書籍のゲラが自由帳に! “再生”と“モノづくり”が融合した粋なアイテム

2015.10.19 (月) 16:53

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書籍の校正紙(ゲラ)を使用した、和製本四つ目綴じの自由帳「ゲラメモ」

書籍の校正紙(ゲラ)を使用した、和製本四つ目綴じの自由帳「ゲラメモ」

2015年10月7日(水)より、代官山 蔦屋書店にて実施中の「PRe Nippon(プレニッポン)」企画展。「これからの人、これからの職、これからのNipponのために。」をテーマとしたプロダクトの展示・販売が行われている。

多様性がソーシャルでつながる場

企画展を主催する「PRe Nippon(プレニッポン)」は、全国の福祉事業所と恊働しながらモノづくりを進めるソーシャル・デザイン・プロジェクト。 東日本大震災をきっかけに、デザイン、編集、Web制作、プロモーションなどを本職とするクリエイターが、プロボノ(スキルを活かした社会貢献活動)で集まったことから活動がはじまった。

これまで手掛けたのは、主に廃材や日本の伝統素材・技術を用いたアップサイクルプロダクト。障がいがある人に生産を委託してきた。こうした循環の中で、人材の育成や、新しい生産力を求める企業との連携を進め、多様性の力でさまざまな社会課題を解決に導くことを目指しているという。

被災地で生まれる “再生”のプロダクト「ゲラメモ」

ゲラが自由帳に生まれ変わった

好きな作家のゲラが入っているかも

好きな作家のゲラが入っているかも

PRe Nipponが手がけたはじめのプロダクトは、和製本四つ目綴じの自由帳「ゲラメモ」。本体には、作家や編集者が誤字などを正した書籍のゲラ(校正紙)が使用されている。原稿が書かれた紙面を袋綴じにし、裏の白紙面をメモ用紙部分として使った一品。ゲラは、著名作家から新人作家、小説からノンフィクションまで多種多様で、廃棄直前のものを、出版社や著者から直接譲り受けている。

作り手は、被災地に暮らす障がいのある人たち

さぽーとセンターぴあで働く、ゲラメモ制作リーダー菊地さんの手。すでに千冊以上をつくり上げ、その手技は職人の域に達している

さぽーとセンターぴあで働く、ゲラメモ制作リーダー菊地さんの手。すでに千冊以上をつくり上げ、その手技は職人の域に達している

ゲラメモを一冊ずつ製本するのは、福島県南相馬市に暮らす障がいのある人たちだ。津波で多くの命が失われ、原発の影響で人々が去り、仕事が激減してしまった土地である。しかし、慣れ親しんだこの地を離れることができない障がい者は、震災前よりも増えているという。彼らの工賃向上のための継続的な仕事づくりと、確かな技術力の習得を目的に、2012年よりゲラメモの生産は続けられている。製本冊数をかさねるうち、今ではその製本技術は職人の域に達しているという。

ゲラメモから生まれた、新たなつながり

この自由帳が、多くの出会いを引き寄せる

この自由帳が、多くの出会いを引き寄せる

廃棄素材を使用し、被災地に暮らす人々がつくるゲラメモには、“再生”への願いが込められている。販売から3年を経て、さまざまな広がりを生んできた。たとえば、今年グッドデザイン賞を受賞し、好評を博した株式会社リクルートホールディングス社の“CREATION Project 2014 187人のクリエイターとハンディキャップのあるつくり手の工房による「東北和綴じ自由帳」”の企画は、ゲラメモをきっかけとしてはじまり、PRe Nipponも東北3県の福祉事業所との連携や生産管理を担ってきた。PRe Nipponメンバーは、「ゲラメモはコミュニケーションツールとしても、様々なつながりを生みだしてくれる」と話す。(ゲラメモデザイン:國松繁樹)

“再生”が、幸福をむすぶ「Musubi-Tie」にも注目

遠野まごころネットとつくる、ゲラメモmini

遠野まごころネットとつくる、ゲラメモmini

荒川ひまわり第2とつくる、Musubi-Tie

荒川ひまわり第2とつくる、Musubi-Tie

「ゲラメモ」に続き、「ゲラメモmini」、「Musubi-Tie(ムスビタイ)」、「Musubi-Tie-Pin(ムスビタイピン)」などの制作も進めている。

かかわる人みなが幸せになるモノづくり

世界にひとつだけのMusubi-Tie-Pin

世界にひとつだけのMusubi-Tie-Pin

Musubi-Tieは、伝統的な注染技法で職人が手染めした「にじゆら」手ぬぐいの、規格外となった製品を素材として用いた蝶ネクタイ。縫製は、東京の福祉事業所で働く精神・知的に障がいのある人たちが担う。

注染には多くの工程があり、ひとつとして同じものはできず、規格外として販路にはのらなくなるものも多いという。それが原因で、過去多くの注染工場が倒産していった。にじむほどに美しく、世界でたったひとつの風合いをもつ素材を価値あるものとして再生させたプロダクトがMusubi-Tieだ。PRe Nipponからは、職人技術を継承するための「いにしえ職人基金」を立ち上げ、素材を譲り受ける代わりに職人育成のための寄付を行っている。

ストーリーまで味わって

代官山蔦屋書店での企画展の様子

代官山蔦屋書店での企画展の様子

普段では手に取ることができないPRe Nipponの全プロダクトがいま、代官山 蔦屋書店にずらりと勢ぞろいしている。書籍のゲラや、ゲラ提供者である編集者のコメント、美しい注染手ぬぐいも並び、ストーリーまで楽しめる展示となっている。この機会にプロダクトに詰まったつながりをひも解いてみてはいかがだろうか。

■企画展情報

これからの人、これからの職、これからのNipponのために。
-PRe Nippon meets 代官山 蔦屋書店-
会期/2015年10月31日(土)まで
場所/代官山 蔦屋書店1号館(文学フロア)エスカレーター脇

■プロダクト情報

「ゲラメモ」値段/700円(税抜)
「ゲラメモmini」値段/550円(税抜)
「Musubi-Tie-Pin」値段/2,900円(税抜)
「Musubi-Tie」値段/大人用4,600円・子ども用3,900円(税抜)

【問い合わせ】

PRe Nippon(プレニッポン)公式サイト
info@pre-nippon.com


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