【プレミアムフライデー連載】エッセイスト能町みね子さんに聞く、「音楽とビールな金曜日。」

2017.5.19 (金) 07:00 PR サントリービール株式会社

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【プレミアムフライデー連載】エッセイスト能町みね子さんに聞く、「音楽とビールな金曜日。」

2017年2月末から始まった「プレミアムフライデー」。みなさんはどんな過ごし方をしただろうか。街に昼飲みへ繰り出した人、土日とあわせて小旅行を楽しんだ人……etc. と満喫した人もいれば、まだ普段の金曜日と変わらないという人も多いのでは。でも、せっかくの新制度、利用しない手はない!

この連載では、自宅でビール片手に過ごす「プレミアムフライデー」のお供にピッタリの映画や音楽、本、コミックを紹介。カルチャーに精通したあの人、遊び上手なあの人に、とっておきを聞いてみた。

今回、ビールと一緒に堪能したい、一風変わった音楽を紹介してくれるのは、Webや雑誌などで、さまざまな連載やイラストを手がけているエッセイスト能町みね子さん。テレビ番組「ヨルタモリ」で知った人も多いかもしれない。実は音楽マニアでもある能町さんのディープな音楽話に、ビールも心地よく回りそう。

いまだ聴いたことのない、「変な音楽」を追い求めて

――普段はどんな音楽を聞くんですか?

ジャンルはむちゃくちゃ。自分の「好き」が散漫していて。あえて言うと、聴いたことがない種類の音楽を聴くのが好きなんです。ミュージシャンの友人だったり、音楽マニアの友人から、「これヤバイから!」って紹介されたりもします。

  

もともと、最初に買ったCDが「たま」でしたし、変わった音楽が昔から好きだったんですよね。それが、大学時代あたりから、変な音楽をもっとたくさん聴いてみようと思うようになりました。

――変な音楽。聞くところによると、実験的な音楽もお好きだとか。

そうですね、ノイズや即興的な音楽も好きです。集中したいときには、AOKI takamasaの電子音楽を聴くことが多いですね。と言っても、変わったものばかりじゃなくて、スピッツCHARAのようなポップスも好きなんですけど。

――能町さんは、常に音楽を聴いているタイプですか?

家にいるときは、何でもいいから音が鳴っていないと落ち着かなくて、何かしら音楽やラジオを流しています。あと、イラストの仕事をしているときは音楽を聴いているんですけど、文章を書くときだけは、逆に音があると集中できないんです。それと、外ではまったく音楽は聴きませんね。

国もジャンルもバラバラ! ボーダレスな珍奇音楽の数々

――今回はいろんなジャンルのCDをお持ちいただきましたね。まず最初のCDは、TSUTAYAの人気企画「NOTジャケ借り」風に紹介するとしたら。

「NOTジャケ借」

といったところでしょうか。西洋音楽的な拍子とか、協和音とかのお約束をこんなに無視した民族音楽は、他には知りません。

――『ACADEMY GOLDEN “SAING”』というCDなんですね。ジャケットの文字は…、そもそも何語なんでしょうか?

『ACADEMY GOLDEN “SAING”』

SEIN MOOT TAR『ACADEMY GOLDEN “SAING”』

これはミャンマーの音楽です。これも音楽マニアの友人に「とにかく衝撃!」とおすすめされました。

――ミャンマーの音楽って、全然イメージが湧きません。どういうところが衝撃なんでしょう?

サイン・ワインという楽器をつかったアンサンブルなんですが、西洋音楽を基準に考えていると、脳みそをぶち壊される感じがして。まず拍子からして存在しないんですよ、「こうなるだろうな」と、こちらが期待することを全部裏切ってきます(笑)。

「適当に弾いてんじゃないの?」って思うんですけど、もう一回同じ演奏をしようとしたら、ちゃんとできるみたいで。だから、適当にしか思えないのに、適当じゃないらしいんですよね。

――なるほど、全然分かりません。が、すごく興味をそそられてきました。

変な音楽が好きな人にはおすすめです。実はYouTubeでも聴くことができて、なぜか再生回数がすごいんですよ。やっぱり気になる人は世界中にいるんでしょうね。

ミャンマーの音楽自体、西洋音楽から見たらどこか変なんです。これ、私がよく使う比喩なんですが、“生まれて初めてピアノに出会った人が、誰にもやり方を教えられず、20年間弾き続けたらこうなった”、みたいな(笑)。

なので、このCDだけは絶対に紹介したかったんですよね。

――続いて、ナヌーク(Nanook)の『Seqinitta Qinngorpaatit』。これも有名なバンドではなさそうですが。

ナヌーク(Nanook)『Seqinitta Qinngorpaatit』

ナヌーク(Nanook)『Seqinitta Qinngorpaatit』

これはグリーンランドのバンドで、私が7年前にグリーンランドに行ったときに買って来たものです。地元のバンドのCDを買おうと思って、町に一か所だけあったCD屋で買いました。サウンドとしては、グリーンランドらしくないというか、正統なロックなんです。でも、歌っている言葉はグリーンランド語。

――ジャケットにサインがありますね。

このCDを持っているのは日本でも私くらいだろうと思っていたら、評価が上がってきたみたいで、去年と今年2回来日したんです。そのとき、彼らの来日を手がけた人とTwitterでつながって、対談させてもらうことになって。サインはそのときのものです。

しかも、話を聞いてみると、どうやらメンバーのひとりは私が行ったCD屋で働いているみたいで、おそらく私、本人からCDを買っているんですよね。そのことを話すとすごく喜んでくれました。facebookでもつながって、切っても切れない関係になってしまいました(笑)。

――ナムガル(Namgar)『Nomads of the steppe』については、どうでしょうか。

ナムガルはロシアのブリヤート共和国の女性のミュージシャンで、声が美しいんです。独特の歌い方をするんですよ。

――モンゴルのホーミーみたいな感じ?

近いかもしれない。彼女の歌唱法を何と呼ぶのかは分かりませんが、中央アジア系の音楽ではありますね。でも、バックバンドが今時のバンドサウンドに合わせていて、すごくかっこいい。これもサウンドは正統派なんですが、曲は地元っぽさがあります。

――最後に、オプトラム(Optrum)の『recorded』ですが。

オプトラム(Optrum)『recorded』

オプトラム(Optrum)『recorded』

日本のノイズ・ミュージックです。2人のユニットなんですが、ひたすらノイズ。蛍光灯にギターのピックアップを付けて、蛍光灯が光ると爆音のノイズが鳴る仕組みをつくっているんです。

ライブでは蛍光灯を光らせながら演奏しているので、「音だけだとどうだろうな」と思いながらCDを買ったら、それでもすごくかっこよかったです。

――知ったきっかけというのは。

たしか、何か別のバンドのライブで観たときに一緒に出ていて。そのときの衝撃がすごかったですね。たまに聴きたくなる音楽です。殺伐とした気持ちをリセットしたくなるときとか。

未知の音楽は、まだまだ世界にあふれている

――これまでの傾向からすると、土俗的なワールドミュージックがお好きですよね。

はい、そういえばミャンマーに関しても、現地のバンドのライブが観たくて、でもどうやって情報を得たらいいのか分からなくて。それで、日本のミャンマー料理屋のママさんに相談したんです。そうしたら、その場でミャンマーに電話してくれて、私の親戚が現地で歌手をやっているから、ミャンマーまで来たらあなたのために歌ってあげるって(笑)。それで、その人の家までお邪魔したこともありました。

――グリーンランドのナヌークといい、引き寄せる力がすごいですね。未知の音楽との出会い方をアドバイスするとしたら。

ミャンマーでは、こういうCDを買いたかったらどこに行けばいいか現地の人に聞いたら、地元の人しか行かないような、すごく小さい店を教えてくれました。全部ミャンマー語なんですけど、1枚200円くらいだったので、20枚くらい買って帰って来たこともあります。

日本でも、地方に行ったときは現地の音楽を聴くようにしていて。岩手の花巻弁のヒップホップとか、宮城訛りのヒップホップもかっこいいですよ。

あとは、知らない音楽と出会おうと思ったら、何といってもYouTubeですね。おすすめは「国の名前+音楽のジャンル」で検索すること。私も、ミャンマーの音楽をYouTubeでひたすら検索しました。

――未知の音楽はまだまだたくさんあるんですね。最後に、音楽の楽しみ方について能町さん流のアドバイスがあれば。

音楽を聴くときは、できれば大きな音で聴きたいですよね。そうすればビールも進みますし。時間が取れるときには、本を読んだりしながら、ゆったりと音楽を楽しみたいです。


ゆったりと音楽を楽しむ時間を毎日つくるのは、なかなか難しいかもしれないけれど、せっかくの「プレミアムフライデー」には、ビールでも片手に贅沢な時間の使い方をしてみたい。

旅先で出会った音楽、まだ見ぬ国の音楽、耳にしたことのない楽器。そんな音に耳を傾けていると、ちょっとした旅気分も味わえるかも?

プレミアムフライデーには、ザ・プレミアム・モルツを。

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リニューアルして進化した「ザ・プレミアム・モルツ」の深いコクと溢れだす華やかな香りをたのしめる味わいを、ぜひ堪能したい。

公式サイト(http://www.suntory.co.jp/beer/premium/)


(インタビュー・文:玉田光史郎、撮影:杉野正和、撮影協力:茶庵 トンボロ(東京・神楽坂))

能町みね子

1979年、北海道出身。多くの雑誌・WEB連載やイラストなどを手掛け、ラジオ・テレビなどでも活躍している。

2005年に開始した、戸籍上男性であることを隠し女性として社会生活を送る様子を綴ったブログ「オカマだけどOLやってます。」、2007年にスタートしたWEB連載「くすぶれ!モテない系」はいずれも書籍化。2012年、漫画家の久保ミツロウとふたりでラジオ番組「オールナイトニッポン0(ZERO)」の放送が、2013年には久保ミツロウヒャダインとともにメインキャストを務めるテレビ番組「久保みねヒャダこじらせナイト」のレギュラー放送がスタートした。

ほか、著書『雑誌の人格』『逃北:つかれたときは北へ逃げます』新刊『ほじくりストリートビュー』など。


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