J-POP(邦楽)・J-ROCK・V-ROCK・K-POPのおすすめ音楽情報なら、T-SITEニュース 音楽

パスピエ「パスピエ TOUR 2014“幕の外ISM”」ファイナルで見せた5人の進化 2014.12.21@東京 Zepp DiverCity

2014年12月22日(月) 17:30配信

パスピエ史上最大規模のワンマンツアー

アルバム『幕の内ISM』を引っさげたパスピエ史上最大規模のワンマンツアー「幕の外ISM」。ファイナルのZepp DiverCity公演はソールドアウトを記録し、彼らの楽曲を体感しようと多くのファンが詰めかけた。MCで“内側(幕の内)がCDだから、外側(幕の外)がライヴ”と大胡田なつき(Vo)が語る場面があったけれど、作品とライヴの両方に触れることで5人の成長、進化を確認してみたい。そう思ってここに足を運んだのは、きっと自分だけではないはずだ。

客電が落ちると、SEなしで早速やおたくや(Dr)のカウントからライヴがスタート。透明な引割幕の向こうにはすでにメンバーがスタンバイしていて、気付けば「カーニバル」のアウトロが始まっている。そして、幕が開くとともに、成田ハネダ(Key)が人差し指を高らかに掲げながらイントロのあのフレーズを奏で出す。いきなりのキラーチューン「MATATABISTEP」だ。ブルーのレーザーも四方八方に飛び交い、不敵さたっぷり。奇襲のような先制パンチで、あっという間に満員のオーディエンスを虜にしてみせた。

このツアーで浜松窓枠での公演(12月4日)が大胡田の体調不良によって延期となってしまっただけに若干の心配はあったものの、序盤にして大いに躍動するサウンドのまん中で、彼女の声は凛とした堂々たる存在感を放っている。また、大胡田の踏む軽快なステップに合わせて、バンドも伸縮自在のアンサンブルを披露。5人それぞれが自分の音の活かし方、押し引きのバランスを理解してきたのかもしれない。五角形の立ち位置から有機的に5分の1が感じられるのが無性に心地よく、緩急の効いた「トーキョーシティ・アンダーグラウンド」なんかはそうした側面が特に伝わったのではないだろうか。さらに、中盤では成田、やお、三澤勝洸(Gt)、露崎義邦(Ba)の4人によるセッションもあり、ポストロック、ロックンロール(三澤の背面弾き!)、フュージョンなどジャンルを横断するフィジカルな演奏を繰り広げては、知的だとかクールだとかいうパスピエにまとわりつくイメージを気持ちよく覆していくのだった。

「幕の内」的に色とりどりのメニューを展開

“さて、もうすっかり冬ですけれども、夏のあの日を思い出しながら聴いてください”と大胡田が紹介してのとびきりポップな「七色の少年」、哀愁を帯びた切ない「あきの日」、自然をテーマにした「あの青と青と青」の流れは季節感や和が香るメロディーを、露崎の低音がビンビン響く煽り十分の「チャイナタウン」から「アジアン」「はいからさん」あたりはめいっぱいの東洋情緒を振りまき、彼ららしい多面性を存分に発揮。まさに、幕の内的に色とりどりのメニューを展開していく。中でも「はいからさん」が最高で、前のめりなBPMでかっ飛んだのちに、2番のAメロでぐにゃ~っとテンポダウンしてワクワクさせたり、頭を振って弾き倒す成田をはじめ、楽器陣がノリノリで暴れる一方で、大胡田はどこ吹く風とばかりに飄々と舞い踊っていたりするシーンは、パスピエの進化がわかりやすく見えた瞬間だったと思う。

パスピエ的音楽の行方

“自分らだけにしかないものって何だろうなと考えるようになったんですよ。今、バンドをやってる人がすごく多かったり、フェスが盛り上がってたり……いいことだとは思うんですけど、だからこそ、僕らだけを観に来てくれる人たちのために、期待以上のものを返せないといけないなと。まず、そういうアルバムを作らないとなって。それがいろんな色や味が詰まった『幕の内ISM』なんです。今日こうしてファイナルを迎えたわけですが、来年はもっともっと面白くしていきたいんで、ぜひついて来てください! その狼煙を上げる新曲です”という成田のMCに続いて放たれた「贅沢ないいわけ」は、J-POPのニュースタンダードと言えそうな最高にポップなロックチューンで、次のフェーズへと飛び出したい彼らの熱き衝動が表われているとも解釈できた。

その後も新たなアレンジの「最終電車」、よりアッパーに破壊力を増した「S.S」のほか、アンコールではミラーボールとレーザーが回る中でのとろけそうな「シネマ」、バンドの始まりの曲「電波ジャック」など吸引力抜群のパフォーマンスで圧倒したパスピエ。来年6月に東名阪で自主企画第4弾「印象D」を行なうこともアナウンスされ、後日発表となる対バンにも期待が高まるところだ。流行とは一線を画してポップミュージックを批評的に考える彼らが、今後どういったアクションをしていくのか。来年の動きも楽しみで仕方ない。

(文:田山雄士/撮影:鳥居洋介)

■ SET LIST■

00.カーニバル outro 01.MATATABISTEP 02.YES/NO 03.トロイメライ 04.とおりゃんせ 05.トーキョーシティ・アンダーグラウンド 06.七色の少年 07.あきの日 08.あの青と青と青 09.ノルマンディー 10.session 11.チャイナタウン 12.アジアン 13.はいからさん 14.フィーバー 15.贅沢ないいわけ 16.最終電車 17.ワールドエンド 18.S.S <ENCORE 1>19.瞑想 20.シネマ <ENCORE 2> 21.電波ジャック


「バスピエ」の関連記事

このタグがついた記事をもっと見る

MATATABISTEP

MATATABISTEP

演奏者 パスピエ 

 作品詳細・レビューを見る 

幕の内ISM

幕の内ISM

演奏者 パスピエ 
歌と演奏 パスピエ 
作詞 大胡田なつき 
作曲 成田ハネダ 

 作品詳細・レビューを見る 

この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。

Twitterでも最新記事をチェック!

この記事を読んだ人におすすめの記事

こちらの記事もおすすめ

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報


カテゴリー

T-SITEニュース エンタメトップへ戻る

アクセスランキング

  1. マンウィズ、[ALEXANDROS]、My Hair is Badら14組が競演!ツタロックフェス2018ライブレポート

    1位

  2. 2018年人気急上昇! 注目のロックバンド10選!

    2位

  3. 2017年上半期、10代に人気のロックバンド!ワンオクを抑えてトップに立ったのは?【TSUTAYA ランキング】

    3位

  4. 「ファンが選ぶONE OK ROCKの名曲」最終結果発表!

    4位

  5. 山田孝之の交友関係がすごすぎる!RADWIMPS、イエモン、ワンオク、GACKT、HISASHI(GLAY)…etc.【まとめ】

    5位

本日の人気記事ランキングTOP30

人気の画像

  • 小倉優香、『チア☆ダン』「JETS」センター役に大抜擢!
  • 『けものフレンズ』で大ブレイクの美少女声優・尾崎由香、初の写真集を発売!
  • ナニワのブラックダイヤモンド・橋本梨菜、ヤンジャンに堂々登場
  • 有村架純、初セルフプロデュース 25歳の「今」が詰まった写真集発売
  • 可愛すぎる音大生・みうらうみ、「グラビアン魂」に初登場
  • 出口亜梨沙、“大人エロス枠”で初表紙飾る
  • 【2018年1月~4月】TSUTAYA写真集ランキング 昨年覇者・白石麻衣の座を長濱ねるが継承?
  • エロかわいい音大生・みうらうみ、再びグラビアに登場
  • 元GEM・南ななこ、初グラビアは昭和レトロな銭湯!“美バスト”を披露

TSUTAYA ランキング

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST

TSUTAYA MUSIC PLAYLISTをもっと見る

TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

TSUTAYA映画通スタッフおすすめをもっと見る

SNS・RSS