食も遊びもひとり占め! 前『SPUR』編集長流、気ままで最高に楽しい「ひとりっぷ®」の仕方を伝授

2015.8.27 (木) 18:43

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ファッション誌『SPUR(シュプール)』前編集長で、「今月も世界のどこかで ひとりっぷ®」という名物連載を持ち、「ひとりっぷ®」歴20年以上、回数にして350回以上という旅の達人編集Pこと福井由美子さん。そんな福井さんが「ひとりっぷ®」の魅力を語るトークイベントの第2弾が、代官山 蔦屋書店で2015年7月19日に開催された。聞き手は、同企画の大ファンで、本イベントを企画した代官山 蔦屋書店の雑誌コンシェルジュ・高山かおり氏。

「ひとりっぷ®」の極意、そして食に、買い物に、世界各国を巡り歩いたなかで印象に残った旅について語ってもらった。

「ひとりっぷ®」を楽しむための心構えとは?

「今月も世界のどこかで ひとりっぷ®」は、ひとりで福井さんが旅した場所のこと、そこでしたことや買ったものを写真とともに綴っている人気連載。ガイドブックにはない現地の最新情報が見られること、何より臨場感のある楽しい便りを楽しみに待つファンも実に多い。

そんな福井さんが、ひとりで旅をする上での極意を伝授してくれた。


「ひとりっぷ」は日常の延長

福井由美子氏

福井由美子氏

福井由美子氏(以下、福井):海外に行ったことがない人から、「『ひとりっぷ®』に行ってみたいけど心配で……」という意見をよく聞くんですね。でも、私としては海外だからといって構える必要はまったくないと思うんです。

私が初めて一人旅に出たのは香港だったんですが、まず最初に実感したのが「普段の延長じゃん」。で、そうなると「誰にも相談せずに、自分で勝手に決めていいんだ」って。いつ起きて何食べて、どこで買い物してって、自分だけで決められるのがすごく快感だったんですね。普段、東京でもひとりで行動できる人であれば、海外に行ってもまったく問題ありません。場所が海外になるっていうだけ。ということをまずお伝えしたいと思います。

旅の準備でしておくべきことは?

次は、「ひとりっぷ®」に出る前の準備について。持ち物や道中の便利なアイテムについての話が飛び出したが、ここではガイドブックにフォーカスして紹介する。

重要なのは、ガイドブックを3冊読むこと

福井:私は「ガイドブックを3冊読む」というのを必ずしているんです。特にひとりの場合、街中でガイドブックを開くことくらい危険なことはなくって、「あ、そこにカモがいるぞ」って、近づいてくる人を誘発してしまうので。事前に、行きたいところをパラパラ探すっていう読み方ではなく、本のように頭から最後まで全部読む。それを3冊繰り返すと、その街が初めてだとしても、どんな街かということや地理が頭に入ってきて、計画も立てやすくなります。

福井流、ガイドブックの選び方

福井:まず、おなじみ『地球の歩き方』(ダイヤモンド社)。続いて『ことりっぷ』(昭文社)と『aruco』(ダイヤモンド社)。それまでのガイドブックって、対象を女性に絞っていないので、どうも的が外れているって思うことが多かったので、これが出て本当に良かったなと私は思っています。あともう一冊は、『るるぶ』(JTBパブリッシング)か『まっぷる』(昭文社)にも目を通しつつ、それ以外の旅本、こういう(『台湾行ったらこれ食べよう!』(誠文堂新光社)をかざしながら)行きたい街の本にも手を出します。何が良いって、詳しい人が絞り込んで書いているっていうのと、写真の豊富さ。日本のガイドブックの何がいけないって、写真がダメっていうところ。見ててがっくり来ちゃうんですけど、そんな自分を奮い立たせるという意味でも、素敵な写真が載っている本を見たりします。あとは『TRANSIT』(ユーフォリアファクトリー)。これはかなりマニアックなんですけど、行きたい気持ちが盛り上がるっていう意味では、すごくおすすめです。


「ロンリープラネット」がスゴイ理由とは?

福井:あと私が必ず手を出すのは、「ロンリープラネット」(ロンリープラネット社)。英語のガイドブックです。中国や台湾に関しては、地名が中国語発音の英語で 書かれているぶんわかりづらくイマイチなのですが、それ以外のエリアに行くと きは「ロンプラ」を読むようにしています。

高山:全部英語ですよね。

福井:そうです。でも、英語がわかりやすいんですよ。すごく平易な英文で書かれている。そして「ロンリープラネット」は嘘をつきません。本の最初に、情報を書いている方が名前入りで紹介されているんですね。一冊あたり複数人で執筆しているんですが、ウワサによると、各国の担当者が現地に長期間滞在して責任を持って書いている。おすすめのレストランや宿にリコメンドマークがついているんですが、そこがまたハズレがないんですよ。外国人旅行者は必ずこの「ロンプラ」を持っているので、早めに予約しないと宿なんか絶対満室なんです。それだけがちょっと難点でしょうか。


いよいよ、旅の話へ! まずはグルメ編

そしてお待ちかね、話は実際に福井さんの旅の話へ。旅の二大醍醐味「グルメ」「買い物」について、印象深かった国とグルメ・アイテムについて紹介してくれた。ここでは、その中から特に意外だったエピソードをピックアップ。

リピートの理由は、「そこにおいしいものがある」から

高山:続いて、「くいしんぼう万歳!ひとりでもまったく没問題!くいだおれひとりっぷBEST3」を教えて下さい。挙げられているのは、台湾、香港、シンガポールですが……。

福井:私、台湾は50回くらい、香港は100回とか行っているんですが、リピートする理由で一番何が大きいかって、「食べ物がおいしい」というところ。そこに行かないと食べられないものがあるじゃないですか。なので、また行っちゃうんですよね。

台湾のかき氷は、お一人様でも大丈夫

台湾のかき氷
台湾のかき氷
台湾のかき氷

福井:最近では日本でも台湾かき氷のお店がオープンして広く知られるようになりました。日本では特に興味がなかったんですけど、台湾に行ったらすごくかき氷が好きになりました。何が違うって氷がふわっふわなんですよ。なので、頭がキンキンしないっていう。

高山:氷っぽくないですよね。

福井:そうなんです。けっこうデカいんですが、怯むことはありません。わりとぺろっと食べられちゃいます。よく日本の人は「大きいからふたりで〜」とか良く言うんんですが、ひとりで食べて全然大丈夫ですよ。ひとりっぷなんで(笑)。

香港での意外なおすすめは「カレー」

香港カレー缶

香港カレー缶

香港でおすすめのインドカレー店

香港でおすすめのインドカレー店

香港インドカレー店での日本にはないメニュー

香港インドカレー店での日本にはないメニュー

福井:リッチな中華料理を食べたいなら、台湾より香港をおすすめします。高級レストランがそろっているので。そういうところはひとりより2・3人で行った方がいいんですが、じゃあひとりではつまらないかと言うと、そうでもなくて。

「マークス&スペンサー」っていう、イギリス系のちょっとリッチなストアがたくさんあるのですが、そこのオリジナルの食品がすごく良くて。これは缶に入ったカレーですが、インド系のしっかりしたカレーなんですね。香港はインド系の人が多くて、彼らが経営しているインドレストランもすごく多い。これは、タクシーの運転手さんからおすすめされた、湾仔(ワンチャイ)という所にある「ヒマラヤ」というお店。運転手さんが言うんだから間違いないだろうと思って行ったら、すごくおいしかったんです。向こうのインドカレー屋の何が良いって、日本にないメニューがあること。香港で行ってみるのもおすすめです。

次は買い物編。福井さんが必ず“爆買い”するものとは?

素朴さがいい! オアハカの民芸品たち

アオハカ サンタマリアタペテ

オアハカ サンタマリアタペテ

アオハカ イノセンシオさんによる天使

オアハカ イノセンシオさんによる天使

アオハカ教会 サンタアナデルバジェ

オアハカ教会 サンタアナデルバジェ

オアハカのおばちゃんが巻いているエプロン

オアハカのおばちゃんが巻いているエプロン

高山:続いて、「世界の街でサクレツバイイング!爆買いひとりっぷBEST3」のお話へ。ドバイやオアハカ、サンフランシスコが挙げられています。

福井:オアハカはメキシコ中部にある街ですが、7回くらい出かけていています。「危なくないの?」とよく言われるんですが、全然危なくないです。危ないのは、アメリカの国境とかメキシコシティなんかの都会。ここは田舎ののんびりした街で、夜中でも人が歩いている。特に民芸品がすばらしいんですね。「日本人女子におすすめの民芸品の街は、オアハカとモロッコ」とは私の持論なんですが、そのうちのひとつです。

例えば、これはオアハカのおばちゃんが巻いているエプロン。オアハカエリアってオアハカの街を中心に、周辺にサテライトのようにいろんな村があるんですが、ひとつの村がひとつの産業を持っているんですね。木彫りの村だったり、陶器の村だったり、刺繍の村だったり。

「ひとりっぷ®」の今後

矢継ぎ早に繰り出される、福井さんの海外でのエピソード。ここで紹介したほかにも、参加者との質疑応答、各地で食べたあらゆるものや、ドバイやサンフランシスコでの買い物といった様々なエピソードが2時間にわたってたっぷりと語られた。最後に、「ひとりっぷ」の今後についての重大発表が。

福井: 7月23日発売の号で、連載は最終回となりました。今後は『SPUR』のwebサイトとインスタグラムで、随時更新していく予定です。

高山:トークイベントも全5回予定で続けて行きます。

福井:高山さんが「ひとりっぷ®」に出かけるというところがゴール。高山さん、海外旅行行ったことないのに、いきなり「ひとりっぷ®」デビューするという(笑)。

高山:まずは台湾に行ってみたいです(笑)。


終わったあとは、まるで長い旅行から帰ってきた時のような少しの疲労感と充足感に会場が満たされてしまうほど、白熱したトークイベントとなった。友人たちとわいわい行く旅も楽しいけれど、海外旅行に行くなら、ひとりで行く旅の醍醐味を知っておくべきかもしれない。

(文:岸田祐佳)

福井 由美子(ふくい ゆみこ)
2013年~2015年『SPUR』編集長。 約20年前に初めての海外ひとりっぷ®に出て以来の、「ひとりっぱー」。 香港100回以上、台湾50回以上、バンコク・シンガポール各40回以上のほか、 中南米、カリブ各国、中近東など、海外渡航歴は350回以上。


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