J-POP(邦楽)・J-ROCK・V-ROCK・K-POPのおすすめ音楽情報なら、T-SITEニュース 音楽

<インタビュー> cali≠gari・桜井青に聞く 「第8期cali≠gari始動」<後編>

2015年3月10日(火) 12:00配信

c

昨年9月に行なわれた日比谷野外大音楽堂ライヴで第7期が終了。15年間在籍した武井誠(Dr)が脱退。それまでにも幾度かのメンバーチェンジと活動休止・再開を繰り返していたcali≠gariだが、これをもって第7期は終了。バンドは継続するのか? それとも…?とさまざまな憶測のなか、ついに3月11日にアルバムをリリース。第8期が始動する。 第8期は既存メンバーの桜井青(Gt&Vo)、村井研次郎(B)、石井秀仁(Vo)の3人で活動することに。アルバムには、上領亘(NeoBallad)、Tetsu(D’ERLANGER)、SATOち(MUCC)、中西祐二の4人にドラマーが参加、各ドラマーが数曲ずつプレイしている。 多くの後進に多大な影響を与えながらも、孤高のヴィジュアル系ともカリスマとも称されるcali≠gari。第8期始動にたち、リーダー・桜井青は何を思うのか? 今、改めて聞く、“cali≠gariとは何なのか?” 新作『12』を中心に聞いた前編に続き、後編は桜井青の考えるバンドの在り方、シーンの今について聞いた。 (インタビュー・文:早川洋介)

LINEでやり取り。絵文字のひとつでも付いてれば
可愛いもんなのに何もない(笑)

―アルバム『12』について訊いた前編のインタビューの続きとなりますが、実際に3人になっての活動は、不自由さとフットワークの軽さ、両方あったりするんでしょうか?

「これがですね、非常に申し上げづらいんですけど、3人であれ、4人であれ、あまり変わらないんです。なぜかというと、ウチってレコーディングがホントに特殊な形態なので、データのやりとりしかしない、普段会わない、プリプロもやらないんですよ。音を作るときに完全にデータのやりとりだけで、もう今なんてヒドいですよ。LINEのグループで、“音ができたんで、ちょっと一回聴いといてください”“これは誰々が担当です”とか、そのやりとりしかやらないんで、感情的なものが何もないんですよね。絵文字のひとつでも付いてれば可愛いもんなのに、何もないです」

―ははは! LINE主体という辺りは、今ドキの若者のような。

「そう。ただ新作では、くしくもゲストのドラマーを入れたことによって、データのやりとりだけではなく、よりバンド的なことができたのはすごく楽しかったですね。むしろ最初の想像をも超える、さらにいいものになってしまったという。制作期間はホントに短いんですけど、短いのに、やっぱりできちゃったなぁと。メンバーが3人いたら、3人がそれぞれの時間を使って今は自宅でレコーディングできるので、与えられた時間の約3倍は使えるってことですね」

―おお、そういう発想ですか。そう考えると、cali≠gariのライヴってすごく貴重な場ですね。その場で3人が呼吸を合わせて、しかも僕らはそれを観ることができて。

「そうなんですかね(苦笑)。……もう憂鬱でしょうがないです。やることも増えるし」

―何てこと言うんですか(笑)。では、レコーディング直前に他のメンバーの曲を初めて聴くようなことも多そうですね。

「『12』はドラムのこともあって、レコーディングより事前にデータが送られてきたんですけど、それはいいほうなんですよね。ウチはレコーディング当日に知るパターンがよくあるんで(笑)。“明日録る曲って、どうなってるんですか?”って言ったら、“明日までには出来上がります”と。“そ、そうですか”みたいな(笑)。当日ノープランで弾くという。最初の頃はイヤでしたけど、前作『11』やその前の『≠』を作った頃にはもう、逆に楽しくなってましたよね。要は自分のスキルを問われるんですよ。今まで自分が聴いてきた音楽、練習してきたもの、そういう自分が持つスキルのすべてを注いで、その場でノープランの状態でイチから組み立てなきゃいけない。こんな面白いことはないんですよね」

自分にしか弾けないギターを弾いてる
特に、ポンコツなギターを弾かせたら天下一品だと思ってる

―ものすごくスリリングですね。

「ただ今回、ドラムの中西(祐二)君はなかなか大変でしたね。石井さん作曲の「紅麗死異愛羅武勇」なんですけど、こんな複雑な曲が録る日の朝4時に送られてきて、ずっと譜面をとっていたらしいので。“6時間後、入りなんだけど”って(笑)。あと、その日聴いて、いきなり録るというのは、ドラムが打ち込みの「バンバンバン」ですか。真面目にやってる子たちにはお見せできないレコーディング風景ですよ(笑)。ただ、決して手は抜いてないんですけどね」

―そう、そこですよね。どのメンバーもジャッジは厳しいはずですし。

「僕、自分のギターを別に上手いとは思ってないんですけれど、自分にしか弾けないギターを弾いてることに関してはプライドがあるんですよ。特に、ポンコツなギターを弾かせたら天下一品だと思ってるんですよね。グッチャグチャなやつを。でもグッチャグチャなやつって、弾こうと思っても意外と弾けないんです。ここでこういうことをしたら、こういうワケ分かんないフレーズになるとか、自分のなかの方法論があるんで。それがたまたま、このcali≠gariというバンドには結構ハマってしまうという」

―そこがcali≠gariをオリジナルたらしめている重要な要素でしょうね。

「たぶん、そういうところだとは思うんですよね。自分のギターの音色だったり。ウチは研次郎君の超絶なテクニックがあって、本来ギターがやるようなことを全部ベースがやってるんです。これって素晴らしいことだし、逆に僕は何でも好きなことができるので。あとは、単純に昔からカッティング大好きっ子だから、カッティング命みたいなところですよね。それだけ弾いてれば、まあいいでしょって。ただ今回は、ギターソロを“弾かされた”パートも多いですけど(笑)」

―そして、第8期始動が思いのほか早かったと感じる人も多いと思うんですけど、ミュージシャンとしての残された時間ということも考えたりします?

「うーん……考えるかなぁ?(笑) あんまり先のことは考えないですね。自分の人生については、“ああ、老人ホームどうしよう?”とか先のことも考えたりするんですけど、音楽に関しては“ダメになったら、ダメになった時でしょ”っていうぐらいでしかないので」

―cali≠gariは、パッケージもライヴも展開もセンセーショナルかつトリッキーだったりして、先々のことまで青さんの綿密な計画の元に動いている印象があったんです。

「ああ……。一度活動を休止する2003年ぐらいまではいろいろ考えてはいましたけど、それもたまたま上手くその波に乗れていたなっていうぐらいなんですよ。復活してからの2009年以降の話は、やはり亡くなった前マネージャーの仕掛けだったりとか、そういったもののおかげだったので。あとは、6年間休んでる間に、いろんな人たちがウチのバンドを伝説にしてくれたんです。やっぱりそれが、復活して上手くいった要因じゃないかって思ってるんですね。それと、石井秀仁が2000年に加入して活動停止するまでたったの4年間でしたけど、今はもう復活してから4年を越えてますから。だから最初に言ったデータのやりとり、ちょっと血の通ってないやりとりというのが、このバンドに対してだけは長続きする秘訣なのかなって」

―なるほど。過去の経験があったからこそですね。

「以前はお互い近くにいたし、週に2~3回オールナイトでリハがあって、今考えると気持ちが悪いです。何で一週間のうち、この人たちとこんなに会っているんだろう?っていう。もう耐えられないですね。そういうのが人間関係の歪みにもつながってしまったし。今はそういうところは全部なしで、単純に淡々とドライにいい音楽だけを作れればそれでいいと」

“向かうところ敵だけ”っていう時期がありました(笑)
今はもう、そういうことはないですね

―それと、久々にお話ができたので、青さんに現在のシーンはどう映っているのかも訊きたいんですが。

「V系のシーンは、とても先祖返りしてますよね。懐かしかったり、古き良きものが今はすごく盛り上がったりしていますね。いくつか聴いていて、“これ、95年ぐらいの音じゃない?”って(笑)。だからといって全体が盛り上がってるかといったら、僕にとってはそういう感じでもなくて。どの時代にもキーとなるバンドがいたと思うんですけど、ちょっとまだその辺が見えづらいなって気がします。でもカッコいいバンドは、どこかにいると思いますよ。あと、ウチらが20代の時と違って、もう体育会系な活動をしてないじゃないですか。どちらかと言うと文系、もっと言うとビジネスライクにバンドをやってる子も多いと思いますね。そこに理不尽さもないし」

―ああ、理不尽さ。

「ええ、今はもう理不尽で伝説的なこととかないですからね(笑)」

―ははは。さっき“cali≠gariを伝説にしてくれた”って言葉もありましたけど、自身ではどういう立ち位置にいると思います?

「自由にやらせてもらってるな、ぐらいですかね。ただ、このシーンで活動してるのに、僕はそこにいなくて横のつながりがないというか、音楽関係の仲間がすごく少ないんですよ。新宿2丁目という、恐ろしい魔窟にどっぷりなので。どちらかというと、そちら側にいる人だから。だから、どういうシーンで、どういう立ち位置にいるかをまず考えないし。ただ、発言から何から自由にさせてもらってきましたけどね」

―雑誌の記事でもそれが“らしさ”で、毎号楽しく読んでいた人も多かったでしょうし。

「むしろ“何でみんな言わないんだろうな?”って。自分よりも発言力がある方ってもっとたくさんいるじゃないですか。そこだけは不思議に思ってましたよ。まあ、2000年前後に石井さんが加入してから、“向かうところ敵だけ”っていう時期がありましたけど」

―ははは! それ、名言ですね!

「『第6実験室』を出した頃は、ホントにそんな状態で。全曲、人の悪口しか言ってないという(笑)。今はもう、そういうことはないですね。“人が何やったっていいじゃない”ってなっちゃってるんで」

―それもまた、重ねた年齢ゆえですかね。では最後に、cali≠gariの未来はどうなっていくんでしょう?

「どうなっていくんですかねぇ……。このバンドの未来って、まったく見えないですよね。今後もそこまでプランニングしてやるバンドではないと思うんですよ。ただ、解散ですとか、活動休止とか、いちいちそういう理由を作るのが面倒くさいんですよね。“こういう理由で解散します”っていうのはないんですよ。そんな理由なんか、とうの昔に飛び越えてしまってるので。メンバー間がどうのこうのとか、音楽的方向性がどうしたとか、もうそんなのはないんですよ。ないじゃないですか。音楽的方向性もへったくれもないんですよ、このバンド。やめようかってなったら、“じゃあ”って、きっと何も言わないでやらなくなるだけの話なので。いつの間にかいないっていう。あの人は今、みたいな感じで」

―新作が出たタイミングでする話じゃなかったですね(笑)。

「ただ(笑)、当分それは来ないと思うんですよね。作ってることが楽しいし、動ける限りは動いてみたいですよね。すでに、(リリースするとして)次の『13』や『14』で、ああいうことをやりたいなとか、いろいろと夢は尽きないですし。具体的なイメージも頭のなかにあります。せっかくコロムビアさんにいさせてもらってるんだったら、今しかできないことがいくつもあるんですよ……夢は広がりますね」

―安心しました。しばらくは楽しませてくれそうですね。

「ええ、しばらくは楽しんでください。昔みたいに全国ツアーを3ヵ月に1回やるなんてことは無理ですけど、1年に1回全国ツアーをやって、みんなの街にも行きますよと。音源もね、コンスタントに作りますから。大丈夫です、地味にやっていきますから(笑)」

■リリース情報

狂信盤

良心盤

12

3月11日発売

狂信盤(初回限定盤)(CD+DVD):COZP-1021〜1022 \4,000(税抜)

良心盤(通常盤)(CDのみ):COCP-39034 \3,000(税抜)

【CD収録曲】曲名1. わるいやつら 2. 脳核テロル 3. 颯爽たる未来圏 4. セックスと嘘 5. トゥナイトゥナイ ヤヤヤ 6. ギムレットには早すぎる 7. とある仮想と 8. 紅麗死異愛羅武勇 9. バンバンバン 10. フィラメント 11. あの人はもう来ない 12. さよならだけが人生さ 

【DVD収録内容】「初回特典のために半ば強制的に制作しなくてはいけなくなった割に沢山の協力者によって大分面白くなったと思われるノープランDVD」メンバー×ゲストドラマー対談、メンバーインタビュー、ジャケット撮影メイキングなどを収録

◆ ツアー情報

「セックスと嘘とライヴハウス」

2015/5/8 (金)赤坂 BLITZ
open 18:00 start 19:00【問】DISC GARAGE / 050-5533-0888

2015/5/19(火)梅田 AKASO
open 18:30 start 19:00 【問】キョードーインフォメーション / 06-7732-8888

2015/5/21(木)福岡 DRUM Be-1
open 18:30 start 19:00【問】キョードー西日本 / 092-714-0159

2015/5/22(金)岡山 IMAGE
open 18:30 start 19:00【問】夢番地岡山 / 086-231-3531

2015/6/3 (水)仙台 darwin
open 18:30 start 19:00【問】キョードー東北 / 022-217-7788

2015/6/5 (金)高崎 FLEEZ
open 18:30 start 19:00【問】DISK GARAGE / 050-5533-0888

2015/6/14(日)名古屋 BOTTOM LINE
open 16:30 start 17:00【問】サンデーフォークプロモーション / 052-320-9100

2015/6/21(日)札幌ペニーレーン
open 16:30 start 17:00【問】WESS / 011-614-9999

( 席種/料金)オールスタンディング 前売¥6,300/ 当日¥6,300 ( 税込 / ドリンク代別)
チケット一般発売日】2015 年 4 月 4 日(土)全国一斉発売
【主催】密室ノイローゼ 【企画】ラヴ・クラフト 【制作】Zepp ライブ

◆cali≠gari オフィシャルサイト

◆日本コロムビアcali≠gari オフィシャルサイト

◆インタビュー<前編>はコチラ


「cali≠gari」の関連記事

このタグがついた記事をもっと見る

この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。

Twitterでも最新記事をチェック!

この記事を読んだ人におすすめの記事

こちらの記事もおすすめ

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報


カテゴリー

T-SITEニュース エンタメトップへ戻る

アクセスランキング

  1. 【インタビュー】今田美桜、『花晴れ』“庶民狩り”に隠れた意外な趣味

    1位

  2. 【第6話あらすじ】『ブラックペアン』二宮の母・倍賞美津子が「ダーウィン」治験第1号に?

    2位

  3. 2017年上半期、10代に人気のロックバンド!ワンオクを抑えてトップに立ったのは?【TSUTAYA ランキング】

    3位

  4. 2018年人気急上昇! 注目のロックバンド10選!

    4位

  5. 「ファンが選ぶONE OK ROCKの名曲」最終結果発表!

    5位

本日の人気記事ランキングTOP30

人気の画像

  • 小倉優香、『チア☆ダン』「JETS」センター役に大抜擢!
  • 『けものフレンズ』で大ブレイクの美少女声優・尾崎由香、初の写真集を発売!
  • ナニワのブラックダイヤモンド・橋本梨菜、ヤンジャンに堂々登場
  • 有村架純、初セルフプロデュース 25歳の「今」が詰まった写真集発売
  • 可愛すぎる音大生・みうらうみ、「グラビアン魂」に初登場
  • 出口亜梨沙、“大人エロス枠”で初表紙飾る
  • 【2018年1月~4月】TSUTAYA写真集ランキング 昨年覇者・白石麻衣の座を長濱ねるが継承?
  • エロかわいい音大生・みうらうみ、再びグラビアに登場
  • 元GEM・南ななこ、初グラビアは昭和レトロな銭湯!“美バスト”を披露

TSUTAYA ランキング

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST

TSUTAYA MUSIC PLAYLISTをもっと見る

TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

TSUTAYA映画通スタッフおすすめをもっと見る

SNS・RSS