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作る人の思いを使う人に伝えたい。販売員が語るエアロコンセプトの魅力

2015.2.2 (月) 12:00

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AERO CONCEPT “Vintage”

航空機のパーツを作ってきた精密板金職人が埼玉の町工場でハンドメイドするカバンやステーショナリーが近年、世界の熱い視線を浴びている。ロバート・デニーロ、ジョージ・クルーニーらハリウッドスターから欧州やアラブの王室までを虜にするそのブランドの名は、エアロコンセプト(AERO CONCEPT)。

多くの目利きを惹きつけてやまないその格好良さとは——? エアロコンセプトに惚れ込み、代官山 蔦屋書店で同ブランドの製品を紹介し続けている文具コンシェルジュの佐久間和子氏が語る。

熟練工の手作業で生み出されるエアロコンセプト

エアロコンセプトは、板金加工工場の三代目である菅野敬一氏がバブル崩壊に伴う倒産、そして航空機パーツの製造の仕事を新たに請け負ったことによる再建を経て、「自分が欲しいものを作ろう」と立ち上げたブランドだ。

圧倒的な硬度を誇るジュラルミンなどのアルミニウム合金と、なめらかな革の絶妙なコンビネーション。機能美と遊び心があふれるフォルムはもちろん、カバンやケースを閉じる時の音に至るまで、隅々までこだわり抜かれた設計。そして何より、一つひとつの製品にこめられた作り手の思い。佐久間氏がこれらエアロコンセプトの魅力に出合ったのは約3年前、代官山 蔦屋書店のオープンにあたって文具フロアの商材を集めていた時だった。


「もともと弊社CEOの増田(宗昭)がエアロコンセプトのカバンなどを愛用していて、是非とも代官山で展開したいと言っていたんです。実物を見たら純粋に格好良くて、私もすぐにファンになりました。それで文具フロアのリーダーと私とで、エアロコンセプトへの情熱を語らせてもらうべく、気合を入れて埼玉県にある事務所兼工場に伺ったのです。通常このようなミーティングというのは、会議室に通されてすぐに商談が始まるのですが、菅野社長は丸一日かけて工場を案内してくださり、ものづくりに対する姿勢を語ってくださいました。それもプライベートで友人を迎え入れるかのように、私たちを楽しいお喋りでもてなしてくださって。私たちはすっかり菅野さんのお人柄に魅了されてしまったんです。と同時に、各製品がどれだけの手間と時間と技術をかけて作られているかを目の当たりにし、これは大変責任の重い仕事になるなと思いました」

その後、佐久間氏らの熱意が実り、取引は無事に成立。次なるミッションは、菅野氏が「自分の子供のようなもの」と呼ぶ製品をいかにエンドユーザーに届けるか。佐久間氏は店頭での陳列方法について試行錯誤を重ねた。

「どうすればエアロコンセプトの世界観を正しく伝えられるのか、いろいろ考えましたね。比較的高価なこともあって最初は全商品をガラスケースに入れていたのですが、やはりお客様に気軽に手に取っていただかないことにはエアロコンセプトらしさが伝わらない。そこで専用のアルミ合金の什器をエアロコンセプトにオーダーして平台を作りました」

エアロコンセプトの製品を売るということ

『SuperTransporte』に使用される
”CompositionHandle”

『SlimPorter』

代官山 蔦屋書店でエアロコンセプトの製品を手に取るのは、最初からエアロコンセプトを目当てに来店する人、「あっ、これテレビや雑誌で見たことがある」と言って関心を示す人、独創的なルックスに一目惚れする人など様々だという。

「まずは持ってみて、見た目の印象よりもさらに軽くて薄いことに驚かれる方が多いです。また、一つの製品に使われているパーツの数の多さや、熟練の職人さんの手による精巧な加工技術にも皆様、興味を示されますね。歪みや隙間やガタつきがまったくないことに関しても、映像や写真では必ずしもそのすごさが伝わらないのですが、触ると実感していただけるようです」

各製品の構造や素材に加えて、佐久間氏がお客様に必ず紹介していることがある。それは作り手である菅野氏の哲学だ。

「たとえば定番人気のスリムポーターは、ビジネス用のアタッシュケースにしては容量がそれほど大きくありません。なんでもかんでも詰め込むのではなく、本当に必要なものだけを選んで入れるカバンだからです。このカバンを持って人に会うことは、『私は今日、あなただけに会いに来ました』という意思表明でもあるのです。スリムポーターに限らず、ペンケースも名刺入れもすべて、持つ人の人生観を表現するもの。自分自身が何者であるか、何者であるべきかを表すアイテムなんです。

また、製品によっては使い込むうちに金属の表面に細かな傷がつくことや、革の風合いが変わることがあります。一緒に時を過ごしてきた証として経年変化を楽しんでもらいたいという気持ちから、あえてそのような表面加工や素材選定がされています。お客様にはこういった菅野社長の思想をお伝えするようにしています」

アタッシュケースに花を入れる粋

昨年末に行われた代官山 蔦屋書店のオープン3周年特別企画「WE RESPECT…」では、同店がリスペクトするクリエイターの一人として菅野氏を招聘。エアロコンセプトのクリエイティブの源を探るトークショーを開催した。職人や経営者として各界から大きな注目を浴びていながら、講演などは滅多に行わない菅野氏の登壇に店内は大盛況だったという。

「私は販売者として、作る側と使う側の気持ちを橋渡しする存在でありたいと思っているのですが、直接おつなぎできる場はなかなかありません。昨年末はそれをトークショーという形で実現することができて、とても嬉しかったですね」

そのトークショーの最後には、サプライズが待っていた。菅野氏が壇上に佐久間氏を呼び、これまでの感謝の印として、自分が使っていたスリムポーターに花を詰め込んでプレゼントしたのだ。

「私にとって人生最高の贈り物でした! お気持ちに感動すると同時に、粋なカバンの使い方にハッとさせられました。実はこのことがあってから、店頭での商品説明の仕方も変えたんです。以前はアタッシュケースをご覧になるお客様にはA4ファイルを入れて『これくらい入ります』とご案内していたのですが、使い道を決めつけてしてしまうのはよくないなと。エアロコンセプトの製品は本当に奥深いです」

コンシェルジュとして、製品に込められた思いを人に伝えることに大きな喜びを感じると言う佐久間氏。エアロコンセプトが紡ぐストーリーはますます広がっていきそうだ。

(文:海田恭子)

コンシェルジュ佐久間氏がおすすめする3アイテムはこちら

<エアロコンセプトの真髄に触れられるアイテム3選>

Emijah(エミージャ)

110mm x 68mm x 14mm 28,000円(税抜)

「はじめまして」の場をスマートに演出する名刺入れ。「流れるリズム」で名刺を出し入れできるように設計されている

Slim Porter(スリムポーター)

B4サイズ 284mm x 390mm x 38mm 85,000円(税抜)

誠心誠意を表すアタッシュケース。「より軽く、より強く、よりシンプルに」をコンセプトに開発され、航空機パーツと同じ素材、工法が用いられている

Super Transporter(スーパートランスポーター)

B4サイズ 284mm x 390mm x 50mm ︎240,000円(税抜)

アルミと革を手で縫い合わせた馬蹄型の取っ手が人気のアタッシュケース。取っ手をキーホルダーにアレンジした商品もある

【代官山 蔦屋書店】
文具コンシェルジュ 佐久間和子 氏

総合文具店での勤務を経て、2011年、万年筆やボールペンなどの筆記具を中心に、インクや便箋などのこだわりの文具を幅広くセレクトする同店の文具コンシェルジュへ。特に好きな文具は万年筆と、万年筆用のインク。

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