J-POP(邦楽)・J-ROCK・V-ROCK・K-POPのおすすめ音楽情報なら、T-SITEニュース 音楽

DIR EN GREY “TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________[mode of UROBOROS]”ツアーファイナル【ライブレポート】

2017年2月16日(木) 17:00配信

「次また逢うまで、頑張って生きて」

すべてのメニューが終わり、一人舞台に残っていた京(Vo)は、中央の台上に置いてあったマイクをとり、オーディエンスに一言だけそう告げてステージを後にした――。

これは、DIR EN GREYの全国ツアー“TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________[mode of UROBOROS]”のファイナル、2月10日・東京国際フォーラム・ホールA公演のラストシーンである。

重く胸に突き刺さる作風の『UROBOROS』(2008年)を主軸とするライヴだったが、(分かりやすい形で書いてはいないものの)このアルバムからは前向きさや強さも感じられるはずといった話が、リリース当時に京の口から語られていた。冒頭の彼の言葉も象徴的だが、この日のライヴを観終えて心に残ったものも、まさにそうしたポジティヴな感情であった。

時間軸を開演前に戻そう。約5,000人収容の会場は完全ソールドアウトで、当日券の販売もなし。今ツアー唯一の東京公演及びファイナルを見届けるべく、実に多くのオーディエンスが集結した。

場内が暗転し、LEDヴィジョンに流れる映像とSEが緊張感を高めるなか、まだ仄暗いステージにメンバーが現れ始まったのは「我、闇とて…」。意外性のある静かな立ち上がりだが、エレクトリックとアコースティックによる2本のギターがクリーンな音色を奏で、寂寥としたメロディとあいまって、彼らの醍醐味である叙情性を如何なく発揮。また、ハイピッチの歌唱が連続するこの難曲を1曲目に持ってくるところにも唸らされるし、だからこそ、その熱演はより胸を打つ。

一転、ヘヴィにスイッチした「BUGABOO」、さらに「慟哭と去りぬ」と、アグレッションとメロディのコントラストが鮮烈なナンバーを繰り出す序盤。赤色のライトがいくつも交錯するなか始まった「RED SOIL」では、Die(G)の弾く細やかなフレーズに艶のある歌声が乗ったかと思えば、次の瞬間には獣声が轟く。台上でガッと大きく足を開き、前傾姿勢になり両手でマイクを握って叫ぶ京の姿は、いつ見ても画になると実感(アイパッチを装着したヴィジュアルもクールだ)。

続いて、ギターを持ち替えた薫(G)にピンスポが当たり、ダイナミックなコードストロークから始まった「蜷局」で一旦スローダウン。DIR EN GREYから放たれる、レイドバックした雰囲気もあるサウンドがすこぶる新鮮に響く。

そして「DOZING GREEN」を終え、訪れた静寂。物音ひとつ起きない場内の沈黙を破ったのは、大作「VINUSHKA」。瞬時に空気は一変し、あのイントロと共に大きな歓声が湧き上がった。途中、京はおもむろに台上に昇り、「此処が真実だ…!」と咆哮。シルエット姿の彼に向けて挙がる無数の拳。メンバーが見えなくなるほど大量のスモークが舞台上に立ち込め、曲は急転直下でテンポアップしていく。

Shinya(Dr)が刻むスラッシュビートを土台に、楽器隊が一丸となって突進するサウンドも破壊力抜群だが、さらにリズムに合わせてスタッカート気味に言葉を叩きつける魂の叫びはやはり圧巻――“こんなアプローチがあるのか!”と驚愕した、初めて聴いた当時の衝撃は今も忘れられない。激情のドラマ性を誇る約10分に及ぶ凄まじきナンバーは、業火に包まれるかのような視覚効果を伴ってエンディングを迎えた。


  • DIR EN GREY 京(Vo)

  • 薫(G)

  • Die(G)

  • Toshiya(B)

  • Shinya(Dr)

なかば放心状態で余韻に浸っていると、聖歌とパイプオルガンによるイントロダクションに導かれて、京が一節を歌い上げる(それまでの黒い衣装を脱いだ、白いシャツが際立つヴィジュアルも雰囲気によく似合っていた)。そこから薫のアルペジオに繋がり、「INCONVENIENT IDEAL」へ。神聖なムードに満ち溢れ、先ほどまでの混沌がまるで嘘のようだ。

その後は、『UROBOROS』屈指のメタルコア「凱歌、沈黙が眠る頃」で激走し、次いで「冷血なりせば」でブルータリティはより加速。メンバーはポジションを激しく入れ替わり、アクティヴなパフォーマンスを見せていく。中間部では、客席に背を向け両手を拡げた京の身体に、レーザー光線が描く十字架が投影され、一体化していく演出も実に見事であった。体感的にはあっという間だった本編が終わり、アンコールは『ARCHE』(2014年)のナンバーを中心に連打。

「Sustain the untruth」では、ワイヤードのマイクなどお構いなしに、京は左右の舞台袖までをいっぱいに使って、客席にほど近い場所でパフォーマンス。「東京! お前ら、そんなもんじゃねえだろ! 燃やしてこい!」(京)という檄も熱い。Toshiyaは台上に立って扇動し、薫とDieが身体をグッと寄せ合ってプレイする場面も見られた。もちろん、いつ何時もポーカーフェイスで己の仕事を職人的に全うするShinyaの姿は終盤まで不変である。

また、ToshiyaのスラップベースとDieのカッティングが冴え渡る「STUCK MAN」の盛り上がりも強烈な印象を残し、そのプログレッシヴなミクスチャーサウンドは非常にユニークだった。

ついにラスト。「男! 女!」という京の煽りに合わせて、ギターのヘッドを銃口のようにして客席に向ける薫。そして始まったのは、「詩踏み」! ギターのフィードバックノイズが鳴るなか、今宵も限界までブレイク部分を引っ張って曲に突入する。いまやどのツアーでもハイライトの一曲として存在するが、嵐のごとく過ぎ去るため一瞬たりとも目を離すことができない。問答無用に力で捩じ伏せてクライマックスに持っていくこの曲のポテンシャルは、まさしく圧倒的だ。

計5曲のアンコールを終え、ピックやスティックなどを客席に投げ入れる各メンバー。そんな様子を、ドラムライザーに腰掛けて、ペットボトルの水を飲みながら眺めていた京。そして彼はオーディエンスに拍手を贈り、その後、冒頭で書いたMCに至るのだが、それが突発的に飛び出した言葉だったことは本人がSNSで語っている通り。また京の言葉を聞いて、この日の1曲目「我、闇とて…」の歌詩が、彼らのファンやライヴのオーディエンスに向けて書かれたものだったことを自然と思い出していた――。

今回のこうしたシーンをはじめ、一連のツアー“TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________”では、どこか光を感じられるような場面がいくつも生まれていることに改めて気づく。きっとそれは、現在のDIR EN GREYから発散されているものがポジティブなエネルギーゆえなのだろう。残すところ、このシリーズツアーもあと3本。今しか見られない貴重な瞬間を、しっかりと目に焼き付けていきたい。(文:早川洋介/写真:尾形隆夫)

セットリスト

1.我、闇とて… 2.BUGABOO 3.慟哭と去りぬ 4.RED SOIL 5.蜷局 6.咀嚼 7.DOZING GREEN 8.VINUSHKA 9.INCONVENIENT IDEAL 10.凱歌、沈黙が眠る頃 11.冷血なりせば 12.Revelation of mankind  ENCORE 13.空谷の跫音 14.Sustain the untruth 15.Chain repulsion 16.STUCK MAN 17.詩踏み

TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of THE MARROW OF A BONE]

2017/4/5(水) 【宮城県】 仙台PIT

2017/4/6(木) 【宮城県】 仙台PIT

2017/4/8(土) 【北海道】 Zepp Sapporo

2017/4/11(火) 【大阪府】 Zepp Osaka Bayside

2017/4/12(水) 【大阪府】 Zepp Osaka Bayside

2017/4/14(金) 【石川県】 金沢市文化ホール

2017/4/18(火) 【愛知県】 Zepp Nagoya

2017/4/21(金) 【東京都】 新木場STUDIO COAST

2017/4/22(土) 【東京都】 新木場STUDIO COAST

2017/4/26(水) 【大分県】 大分T.O.P.S Bitts HALL

2017/4/29(土・祝) 【沖縄県】 沖縄ミュージックタウン音市場

[総合問合せ] NEXTROAD 03-5114-7444 (平日14:00~18:00)

<チケット先行情報>

■OFFICIAL FAN CLUB 「a knot」2次受付

[受付期間] 2017/2/11(土・祝)12:00〜

※先着受付

※12/1時点有効会員様(11/20までにご入会・ご更新(ご入金)された方)が対象となります。

■DIR EN GREY ONLINE

[受付期間] 2017/2/15(水)18:00〜

※先着受付

※受付期間中にご入会いただいた方も対象となります。

http://www.sp-freewillonline.com/direngrey/

■GALAXY BROAD CARD

※お支払はGLAXY BROAD CARDでのクレジットカード決済のみとなります。

[受付期間] 2017/2/18(土)18:00〜

※先着受付

■DIR EN GREY OFFICIAL SITE

[受付期間] 2017/2/18(土)18:00〜

※先着受付

DIR EN GREY オフィシャルサイト

ANDROGYNOS ライブ情報

ANDROGYNOS - a view of the Megiddo -

2017年7月7日(金) 横浜アリーナ

開場/開演 16:30/18:00

ANDROGYNOS - a view of the Acro -

2017年7月8日(土) 横浜アリーナ

開場/開演 15:30/17:00

ANDROGYNOS オフィシャルサイト

DIR EN GREYの関連記事をもっと読む

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of VULGAR]』ライブレポート

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of DUM SPIRO SPERO]』東京公演ライブレポート

DIR EN GREY ツアー“TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO________[mode of 鬼葬]”ファイナル公演 ライブレポート


「DIR EN GREY」の関連記事

このタグがついた記事をもっと見る

UROBOROS

UROBOROS

演奏者 DIR EN GREY 
作曲 DIR EN GREY 

 作品詳細・レビューを見る 

詩踏み

詩踏み

演奏者 DIR EN GREY  SUGIZO(LUNA SEA) 
歌と演奏 DIR EN GREY 
作曲 DIR EN GREY 

 作品詳細・レビューを見る 

この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。

Twitterでも最新記事をチェック!

この記事を読んだ人におすすめの記事

こちらの記事もおすすめ

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

関連サイト


カテゴリー

T-SITEニュース エンタメトップへ戻る

アクセスランキング

  1. 2017年上半期 SMAP、宇多田を抑えてトップに立ったのは?【TSUTAYAランキング:アルバム レンタル】

    1位

  2. 長瀬と吉岡里帆のキスシーンにコメント多数 『ごめん、愛してる』

    2位

  3. 【インタビュー】Sonar Pocket、「死と直面した大病も必然であり運命」―ソナポケイズムの看板を外し、第2章へ踏み出すシングル『一生一瞬』

    3位

  4. 「ファンが選ぶONE OK ROCKの名曲」最終結果発表!

    4位

  5. 【ファン目線】文春砲直撃の橋本奈々未、イメチェン姿に絶賛の声「金髪ななみん美人すぎ」

    5位

本日の人気記事ランキングTOP30

人気の画像

  • テラハ史上No.1美女・NikiがCM出演! 抜群のスタイルに反響
  • 「ミスアクション2017」グランプリは金子智美&山本成美に決定!
  • 長澤まさみ、生着替えでセクシー姿披露
  • 【T-SITE独占ショット】オードリー・若林がハマるサイバージャパンダンサーズ、未公開ショット掲載!
  • 今年から水着解禁! 桜りん『桜の気持ち』
  • 汗まみれでY字バランス!? モグラ女子・原あや香『恋するあや香』
  • 久松郁実の谷間、美女から水浴び…井戸田潤が大興奮「芸能イベントで一番楽しい」
  • 有村藍里、妹・架純に“ちょっと勝ってる”美尻をアピール
  • 元AAA、伊藤千晃 妊娠中の素顔を収めた「ソロ写真集」発売

TSUTAYA ランキング

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST

TSUTAYA MUSIC PLAYLISTをもっと見る

TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

TSUTAYA映画通スタッフおすすめをもっと見る

SNS・RSS