これがクッキー? 今最も注目を集めるアーティスト「COOKIEBOY」のアイシングクッキーと、そのストーリーが素敵すぎる

2015.9.25 (金) 13:58

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COOKIEBOY

色とりどり、華やかなデザインが施されたクッキーを一度は目にしたことがあるだろう。最近若い女性を中心に人気を集めている、アイシングクッキーだ。

食べ物とは思えないようなかわいいデザインから、ちょっぴり奇抜なものまで、見ているだけでも楽しめるお菓子。そのアイシングクッキーのなかでも、一際デザイン性に優れ、ファッション業界からも高い注目を集めているクッキーを作るアーティストがいる。

色合いの美しさやデザインの精巧さ、ポップアートなような色使い、まさかクッキーとは思えないほど芸術性の高いアイシングクッキーこそ、COOKIEBOYという名のアーティストが創り出した作品。

クッキーをアートに昇華させたアーティスト

クッキーをアートに昇華させたアーティスト

ファッション業界からの支持も厚く、「HERMES」や「HARRY WINSTON」などのビッグブランドからもオーダーを受け、一つ一つオリジナルクッキーを自らの手で創り出すCOOKIEBOYこと夏山孟浩氏。作品の精巧さも魅力の一つだが、なんといってもデザイン性のすばらしさが人気の理由だ。

スカートの捲れ上がったマリリンモンロー、躍動感のあるボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」……。

クッキーとは思えないほどの細かい色使いや見ているだけで嬉しくなってしまうような、可愛らしいデザイン。

「お菓子としてのクッキーではなく、アートとして作品を見てもらいたい」と話す彼が、アート作品としてクッキーを創り出すようになった背景とは。


デザインひと筋から、お菓子の道へ

デザインひと筋から、お菓子の道へ

彼のクリエイティビティには、実家の家業が影響しているという。

「西陣織を生業とする家に生まれたので、子供のときから家の隣には機織り機が置いてあるような生活を送っていました。そんな家で育った影響もあって、高校と大学ではデザインを学んでいたんです。合わせて7年間、テキスタイルデザインを勉強していました」

地元である京都の大学を卒業後、彼はすぐに東京へ出る。

「東京での就職先は決まっていたんです。テキスタイルデザインをする職に就こうと思っていたのですが、結局それは蹴ってしまいました。上京後は、マフィン屋でアルバイトなどをしていましたね」

アルバイト先にマフィン屋を選んだのは、自分自身がお菓子を食べることが好きだったこともあるという。その後も、パン屋などに職を変えながら、話題のお菓子の店などには足を運んで食べ歩きをし、自身でもお菓子作りを趣味で作る生活を送っていたそうだ。


友人へ送ったクッキーが人生の転機となる

友人へ送ったクッキーが人生の転機となる

そんな折、友人が靴のブランドをオープンさせ、お祝いとしてクッキーを作ったのだという。

「友人へのお祝いの気持ちを込めて、人生で初めてアイシングクッキーを作りました。彼女が作る靴のデザインをクッキーで表現してプレゼントしたのですが、ものすごく喜んでくれたんです。試行錯誤しながら作ったので、今考えると結構汚かったと思うんですけどね(笑)」

自分の作品で、人を笑顔にしたい――。この出来事がきっかけとなり、アイシングクッキーをキャンバスとした作品作りが始まる。大学時代に学んだテキスタイルの技術を活かしながら、独学でアイシングクッキーの技術を高めていった。

「友人にファッションやアート関係の仕事をしている人が多かったこともあり、そういった方面から個人的に仕事をいただくようになりました。店舗にはあえて卸していなくて、今はオーダーメイドでの制作と、催事のときだけの販売に絞っているんです」


COOKIEBOYは「アイシングクッキーアーティスト」

COOKIEBOY
COOKIEBOYは「アイシングクッキーアーティスト」

夏山氏が店舗に卸していない理由は、アート作品としてクッキーを見てほしいという思いからだという。

「以前出した本も、アートブックとして出版しませんか?というお話をいただいたので出版を決めたんです。もちろんレシピは載せているのですが、それよりも一つ一つの作品としてクッキーを表現したいという気持ちで制作しました」

彼自身、作品のインスピレーションは図鑑や洋書、美術館での作品鑑賞など、アートと関係が深いものばかり。

「絶対に食べられない昆虫や少しグロテスクなものをミニチュアにして、クッキーとして食べられるようにするというのも楽しみの一つですね。毎回ほとんどの作品は型をオリジナルで作っているんです。一度作ったものは、同じものを作りたくなくないので、型がどんどん溜まっていっちゃうんですよね(笑)。その代わり、作ったそれぞれに思い出があるので、型を見るたびに思い出せるのは嬉しいです」


夢は、海外で個展を開催すること

COOKIEBOY
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夏山氏は、ほぼ毎年個展をしているが、来年以降は海外での開催を検討中だという。

「海外で個展を開催することになったら、やはり日本ならではの作品は作りたいですね。あとは個展ではないのですが、イベントで行う子供達とのワークショップなどもやっていきたい。子供達は見本通り作るのではなく、それぞれの感性でクッキーを仕上げるので、見ていて面白いんですよね。僕のワークショップではスキルを磨くのではなく、体験してもらうことを目的に来てもらいたいな、と思っています」


クッキーをキャンバスに、その時々の気持ちや興味を描き出す。まだまだ活躍の場を広げていくCOOKIEBOYが、次なるフィールドでどんな世界観でみせてくれるのか。新たなアートジャンルの進化に期待せずにはいられない。

COOKIEBOY OFFICIAL WEBSITE

(文:戸塚真琴)

COOKIEBOY

COOKIEBOY(夏山孟浩:なつやま たけひろ)

1984年京都生まれ。高校時代よりテキスタイルデザインを学ぶ。友人の記念日に贈ったクッキーが喜ばれたことから、クッキーをキャンバスに独学でアイシングの技術を発展させ始める。
テキスタイルのデザイン感覚と見た目だけでなく美味しいクッキーで人を笑顔にしたいという気持ちがひとつに重なって、独自の世界観がクッキーという作品に焼き上がった。
ファッションブランドやアーティストとのコラボレーションが多いが、近年はアンシングクッキーで自己表現できることを体験してもらう子供たち向けのワークショップを意欲的に開催している。

インスタグラム(最新の作品を公開中)

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クッキーボーイのアイシングクッキー

クッキーボーイのアイシングクッキー

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