文化を創る歓びと苦労・・・・浅間ヒルクライム2015開催

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欧米ではきわめてメジャーなモータースポーツであるヒルクライム。日本でも近年徐々にではあるが開催され始めた。その中でもこの浅間ヒルクライムは本格的なイベントとして認知され、今年で4回目を迎えた。

今回は5月30日から31日にかけて開催された。長野県小諸市から高峰高原までの約10キロの公道、「チェリーパークライン」を時間を決めて完全封鎖し、約2000mの標高を一気に駆け上がったのである。

モータースポーツのひとつ、ヒルクライムとは

“ヒルクライム”とは何か。自転車に詳しい方なら“ヒルダウン”という競技をご存じだろう。それの逆である。つまり、峠道を麓から頂上まで駆け上がる競技がヒルクライムだ。

具体的には、公道を完全封鎖することで安全を確保し、スタート地点からゴールまでのタイムを計測するという、単純なものだ。もちろん公道を封鎖するので、ナンバーのない競技車輛も積極的に参加している。

近年もっとも盛り上がりを見せているのはアメリカコロラド州で毎年開催されているパイクスピークインターナショナルヒルクライムだろう。日本からも多く参戦しており、今年も6月28日にレースが行われた。また、欧州では距離にして50キロ近い峠道を駆け上がるヒルクライムがいくつもあり、70年以上の歴史を誇るものも多々ある。

浅間とモータースポーツの関係

もともと浅間とモータースポーツは関連がある。全日本オートバイ耐久ロードレース(通称浅間火山レース)が、1955年から3回ほど開催されたことがあるのだ。それまで開催されていなかった本格的なオートバイレースで、その後四輪で大活躍したレーサーも多数参戦していた。

このように、モータースポーツに所縁のある場所で開催されるヒルクライムだけに、モータースポーツファンからの期待は非常に高く、また、その意義に共感した多くの輸入車インポーターも協賛し、最新型のモデルを展示、走行させファンの歓声を浴びていた。更には、ゼネラルモーターズ・ジャパンが新型のシボレーコルベットZO6コンバーチブルをこの場で発表するなど、エンターテイメント性も高められている。

シボレーコルベットZO6コンバーチブル

ついに昨年から公道封鎖

小諸市内をパレードする参加者(撮影:高橋学)

2012年の初開催とその翌年は公道封鎖が出来なかったため、浅間チェリーパークラインのパレードランと、浅間パーク2000内でのジムカーナや一部私道を使っての競技などでの開催だった。その最大の要因は安全の確保が難しいことと地元の理解が得られなかったことだ。

それを踏まえ、主催者は安全確保の徹底と、地元への理解を深めるために、観光イベントであることを積極的に告知し周知活動を行った。その結果、2014年からは地元警察及び小諸市、そして、地域からの理解を得ることが出来、念願の公道封鎖が可能となった。観光イベントという視点でも、観客も飛躍的に向上し16000人あまりが来場。大きく成長したイベントといえるだろう。

今年2015年も同様に公道を封鎖しての開催だ。ヒルクライムのルールも昨年同様、リスク回避のため、スタートからゴールまで主催者が規定タイムを設け、その時間にいかに近いかを争うタイムラリーとして実施された。


エントリー台数は約130台。最新のポルシェや発表されたばかりのシボレーコルベットなどから、フォードGT40やアルファロメオスパイダーなどの往年の名車、そして、フォーミュラーマシン、サイドカーなどあらゆるクルマが走るのが大きな特徴で、その走りに観客たちは目を奪われながらも声援を送っていた。


  • スタート地点に向かう ホンダZ

  • サイドカーもスタート地点に向かう

  • スタート地点に向かう参加者たち。これはフェアレディZ

  • サイドカーのコーナリング。ナビの姿勢に注目!

  • スタート地点。アストンマーティンV8ヴァンテージ

  • アルファロメオ4C

  • アルファロメオジュリアッタクワドリフォリオヴェルテ

  • アルファロメオミトコンペティツィオーネ

  • シボレーコルベットC2

  • ベントレーコンチネンタルGTスピード

  • ポルシェ911GT3

  • マクラーレン650S

  • マセラティMC12

  • ルノーメガーヌRS

  • ルノールーテシアRS

アクシデント発生。しかし、見事な主催者対応

今年は残念ながら初日の午前中にサイドカーの事故が発生してしまった。命に別状はなかったものの、救急搬送や、事故処理、そしてその後の運営に関しての協議が行われたことから、午後の走行は中止となった。所轄警察と小諸市は、主催者の安全管理に関して落ち度はなかったものの、実際に事故が起きてしまったことや、それ以外に運営面において改善すべき点があることを指摘。今後の開催の状況を見ながら翌年以降の開催を検討することが主催者に告げられ、翌日の開催の許可が下りた。しかし主催者は実施を迷ったという。実際に事故が起き、けが人が出てしまったことからこのまま中止をした方がいいのではと。

しかし、このまま中止をしてしまうと、翌年の開催が難しくなるばかりか、他で開催しているヒルクライムをはじめとした公道を使用したクルマのイベントに関わる文化が衰退してしまうのではないかを恐れた。そこで、運営をはじめ安全対策等をすべて見直し、改めて名誉挽回。そして地域に貢献するイベントであることを証明することで、来年の開催につなげようと決断し、翌日の開催に踏み切った。

翌31日は特にトラブルもなく、無事に終了し、また地元警察や小諸市から一定の評価を得られ、来年の開催につながったようだ。

ここで評価すべきは、参加者全員の前で主催者の考えを含め、一切包み隠さず公表。更にホームページ上でも経緯を公開し、多くの意見に真摯に耳を傾ける主催者の姿勢だった。当然、参加者からも大きな拍手が送られていた。


  • アストンマーティンV12ヴァンキッシュ

  • レクサスRSF

  • スズキフォーミュラハヤブサ

  • ポルシェ911GT3

  • レクサスLSF

  • ラリードライバーの新井敏弘選手は見せ場を作る

  • 無事にゴールしたランチアインテグラ―レ

さて、来年以降、課題は山積みだろうと思う。しかし、まずは継続することが重要だ。そして、これからも真摯な姿勢を崩さずに、前向きに積極的に開催し続けてほしいと思う。それが主催者の考える“文化”を作って行くことであり、また、地元に貢献するに値する“浅間ヒルクライム”だと信じるからだ。


今回取材のためにジャガー・ランドローバー・ジャパンよりジャガーXKコンバーチブルを借用したので、その印象をコメントしよう。

ジャガーXKコンバーチブル

ジャガーXKは、2009年に日本に導入が開始されたクルマで、1948年に発表されたXK120から始まるジャガーのスポーツカーの歴史上、正統に進化したスポーツカーである。エンジンは5リットルV型8気筒を搭載。385psを発揮し、1.7トンのボディをぐいぐいと加速させるさまは豪快の一言に尽きる。今回もチェリーパークラインを4から5回ほど上り下りしたが、コーナーからの立ち上がりでの加速はほれぼれするほどだ。更にブレーキングに関しても、このパワーをきっちりと受け止め、コーナー手前では思い通りの制動を得ることが出来た。

確かにオープン時にはボディの緩さは気になるが開放感という魅力がそれを上回る。ゆっくりと(とはいっても流れをリードするくらいのペースで)エンジントルクに身を任せて高速道路や、ワインディングロードを走るにはうってつけの一台といえるだろう。

(取材協力:ジャガー・ランドローバー・ジャパン、文:内田俊一)

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