J-POP(邦楽)・J-ROCK・V-ROCK・K-POPのおすすめ音楽情報なら、T-SITEニュース 音楽

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of mode of MACABRE]』@中野サンプラザ【ライブレポート】

2017年8月7日(月) 14:00配信

軌跡を総括しつつ、ビルドアップされた現在のバンド像も提示するDIR EN GREYのシリーズツアー『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________』が、まもなく最終コーナーに突入する(この記事が出る時点では、9月開催の『~[mode of Withering to death.]』を残すのみ)。

過去の各アルバム作に焦点を当てた今ツアーはどれも甲乙つけがたい魅力に満ちているが、『MACABRE』(2000年)が基軸となる『~[mode of MACABRE]』もまた、今の彼らならではの新鮮な衝撃と感動を与えてくれるものだった。ここでは先頃終了した同ツアーより、7月25日・中野サンプラザ公演の模様を中心にお伝えしたい。(文:早川洋介 撮影:尾形隆夫)

DIR EN GREY@中野サンプラザ

飛躍的進化を遂げた快作『MACABRE』が示していたもの

『MACABRE』は2ndアルバムにして、飛躍的進化を遂げた快作だ。多彩な側面もありつつ、現在へと継承される重厚性や叙情性、そしてアクの強さも内包し、当時のシーンにおいて、すでに彼らが一定の枠組みには収まりきらない存在であることを鮮やかに証明した作品だったと言えるだろう。

ライブも冒頭から同作の中核を炸裂させる構成で、禍々しいあのSEを導入にして、アルバム通りに「Deity」でスタート。いまだステージは紗幕に覆われた状態だが、反復する地響きのような低音リフがオーディエンスを異世界に誘う。

京(Vo)がステージに現れても紗幕は降りたままで、曲が終わると、Shinya(Dr)によるトライバルなタムフレーズが次曲「MACABRE」の始まりを告げた。もちろん現在の形にアップデートされながらも、この流れはアルバムリリース当時のホール公演で見せた様式であり、実に心憎い演出だ(「MACABRE」もオリジナルバージョンである)。

実験的でプログレッシブな展開を持つ10分超えの「MACABRE」は、紗幕に投影されるイマジナティブな映像とあいまってオーディエンスの集中力を研ぎ澄まし、また歌詩の世界観とリンクした、まさに蛹が羽化する瞬間を全身でパフォームする京のシルエットにも言葉を失う…! 

そして後半、薫(G)が奏でる物悲しくメロディアスなギターソロと共についにゆっくりと幕が上がり、まばゆいライトがステージを照らした――。まだ2曲目だというのに、何という充足感であろう。当時『MACABRE』に関してメンバーが言っていた、「自分達がどこまでやれるのか、自分達の底力を見たかった」という言葉を思い出させる説得力十分の幕開けだ。

時代に左右されないそのメロディーはどれも至高だ


  • 京(Vo)

  • 薫(G)

  • Die(G)

  • Toshiya(B)

  • Shinya(Dr)

以降、Die(G)によるタメの効いたブルージーなフレーズに始まり、鋭いカッティングも冴え渡った「audrey」、Toshiya(B)の動きのあるベースラインが縦横無尽に曲を貫く「an injection」といった作曲者のカラーが色濃く出たナンバーが続く。

「an injection」がドラスティックな展開を見せると、DieとToshiyaはステージ最前に飛び出し、薫はフリーキーなソロを披露。京はラップライクなパートから、ほのかに哀愁を帯びたキャッチーなメロディーまでを歌い、どの瞬間も客席を大いに湧かせる。また、同曲とその後に続いた「Chain repulsion」の相性の良さは、このシリーズツアーゆえの発見であった。

終盤の「脈」も異様なまでに存在感を放ち、ラウドさを増したサウンドになったことで新たな魅力も伝える。その変則的リズムに合わせた、京が見せる痙攣したかのごときクレイジーな動きからも目が離せない。ハイスピードで疾駆する「Berry」になると、弦楽器隊も一層アクティブに動き、途中のブレイク部分では、「お前ら生きてんのか!」と熱のこもった檄が飛ぶ。

嵐のように駆け抜けた「Berry」の余熱が残るなか、Shinyaのフィルを合図に始まったのは「理由」。京はいわゆるCメロを音源よりもオクターブ高く歌い上げ、加えてアウトロではライブアレンジの歌が乗るなど、音源以上に張り裂けそうなエモーションを宿すナンバーとなっていた。中盤でプレイされた「蛍火」や「ain't afraid to die」然り、琴線に触れる哀愁や叙情は彼らの中にずっと息づいており、時代に左右されないそのメロディーはどれも至高だ。

そして充実の本編を、「ザクロ」が締め括る。後半になると京の歌は感情優先のものへと変化し、さらに眩しい光を放つミラーボールが現れた頃には、もはや制御が効かなくなったかのように、言葉にならない慟哭が響き渡る。

エンディングに向かう中でゆっくりと紗幕が降りていき、次第に闇に包まれるステージ。最後に<私は……>という言葉だけを残して曲は終了した。尋常でない表現力で再誕した、あまりにも哀しく痛みを伴う「ザクロ」であった。

あの時代の曲だからこそ自然発生したレアシーン

DIR EN GREY@中野サンプラザ

先ほどまでとは空気感をガラリと変えたアンコール。やはり「太陽の碧」は今なお色褪せていない名曲として在り続けていたし(この季節にも見事にハマった)、「【KR】cube」が生むアッパーな雰囲気もとても貴重なものに感じられた。

後者では、京はオーディエンスに歌を預け、さらにイヤモニも外して“もっと届けてくれ!”とジェスチャー。場内の盛り上がりは最高潮を迎える。また、Dieの背後にそっと京が近づいたかと思えば、その直後、場所を移して京とDieが背中合わせになってみたりと、これらもあの時代の曲だからこそ自然発生したレアシーンだったことは間違いない。

「中野さん、生きてんのか?」
「全然聞こえへんぞ」
「お前らの態度で表してくれ!」

クライマックスへと昇り詰めて行くなか、オーディエンスをとことん煽り、ラストは「羅刹国」で激走。ストロングなデスボイスに加え、全パートがシンクロし、巨大な塊となって迫り来る凶暴サウンドはこの上ないカタルシスを与えてくれる。ポジションを移動して見せる、グッと腰を落とした薫のヘッドバンギングも火傷しそうなほど熱い。そしてすべてのメニューが終了――完全燃焼でステージを降りるメンバーの表情は、一様に晴れやかであった。

Zepp Tokyo・追加公演でのさらなる深化

上記の中野サンプラザ公演から6日後――。

7月31日にZepp Tokyoにて行われた追加公演、『~[mode of MACABRE]』のスタンディングバージョンを観た。こちらは打って変わり「脈」でスタートする構成で、イントロが始まり、前述のえも言われぬ狂気的動きを交えながら、京がステージ下手から飛び出してきた瞬間のフロアの熱狂は本当に凄まじかった…!

また、「Deity」~「MACABRE」における紗幕を使った演出も、ライブハウス仕様で振り落としを使いつつ展開。アウトロにアドリブの歌詩が付いた「ザクロ」が、さらに悲しみの淵に沈み込む曲へと深化していたのも印象深く、「もっと!」とオーディエンスにコーラスを求めたこの日の「太陽の碧」は、スタンディング特有の空気感が生んだものだったのかもしれない。「お前らクソッタレなのか? ならイケんだろ!」という煽りには京なりの愛が溢れており、一方で、(テーマのアルバムにもよるが)不意にメンバーの笑みがこぼれる瞬間を見られるのも、一連のシリーズツアーの風景だったりする。

めまぐるしく進化を重ね、その過程で薄れていった要素もあれど、DIR EN GREYの根幹は不変だ。『MACABRE』を中心に据えた今回のライブは、改めてそんな風に思わせてくれるものだった。そして何より、現在の彼らの手によって、あのアルバムの曲たちを再び聴くことができた事実に感謝したい。

DIR EN GREYリリース情報

11th 「a knot」LIMITED Blu-ray & DVD
『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS]』

2017年9月発売

1枚組 (Blu-ray) SK-028-D ¥7,000 (tax out)
1枚組 (DVD) SK-029-D ¥6,000 (tax out)
※特殊パッケージ仕様

[収録曲]
TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS] 2017.02.10 東京国際フォーラム・ホールA
我、闇とて・・・/BUGABOO/慟哭と去りぬ/RED SOIL/蜷局/咀嚼/DOZING GREEN/VINUSHKA/INCONVENIENT IDEAL/凱歌、沈黙が眠る頃/冷血なりせば/空谷の跫音/STUCK MAN

TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS] 2017.01.25 なんばHatch
GLASS SKIN

12th 「a knot」LIMITED Blu-ray & DVD
『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of THE MARROW OF A BONE]』

2017年9月発売

1枚組 (Blu-ray) SK-030-D ¥7,000 (tax out)
1枚組 (DVD) SK-031-D ¥6,000 (tax out)※特殊パッケージ仕様

[収録曲]
TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of THE MARROW OF A BONE] 2017.04.18 Zepp Nagoya
CONCEIVED SORROW/LIE BURIED WITH A VENGEANCE/AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS/THE PLEDGE/ROTTING ROOT/Phenomenon/凌辱の雨/艶かしき安息、躊躇いに微笑み/DISABLED COMPLEXES/THE FATAL BELIEVER/REPETITION OF HATRED/THE DEEPER VILENESS/CLEVER SLEAZOID/GRIEF/詩踏み/Sustain the untruth

<受付方法> 本映像作品は、DIR EN GREY公式ファンクラブ「a knot」会員様のみがご予約(ご購入)いただける商品となり、公式通販サイト「GALAXY BROAD SHOP」にて受付中。
<受付場所> 公式通販サイト【GALAXY BROAD SHOP 「a knot」】
<受付期間> 受付中
<対象> DIR EN GREY公式ファンクラブ「a knot」会員様
<発売日程> 2017年9月中旬より発送を予定しております。 ※発売時期は変更になる可能性がございます。
<特典> ●早期予約特典 受付期間:2017/7/15(土)~2017/8/14(月) 対象:期間内にいずれかの商品をご予約された「a knot」会員様
特典内容:
<[mode of UROBOROS]をご予約された方>:ポストカードD  
<[mode of THE MARROW OF A BONE]をご予約された方>:ポストカードE
※タイトル毎に特典は異なります。 ※1商品ご予約につき、特典を1枚差し上げます。
●2タイトル同時購入セット (特典付き)
受付期間:2017/7/15(土)~2017/8/14(月)
対象:期間内に「2タイトル同時購入セット」をご予約された「a knot」会員様
特典内容:1セットにつき、オリジナルグッズを1つプレゼント
※数量限定のため、予定数が無くなり次第予約及び販売を終了致します。予めご了承ください。
※早期予約特典のポストカードD・Eも各1枚同梱致します。
※収録内容及び仕様等は変更になる可能性がございます。
※DIR EN GREY公式ファンクラブ「a knot」会員限定アイテムとなります。
※これから入会いただく方もご購入いただけます。

公式通販サイト「GALAXY BROAD SHOP」【「a knot」】にて、受付中
http://www.galaxybroadshop.com/artist/dir_en_grey/a_knot/

「a knot」ご入会方法 
http://www.e-fanclub.com/aknot/fc/

TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of Withering to death.]

2017/9/2(土) 【京都府】 ロームシアター京都メインホール
チケット発売中

2017/9/3(日) 【京都府】 ロームシアター京都メインホール
チケット発売中

2017/9/8(金) 【宮城県】 トークネットホール仙台(仙台市民会館)
チケット発売中

2017/9/10(日) 【北海道】 Zepp Sapporo
チケット発売中

2017/9/15(金) 【愛知県】 Zepp Nagoya
チケット発売中

2017/9/16(土) 【愛知県】 Zepp Nagoya
チケット発売中

2017/9/18(月・祝) 【大阪府】 枚方市市民会館
チケット発売中

2017/9/23(土・祝) 【大阪府】 なんばHatch
チケット一般発売 8月11日

2017/9/24(日) 【大阪府】 なんばHatch
チケット一般発売 8月11日

2017/9/30(土) 【岡山県】 岡山市民会館
チケット発売中

2017/10/3(火) 【東京都】 新木場STUDIO COAST
チケット一般発売 8月11日

2017/10/4(水) 【東京都】 新木場STUDIO COAST
チケット一般発売 8月11日

[席種・チケット料金]

・一般指定席/スタンディング ¥6,500(税別)

・Exclusive Ticket ¥13,000(税別)

※Exclusive Ticketは、OFFICIAL FAN CLUB 「a knot」 会員のみご購入いただけます。

DIR EN GREY BEST ALBUM企画

2007年12月に数量限定の完全生産限定盤として発表されたBEST ALBUM『DECADE 1998-2002』『DECADE 2003-2007』以来となるBEST ALBUM企画が遂に発動…!

詳細は後日発表 http://direngrey.co.jp/special/bestalbum/

DIR EN GREY オフィシャルサイト

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of VULGAR]』新木場STUDIO COAST2days ライブレポート

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of DUM SPIRO SPERO]』中野サンプラザ ライブレポート

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO________[mode of 鬼葬]』ファイナル公演・新木場STUDIO COAST ライブレポート

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________[mode of UROBOROS]』ツアーファイナル・東京国際フォーラム・ホールA ライブレポート

DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of THE MARROW OF A BONE]』@新木場STUDIO COAST ライブレポート


フォトギャラリー


「DIR EN GREY」の関連記事

このタグがついた記事をもっと見る

MACABRE

MACABRE

ボーカル DIR EN GREY 
歌と演奏 DIR EN GREY 
作曲 DIR EN GREY 
概要 タイトル「MACABRE」(気味の悪い、恐ろしい)の通り、彼らの世界がタップリ詰められた曲がズラリと並ぶ。シングル「脈」「【KR】cube」「太陽の碧」を含む全13曲が、別天地に導いてくれる。その中でもメジャー・デビュー前の彼らを彷彿とさせる曲からは、ポップや、売れ線といったものを意識しないDir en greyであることのポリシーやスタイルが伝わってくる。“MACABRE with GRAIN”と名づけられた初回特典は、パッケージの背の部分に数珠のような木の珠が入っていたり、ブックレットの絵柄とケースに印刷された絵柄を合わせると一つの絵柄になったりなどの隠しわざあり。

 作品詳細・レビューを見る 

Withering to death

Withering to death

ボーカル DIR EN GREY 
歌と演奏 DIR EN GREY 
作曲 DIR EN GREY 
概要 Dir en grey、1年6ヶ月ぶりの待望のアルバムリリース!オリコン初登場7位シングル「THE FINAL」、4位シングル「朔-saku-」収録。

 作品詳細・レビューを見る 

この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。

Twitterでも最新記事をチェック!

この記事を読んだ人におすすめの記事

こちらの記事もおすすめ

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

関連サイト


カテゴリー

T-SITEニュース エンタメトップへ戻る

アクセスランキング

  1. 【ネタバレ・コウノドリさきどり】 第8話 坂口健太郎の判断が…

    1位

  2. 綾野剛主演ドラマ「コウノドリ」、BABYのピアノ曲を手掛けるイケメンピアニスト・清塚信也って?

    2位

  3. 「ファンが選ぶONE OK ROCKの名曲」最終結果発表!

    3位

  4. 【2017年・タレント写真集ランキング】乃木坂46怒涛のリリース、1位はやっぱり…? 年間ランキング発表!

    4位

  5. 2017年上半期、10代に人気のロックバンド!ワンオクを抑えてトップに立ったのは?【TSUTAYA ランキング】

    5位

本日の人気記事ランキングTOP30

人気の画像

  • 脱げるシンガーソングライター・藤田恵名、『アウトデラックス』でマツコからのアドバイスに大号泣
  • non-no専属モデル “新星モグラ” 松川菜々花、『週プレ』のグラビアに登場!
  • 広末涼子、入浴シーンを披露!ロバート・秋山、今度はマッサージ師に?
  • 現役女子大生、超特大ボリュームの撮り下ろし写真集第5弾、発売決定
  • 道端アンジェリカ、クリスマスは「彼と家族と過ごす」姉・ジェシカとは「来年会う」
  • 【ネクストブレイク】福本莉子、ファースト写真集から貴重なカットを解禁!
  • 篠崎愛、最初で最後の「限界ギリギリ」新写真集は「今の私の結晶」
  • 安藤咲桜(つりビット)が週プレグラビアで“爆釣”御礼!
  • 【TSUTAYA・10月販売タレント写真集ランキング】石原さとみ『encourage』が1位独走中!

TSUTAYA ランキング

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST

TSUTAYA MUSIC PLAYLISTをもっと見る

TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

TSUTAYA映画通スタッフおすすめをもっと見る

SNS・RSS