J-POP(邦楽)・J-ROCK・V-ROCK・K-POPのおすすめ音楽情報なら、T-SITEニュース 音楽

MERRY主催・sukekiyo、メトロノーム出演の異色イベント 最終日・新宿ReNYライブレポート

2017年3月25日(土) 12:00配信

春の雨降る3月21日、東京・新宿ReNYにて、「三月に咲く愚鈍共による錆びたハサミと戒厳令の雨あられ三輪車の花園にて、許しておくんなはれや」と銘打たれたMERRY主催の3マンイベントが最終夜を迎えた。

東名阪の全公演にsukekiyoが出演し、大阪では犬神サアカス團、名古屋と東京ではメトロノームという濃厚なバンドが揃ったこの催しは、各地で大盛況。ここ新宿ReNYでも、開演前から場内はお祭り気分に満ちていた。

イベントを主催したMERRY

復活後の充実ぶりを発揮したメトロノーム

メトロノーム

この日の一番手は、2016年に7年ぶりの復活を果たしたメトロノーム。場内が暗転し、幕が開くと同時に、前方に人波が押し寄せる。1曲目の「解離性同一人物」からポップで派手なサウンドを轟かせると、オーディエンスの顔が次々とほころんでゆく。続く「世界はみんな僕の敵」も、思わず体を揺らしたくなる音像である。

ステージ上をコミカルに動き回るシャラク(VOICECODER)はもちろん、その両サイドで華麗に舞うフクスケ(TALBO-1)とリウ(TALBO-2)のコンビネーションを見ているだけで愉快な気分になってくる。ところどころに挟み込まれる面白MCも観客の心をしっかり掴んでいた。

3月に発売されたばかりのアルバム『CONTINUE』からの新曲「強くてNEW GAME」では、復活後の充実ぶりをいかんなく発揮。「踊る阿呆に見る阿呆」のコール・アンド・レスポンスに導かれた「MATSURI」などでも明らかなように、終始サービス精神旺盛なバンドである。ラストの「絶望さん」で「皆さん絶望ですか?」とシャラクが問いかけ、「絶望です!」と観衆が大声で答える光景にも、イベントならではの特別な一体感がある。

遊び心満載のメロディと歌詞は、彼らを初めて観る人にとっても、病みつきになったはず。どこかネガティヴな空気をまといながらも、絶妙にポジティヴな楽曲で魅せるところが面白い。電子音と戯れつつ、芯のある演奏で牽引する点も見どころだ。黄色と黒のコントラストの織り成すマジックには、今後も中毒者が続出することだろう。ポップ・ヒーローのごとき彼らが2017年に躍動している事実は心強い。これからの展開が非常に楽しみなところである。

sukekiyo 異形の者が紡ぐ妖しく淫靡な物語

sukekiyo

メトロノームの明るい余韻が残るなか、開演を告げるブザーが鳴り、場内が一気に静まり返る。sukekiyoの出番だ。静謐な鍵盤の調べとともに幕が上がると、そこには頭・顔から両手にかけてを包帯でぐるぐる巻きにした赤襦袢の京(voice)の姿が現れる。

しかし今回の3マンでは京ではなく國咲塑黯という人物を演じており、まさに異形の者と呼ぶにふさわしい、妖しく淫靡なそれは、スモーク煙る中をパントマイムのような身振りで舞っていく。その舞を、微動だにせず、声も発さずに見守るオーディエンス。そんな緊張感溢れる状況を演出する楽器隊の即興的な掛け合いもまた神秘的である。たったの一音・一声でその場の空気を変えてしまう彼らの技は、流石としか言いようがない。「されど道連れ」「死霊のアリアナ」といった新曲に生命が宿っていくその一瞬一瞬が秘儀のようである。

包帯の隙間から覗く國咲塑黯の鋭い眼光と、天上と地獄の底を行き来するかのような声の表現力に汗ばむうちに、次々と場面は転換する。「anima」の情感豊かな美しさなどは特筆に値するのだが、思わず口ずさみそうになるこの美麗なメロディでさえも、うっかり口に出してはいけないようなスリルがある。

「leather field」の夢幻のサウンドを浴びて恍惚としていると、國咲塑黯が狂気的な笑い声を発し、マイクを叩きつけてステージから去る。楽器隊が一人、また一人と深く一礼して彼の後に続く。これを合図に、それまで蓄積されていた観客の驚嘆と賛美が解き放たれ、場内は大きな拍手に包まれる。この終演直後の瞬間ほどゾクゾクするものはない。翻弄されたまま投げ出されるような快楽がここにあるのだ。緻密な演奏を軸として、独創的な空間を築き上げる彼らは、もっとも物語の紡ぎ方を心得ているバンドの一つである。

主催者MERRY 豊かで猥雑な狂熱的ステージ

MERRY

心地よい緊張感を経た観客の前に最後に現れるのは、今宵の主役MERRYだ。

ライヴを重ねるたびに歌心を増す近年の彼らの演奏には、最上級の安心感がある。しかも、この日の彼らには、個性的な対バンを迎え撃つ主催者としての堂々たるオーラが漂っていて、頼もしい。午後8時50分頃に大歓声を浴びて登場したガラ(Vo)、結生(G)、健一(G)、テツ(B)、ネロ(Dr)の5人。ガラの「踊れ!」の絶叫を合図に「不均衡キネマ」が投下され、フロアはもみくちゃになる。彼らのショウの始まりにふさわしい派手な幕開けだ。

「MERRYで暴れておくんなはれや!」とガラが煽った「絶望」のようなアッパーチューンも魅力的だったが、この日唯一のアコースティック編成で奏でられた「東京テレホン」は絶品。こうした情緒のある演出でセットリストに緩急をつけるところが巧みである。現時点での最新シングル「傘と雨」でさらに豊かな情景を観客に見せた後は、「Carnival」を皮切りに怒涛の展開へ。ありったけの声が場内に響き渡った「千代田線デモクラシー」が着地点を迎える頃には、時計の針は午後9時半過ぎを指していた。

狂騒的な拍手と歓声に迎えられたアンコールの1曲目は「Happy life」。この曲に限り撮影OKという粋な演出がなされたのだが、フロアの観衆がステージに向けて一斉にスマホやカメラを構える光景は圧巻だった。

お祭りならではの趣向で幸せいっぱいになった後は、「ロストジェネレーション」と「バイオレットハレンチ」で猥雑に畳みかける。今回の長いイベントタイトルを大声で読み上げ、「ありがとう!」と全身で感謝を表したガラ。新旧織り交ぜた楽曲で痛快なパフォーマンスを見せたMERRYは、この先に控えた“5月5日の野音”でも更なる飛翔を遂げるに違いない。

幕が降り、客電がついても鳴りやまない拍手。我を忘れて踊ったり、息を呑んで舞台上の出来事を見守ったり、声高らかに歌ったりと、目まぐるしく濃密な時空だった。主催のMERRYを中心に、sukekiyo、メトロノーム、犬神サアカス團という突出した個性を再発見したファンも多いことだろう。“異色”がぶつかり合い、今まで誰も見たことのないような強烈な色が生まれたイベントだった。

(文:志村つくね 撮影:伊藤惇)

セットリスト

メトロノーム

1. 解離性同一人物 2.世界はみんな僕の敵 3.ギミックス 4.アリガト 5.強くてNEW GAME 6.コンピュータ 7.MATSURI 8. ΦD-SANSKRIT 9.絶望さん

sukekiyo

1. されど道連れ 2.死霊のアリアナ 3.12時20分金輪際 4.斑人間 5.elisabeth addict 6.anima 7.襞謳 8.vandal 9.leather field

MERRY

1. 不均衡キネマ 2.自意識過剰型木偶人間 3.絶望 4.Zombie Paradise~地獄の舞踏曲~ 5.東京テレホン 6.傘と雨 7.Carnival 8.ジャパニーズモダニスト 9.T.O.P 10.千代田線デモクラシー EN1. Happy life EN2. ロストジェネレーション -replay- EN3. バイオレットハレンチ

>MERRYガラとsukekiyo京が開催前にこのイベントついて語った対談はこちら!http://top.tsite.jp/entertainment/j-rock/i/34725685/

MERRY最新情報

◆ライブ情報

「Tokyo Spring 日比谷デモクラティック 〜羊達の主張〜」

2017年5月5日(金・祝) 日比谷野外大音楽堂

[開場/開演] 16:00/17:00

[席種・チケット料金] 一般指定席 ¥5,500(税込)

[チケット一般発売] 発売中

[問合せ] NEXTROAD 03-5114-7444 (平日14:00〜18:00)

MERRYオフィシャルサイト http://merryweb.jp/

◆リリース情報

最新シングル『傘と雨』iTunes Storeにて配信中!

https://itun.es/jp/QT4Qib?app=itunes

sukekiyo 最新情報

◆ライブ情報

sukekiyo 二〇一七年公演「落下する月面」

2017年6月13日(火) 東京都・東京国際フォーラム ホールC

2017年6月16日(金) 京都府・京都劇場

2017年6月17日(土) 京都府・京都劇場

[開場/開演] 18:00/18:30 ※6月17日(土)は17:00/17:30

[席種・チケット料金] 通常指定席 ¥5,400(税込)

[チケット一般発売] 発売中

[問合せ]

東京公演:NEXTROAD 03-5114-7444 (平日14:00~18:00)

京都公演:サウンドクリエーター 06-6357-4400

sukekiyoオフィシャルサイト http://sukekiyo-official.jp/

◆リリース情報

最新音源「Anima (Edit Ver.)」iTunes Storeにて配信中!

https://t.co/5gImrPpUhe

メトロノーム最新情報

◆ライブ情報

NEW ALBUM「CONTINUE」発売記念ツアー『 現代MONO/POLY 』

2017年3月25日(土) 仙台CLUB JUNK BOX

2017年4月9日(日) 名古屋Electric Lady Land

2017年4月16日(日) 心斎橋BIGCAT

2017年4月21日(金) 福岡DRUM Be-1

2017年4月23日(日) 岡山CRAZYMAMA KINGD0M

2017年4月29日(土) TSUTAYA O-EAST

[開場/開演] 17:30/18:00 ※4月21日(金)は18:00/18:30 ※4月29日(土)は17:15/18:00

[席種・チケット料金] スタンディング 前売 ¥5,000 / 当日 ¥5,500(1drink別途)

[チケット一般発売] 発売中

[問合せ] ART POP 045-650-2155 (平日12:00~18:00)

メトロノーム オフィシャルサイト http://meto21.com/

◆リリース情報

最新アルバム『CONTINUE』発売中!


フォトギャラリー


「MERRY」の関連記事

このタグがついた記事をもっと見る

傘と雨

傘と雨

演奏者 MERRY 
歌と演奏 MERRY  スーパーメリーズ 
ミックス 出口遼  飯田涼太 

 作品詳細・レビューを見る 

VITIUM

VITIUM

演奏者 sukekiyo 
歌と演奏 sukekiyo 
作曲 sukekiyo 

 作品詳細・レビューを見る 

CONTINUE

CONTINUE

演奏者 メトロノーム 
作詞 天野鳶丸 
作曲 天野鳶丸 

 作品詳細・レビューを見る 

この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。

Twitterでも最新記事をチェック!

この記事を読んだ人におすすめの記事

こちらの記事もおすすめ

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

関連サイト


カテゴリー

T-SITEニュース エンタメトップへ戻る

アクセスランキング

  1. 菅田将暉、木下あかりと初対面から3分で濡れ場!映画『あゝ、荒野』前篇 完成披露上映会舞台挨拶

    1位

  2. 広末涼子がジャケットに登場! DJ和の最新作『ラブとポップ ~好きだった人を思い出す歌がある~ mixed by DJ和』8月9日発売!

    2位

  3. NHK朝ドラ『わろてんか』“王道ヒロイン”に高橋一生…見どころ4選

    3位

  4. 「ファンが選ぶONE OK ROCKの名曲」最終結果発表!

    4位

  5. 【レビュー】映画『湯を沸かすほどの熱い愛』―余命僅かな母の愛に号泣必至な感動作!

    5位

本日の人気記事ランキングTOP30

人気の画像

  • 内田理央、得意技は…? 女子プロ舞台『チョップ、ギロチン、垂直落下』ヴィジュアル解禁
  • 内田理央、「キングダム」“楊端和” 姿で『ヤンジャン』表紙に登場
  • 欅坂46・渡邉理佐、初体験の“温泉浴衣姿”を『少年チャンピオン』で披露
  • 広瀬すず&アリス、美女姉妹W表紙に登場 シースルーで大人の色気を披露
  • 【年末まで毎週「坂道の日」】2017年、乃木坂46と欅坂46がタッグで写真集発売! 若月佑美、新内真衣、堀未央奈、与田祐希ら続々発売決定
  • ベイビーレイズJAPAN・傳谷英里香、初グラビアを披露
  • AKB48、乃木坂46、欅坂46…人気アイドルのグラビア満載の『BUBKA』が電子書籍開始
  • ミス・ワールド2017日本代表の山下晴加さん、壮行会で決意あらわ
  • 【銭湯マニア必見】“至福のひととき”を無料で体験できるチャンス

TSUTAYA ランキング

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST

TSUTAYA MUSIC PLAYLISTをもっと見る

TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

TSUTAYA映画通スタッフおすすめをもっと見る

SNS・RSS