。人のコメントを見て、自身で音源をアップデートし、CDや配信などでの完成版との違いが見えるのも面白い。これをロックバンドに置き換えると、ライブで楽曲を初披露し、ライブを重ねてその曲を完成形につなげていくことに近いように感じる。

◆tofubeats「eyezonu (demo)」

◆tofubeats「2014年8月3日(first demo)」

インターネットという不特定多数の声を相手にし、その意見も取り入れつつ、自身のアーティスト性を磨く。これこそ、今の時代感が反映されたアーティストのあり方のひとつのように思える。

いい話の少ない現在の音楽事情ではある。ただ、CD(減少傾向は事実だが)、音楽配信でのダウンロード、ストリーミングだけでも、音楽の発信の仕方は増えている。また、スマホ、家のPC、たとえば外のカフェ、駅や空港の待合室など、その場に応じた音楽を聴く環境というのは多種多様に広がっている。リスナー目線で言えば、今回取り上げたSoundCloudなどを通じて、昔以上に面白い音楽、意外性のある音楽に出会える状況でもある。ネット時代の音楽のあり方、伝え方の方法を、より追求していくことが、今後の音楽の可能性につながっていくといっても過言ではないだろう。(文:土屋恵介)


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演奏者 tofubeats 
okadada 

 作品詳細・レビューを見る 

Night Time

Night Time

演奏者 The fin. 
歌と演奏 The fin. 
作(ライター) Yuto Uchino 

 作品詳細・レビューを見る 

Awesome City Tracks

Awesome City Tracks

演奏者 Awesome City Club 

 作品詳細・レビューを見る 

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tofubeats

生年月日 1990年11月26日(27歳)
星座 いて座
出生地 兵庫県神戸市

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