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南魚沼市出身シンガーソングライターTSUNEI、初のワンマンライブ【ライブレポート】

2018年3月9日(金) 18:34配信

2018年2月24日土曜日、正午少し前。上越新幹線の浦佐駅は小雨が降り、とても寒かった。駅前でタクシーを拾って会場に着くと、ポスターや装飾を見た運転手が「お、TSUNEIか」とつぶやく。「ご存じですか?」と尋ねると「よく知ってるよ、テレビなんかも出てるからね」。地元での人気ぶりを知って軽く気分が上がった。

南魚沼市出身のシンガーソングライターTSUNEIの初めてのワンマンライブは、昨年12月のシングル「やさしさに会いたい」リリースを記念したコミュニティホールさわらびでのフリーコンサートである。足を踏み入れると約400席はすでにいっぱい。老若男女、小さな子どももたくさんいて、挨拶を交わす声があちこちから聞こえてくる。温かい眺めだ。

昼夜2回公演。両方来てくれるお客さんも多いことに配慮してか、随所に変化をつけたプログラムだった。以下、駆け足でレポートする。(文:高岡洋詞 撮影:原正紀)

TSUNEI

TSUNEI

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第1部レポート 「わたしがいちばんの宝物だと思うのは、みんなの笑顔です」

開演時間の13時を5分ほど過ぎたころ、手拍子を促すSEに導かれて「みんな行くよー! 『アイヲ』!」とこの日の主役、TSUNEIが登場。白地に花(薔薇)柄のワンピースの上にファーのジャケットを羽織り、足元はパンプスだ。「でかけようび」では♪いいね、のところで観客と一緒に親指を立てて、にこやかにスタートした。

 

 

「地元の人!」「県内の人!」「県外の人!」と挙手を促し、「いっぺえいるなぁ」と南魚沼弁で感慨を漏らす彼女はとてもうれしそう。遠くは福島から来た人もいた。「エッチな曲から聴いていただきましょう」と「裸の王様」「不甲斐ない」でアダルトTSUNEIの顔を見せ、「ステージで歌うときはいつも元気でニコニコして、お花になっていたい。そんな思いを込めた曲です」と「Flower」を披露する。

お次はカバー曲コーナー。初めて買ったCDということで『美少女戦士セーラームーン』主題歌の「ムーンライト伝説」、そして「大事なときにいつもサポートしてくれる」という盟友ハルちゃん(柳川陽香:作曲家・フリーピアニスト)のエレピを従えて宇多田ヒカルの「花束を君に」を歌い上げる。

盟友ハルちゃん

盟友ハルちゃん

物販宣伝コーナーを経て観客に起立を促し、物販グッズのタオルが活躍する新曲「最高の瞬間!!」へ。ダンサーチームのUnity(DANCE Presentation Unity)も加わってガンガン盛り上げ、前半は終了。

 

Unity(DANCE Presentation Unity)とともに 

インタビュー動画が流れるインターバルの後、衣装替えをして再登場したTSUNEIは、ウェディングドレスみたいなオーガンジーのスカートに花の刺繍をあしらったドレスで、ステージ上はさらに華やかに。母親への感謝を述べた後に「会場にいるお母さん、お母さんのお母さん、そしてこれからお母さんになる人たちに伝わればいいな」と「お母さん」を歌い、「空が代わりに」を続ける。サビで思いがあふれて涙声になるが、これは無理もない。客席にも泣いている人がたくさんいたはずだ。というか僕が泣きました。

 

 

「ごめんなさい、バシッとしようと思ってたんですけど」と涙を拭いて目に力強い光を宿し、「わたしは絶対に、もっともっと大きい会場にみんなを連れていきます。応援をムダにはしないから、ついてきてください」と「上へ」。

スペシャルゲスト、市立大和中学校の1年生40名とともに歌った「やさしさに会いたい」で本編は幕。「ごはんがおいしい、お水がきれい、空気もきれい、景色もいい。この街のいいところはたくさんあります。でもわたしがいちばんの宝物だと思うのは、みんなの笑顔です」というMCがよかった。コーラスは曲が進むにつれて力強くなっていった。

大和中学校の皆さんと!

大和中学校の皆さんと!

 

 

お約束のレベルを超えて本当に熱烈なアンコールに応え、TSUNEIは物販のパーカを羽織って三たびステージへ。「亡くなったある子のお父さんが言っていました。“人に迷惑かけたってなんだって、生きてねばダメだ”って。いなくなってしまった人たちは、わたしたちにもっと強く生きなきゃいけないって教えてくれてるんだと思います」と涙ながらに語り、ハルちゃんのピアノの伴奏で「この言葉」を歌って万雷の拍手に包まれた。

マスコットキャラクター、つねぎりくんからのオフィシャルファンクラブ発足のお知らせ(サプライズだったらしく、TSUNEI自身が誰よりも興奮していた)を経て、最後の最後に再び大和中の生徒たちと、出演者全員とともに「きみへ」。TSUNEIは客席に降りて練り歩きながら歌う。終演後は出口に立ち、帰途についた観客ひとりひとりを満面の笑顔で見送った。

第2部レポート 「今はお客さんみんながわたしの家族だって思っています」

17時からの第2部。TSUNEIは黄色地にネイビーと茶色の幾何学模様をあしらったワンピースにロングベストを羽織り、足はショートブーツという装いで登場。「メッセージ」で始まって「でかけようび」。アダルトTSUNEIは「はだし」「ホクロにキスして」「ここにいて」の3曲、カバーは少女時代の憧れだったSPEEDの「GO GO HEAVEN」と鼻歌作曲の大先輩サザンオールスターズの「涙のキッス」。第1部と同じく「最高の瞬間!!」で前半を終えた。

 

 

後半はドレスで、祖母が亡くなったときの逸話を交えて「いなくなった人のことをただ悲しんでいるだけじゃなくて、次に笑える力にしたい。そう思って考えて考えて書いた曲です」とのMCから「空が代わりに」を今度は泣かずに歌い切る。続けて「1番は親から子供へ、2番は子供から親へのメッセージを込めた曲です」と「この言葉」、そして「上へ」。「やさしさに会いたい」で本編は幕を下ろした。

 

 

アンコールは家族への感謝を述べて「お母さん」。曲前のMCでは「実家に帰ってきて、東京に戻るのがいやだなって思ったことが何回もあります。家族のもとにいたいな、新幹線動くのいやだなって思いながら……」と涙を見せたが、「今はお客さんみんながわたしの家族だって思っています。そんなみんなへのありがとうを伝えたい」と大人らしい気丈さも見せてくれた。「わたしはみんなでチームTSUNEIだと思っています。最後にひとつになりましょう!」と「アイヲ」をみんなで歌って、この夜南魚沼市内でおそらくいちばんハッピーな空間は大団円を迎えた。

 

 

演者と観客の距離が近く、TSUNEIの人懐っこいキャラクターのせいもあって随所で客席から声がかかる。「ただいま!」と言えば「おかえり!」、「最後の曲になりました」と言えば「ええ~!?」と阿吽の呼吸である。どんな曲でも一緒に歌う声があちこちからよく聞こえた。TSUNEIが喜びも切なさも思いきり解放しているように見えたのは、客席の温かい空気のおかげだろう。第1部レポートの最初に「この日の主役、TSUNEI」と書いたが、もう一方の主役はひとりひとりの観客だったと思う。

 

 

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TSUNEI ミニインタビュー

―2公演を終えてのご感想をお願いします。

「初めてのワンマンライブを南魚沼で開催できたことにはものすごく意味があったと思います。帰りがけにお客さんの表情を見ていたら、本当にやってよかったなって思えたし、何よりわたしにとって得るものが大きかったし。必ず次につなげなければいけないなっていう意思がさらに強くなりました」

―ここでやりたいというのはTSUNEIさんの強いご希望だったそうですね。

「はい。ファーストアルバムをリリースしたときは東京を中心に活動していたんですけど、新潟県内でのライブが増えて、すごく地元の方たちが応援してくださるようになったんです。おかげで南魚沼市の交流大使にしていただきましたし。そんな誇れる故郷にみなさんをお招きしたかったのがひとつと、あともうひとつは地元のみなさんに感謝の気持ちを伝えたかったんです。それで無料開催にして」

―お住まいは東京ですよね。故郷との距離感は?

「高校を卒業して上京して以来、ずっと常に帰ってきたくなる場所ではあったんですけど、より深く考えるようになったのは、CDをリリースして、地元のみなさんが応援してくださっているのがわかってからだと思います。もっと愛してもらえるように、わたしがもっと南魚沼を知っていかなくちゃって。いろんなところに自分で行ったり、話を聞いたりして、“どこが好きですか?”と聞かれたときも明確に答えられるようになりました」

―僕はふだん東京でばかりライブを見ているので、お客さんのピュアさに打たれました。

「人生で初めてタオルを振った方もたくさんいらっしゃったと思うんですよ。ご高齢の方はきっと肩も疲れたと思うんですよ。それでもわたしがお願いすると応えてくれる。こんなありがたいことないなって思って、さらに感謝の気持ちが強くなります」

―第1部の「空が代わりに」がちょっと苦しそうでしたね。

「泣かないようにって思っていたんですけど、大泣きしちゃいました。去年亡くなった幼なじみの家族が見に来てくれていたんです。《もっともっと話したいこと たくさんあるのにあなたがいない》とか、心のままを歌詞にしているので、自分がそう話しているような気持ちになって、感極まってしまって。第2部はがんばりましたけど」

―すばらしい一日だったと思いますが、なかでも最高な瞬間はいつですか?

「難しいですけど、お客さんや大和中のみんなと一緒に歌えたことですかね。お客さんと目が合うと“歌ってるよ!”って顔をしてくれるんですよ。わたしは大きな声を出すのは難しいことだって知っているから、歌ってくれるのは本当にすごいことだって思って、さらにありがたい気持ちになって……もう感謝してばっかりです(笑)」

―大和中の生徒たちとのハモリはどう作っていったんですか?

「専門の方に譜面を起こしてもらって、パートも作っていただいたんです。中学校の先生に“みんなに合唱してほしいんです”って相談して、“1年生だと声変わりしてる子としてない子がいるから、こうするといいですよ”みたいにアドバイスをもらいながら。みんな1カ月かけて練習してくれました。インフルエンザで学年閉鎖とかもあって大変だったと思うんですよ。合同で練習できたのは、今日の本番前のリハーサルと、1週間前に一度だけ。最初はみんなバラバラだったんですけど、当日は指揮者がいないから、わたしの背中を見てもらうようにしました。呼吸を合わせてひとつになって歌おうって。そしたらみんなすごく集中してくれて一気にまとまって、練習から感動して泣きました(笑)」

―今日の成功を踏まえて、今後やりたいことは?

「会場を大きくしていきたいですね。この先、無料ライブができる機会があるかどうかわかりませんけど、それでもTSUNEIを見に行きたいって思ってもらえるように、わたしもずっと何かアクションをし続けていかないといけないし、そのアクションをみんなに届けなきゃいけない。“いずれは武道館に行きたいです”っていつも言っているんですけど、その目標に向かって一回ごとにステップアップしているところを見せながら、お客さんと一緒に登っていきたいです」

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TSUNEI オフィシャルサイト

TSUNEI ライブ情報

柳川陽香 Twitter

DANCE Presentation Unity オフィシャルサイト


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ツネイノネ

ツネイノネ

演奏者 TSUNEI 
概要 南魚沼市出身、BS-TBS『イクゼ、バンド天国!!』の“イク天キング”に選ばれ、グランドチャンピオン大会に出場した女性シンガーのミニ・アルバム。ゴスペル風のナンバーから痛快なポップ・チューン、妖艶な大人のラブ・ソングまで、エネルギッシュでエモーショナルな地に足のついた歌声を聴かせている。 JAN:4562243890153

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