『冴えない彼女の育てかた♭』2話 詩羽先輩、最後になんて言ったの? あの口パクは原作にはなかった

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『冴えない彼女の育てかた♭』公式サイトより

───0話が水着回、1話が過去の番外編。ギャルゲー制作は進んでいるのかな? 霞ヶ丘詩羽フィギュアを部屋に飾っているかーずSPがTVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』を全話レビューします。※第1話レビュー。

 A-1 Picturesが制作している『冴えない彼女の育てかた♭』(フジテレビ系「ノイタミナ」)は、監督に亀井幹太、シリーズ構成・脚本に原作者の丸戸史明を起用している青春ラブコメ作品(公式サイト)。オタク高校生の安芸倫也(あき・ともや/演:松岡禎丞)が、周囲のハイスペックな女子たちと一緒に理想のギャルゲーを作ろうとする物語。

 Amazonビデオ限定の0話も、1話も、いわば外伝でした。物語を動かす前に、キャラクターを掘り下げていく丁寧な作りをしています。ライトノベルは「キャラクター小説」と呼ばれるくらい、登場人物の個性が強いジャンル。だからこの2話使ったプロローグは大正解。


■Episode#2「本気で本当な分岐点」

 やっと本編の開始となった2話。詩羽はシナリオ完成記念のご褒美として、倫也とデートします。ところが本屋で倫也をそばに立たせたまま、『化物語』シリーズを延々と読みふける詩羽。これ、なんの放置プレイ?  しかも唐突に赤い夕陽と、静止したままの画面。阿良々木暦っぽいセリフ回しで、倫也のモノローグが始まりました。登場キャラが『化物語』を読みながら、アニメ『化物語』の演出をするっていうメタなネタになってます。

 なんというアニメ上級者向けのボケ。ライト層も多いであろうノイタミナでぶっこんできますね。『化物語』も『冴えカノ』と同じアニプレックスの岩上敦宏プロデューサーだからこそ実現できたんでしょう。ちなみに原作(5巻29ページ)だと『司馬遼太郎全集』全68巻。どっちも一日では無理でしょ。

 そしてしっかり尾行する英梨々。デートを尾行するライバルヒロイン、ラブコメでは僕らの大好物な展開です(お約束ともいう)。恵も呼びつけられて、とんだとばっちり。でも恵が英梨々の親友になっていることがさりげなく示される。好きなシーンです。


■最後に詩羽は何を言った

 英梨々には、クラスメイトや美術部でも友達がたくさんいる。でもオタク趣味を誰にも打ち明けられない。恵は英梨々のオタク趣味や同人活動を知った上で受け入れた、最初の同性なんです。隠れオタクを最初に知ったのは詩羽だけど、仲が悪いですしね。恵が英梨々に洋服を選んであげたり、二人の関係はちゃんと進歩している。

 一方の詩羽ってば軽食の時も、倫也がいるのにずっと読書。だから詩羽先輩いつもぼっちなんだよゲフンゲフン。1話でも「悪口言われるのには慣れている」って言ってましたし、どうりでコミュ力が低いわけだ……。映画を観て、ディナーで感想(というか酷評)を延々聞かされる羽目になった倫也。創作論に話が移って、詩羽は言う。

「いい倫理君?  あなたも、いいものはいい。悪いものは悪いといえる目と勇気をちゃんと持つようにしなさい。」

 さらっと言ってますが、このセリフ、大きな伏線になってますので脳内にメモです。

 別れ際にメモリースティックを渡す詩羽。完成したシナリオとは別の、全面改稿した、もう一つのトゥルールート。

「これが私たちの……私たちのゲームの、もう一つの可能性」

 反対方面の駅のホーム。最後に詩羽が何を言ったのか、口パクは原作にはなかった大きな謎。気になるなあ。

 ライトノベルをアニメ化する場合、原作の面白かった部分を重点的に描いて、ほかはカットすることが多いんです。小説の持つ情報量が多くて、アニメではすべて描写できませんから。アニメの『冴えカノ』も、原作小説から削るところは削ってます。ところがそこに、オリジナルのセリフやシチュエーションをぶっこんでます。

 TVアニメ『進撃の巨人』第一期の時、諫山創も「自分の漫画を振り返って、こうした方が良かったと後悔した箇所を、アニメで再構築できた」 ということを発言してました。

 アニメの『冴えカノ』も同じ。原作者の丸戸史明が、後から手を加えたくなったところをアニメでリビルドしているように見えます。原作者=シリーズ構成だからこその力技。
あ、もちろん原作は原作ですこぶる面白いので読んでほしいですね。2話だと、恵の選んだ服でオシャレした英梨々に、倫也が感想を言うシーンが挿絵付きでニヤニヤしちゃいますから。


■ツインテール往復ビンタ

 翌日、英梨々と恵が倫也の部屋を訪れる。すると倫也が大泣きしてます。詩羽の書いた、もう一つのシナリオに感動していた様子。恵も素直に賞賛する。英梨々の方は、

「ほとんど作り直しじゃないのよ、これ〜〜〜〜〜〜っ!」

 ビシッビシッ
 怒りのあまり、久々のツインテール往復ビンタを倫也に食らわせる。新たに描きなおすCGの数を考えれば、原画家、そりゃ怒るよねって話です。しかもアナザーシナリオの方はテーマすら変えて別物になるという。どちらを採用するか、決断を迫られる。

 そんな時、他サークルの同人ゲームに見覚えのある絵柄が……波島出海(はしま いずみ/演:赤崎千夏)。倫也をオタクとして慕っている弟子・出海のイラストだった。
 次回。同人ゴロの波島伊織(はしま いおり/演:柿原徹也)&弟子のイラストレーター・出海兄妹と、直接対決がはじまる。

(文/かーずSP)

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司馬遼太郎

生年月日1923年8月7日(72歳)
星座しし座
出生地大阪市浪速区西神田町

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