新たな伝説への船出―映画『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』小野大輔×神谷浩史インタビュー

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キーマン役の神谷浩史と古代進役の小野大輔

キーマン役の神谷浩史と古代進役の小野大輔

不朽の名作アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作として、2012年から14年の2年にわたって劇場上映、TV放送まで展開した『宇宙戦艦ヤマト2199』。そのヤマトが、2017年、再び動き出す。劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』を新たな解釈で描く『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』が2月25日の第一章劇場上映を皮切りに、全七章構成で上映される。本作は「2202」という名の通り、前作「2199」から3年後の世界が描かれる。かつては敵対していた地球とガミラス帝国も和平条約を結び、平和な日々を取り戻したかに見えたが――。

今回、『宇宙戦艦ヤマト2199』から引き続き中心キャラクターとして活躍する古代進役の小野大輔と、ガミラスの新キャラクターを演じる神谷浩史にインタビュー。2人の本作に対する想いを聞いた。

古代進/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

古代進/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

前回『宇宙戦艦ヤマト2199』の時には、「最初に『宇宙戦艦ヤマト』触れたとき、日本のSFアニメの金字塔であり、そして誰もが知っている偉大なアニメ作品だという印象でした。古代進を演じるにあたり、いろんな方向からのプレッシャーを必要以上に感じていた」と振り返る小野。それでも2年の歳月の中で多くの人に届けられたことや、反響への手応えも感じていた。

小野:皆さんに観ていただいたときに、『ヤマトが好きだ』という反響を、すごく頂きました。それは昔からのファンだけではなく、ヤマトに初めて触れる新しい世代の方たちも同じだったので、そこですごく手応えを感じましたね。

一方、『2202』から参加する神谷は『2199』をどう見ていたのか?

神谷: 旧作の『宇宙戦艦ヤマト』はSFアニメの金字塔というものを打ち立てて、日本のアニメを語るうえで、誰もが知っているタイトルになっているのは間違いないと思うんですよ。ただ、“観たことがない”って人が多くなってきているのも事実だと思うんですよね。『ヤマト』はもはや“古典”や“昔話”のような不変のものと同じところに来たんだなと思うし、『ヤマト』の主題歌のワンコーラスを知っていれば、ヤマトの本筋はみんな理解してるのと等しい。なので、『2199』で『ヤマト』の定義というものが、ここでまた新しく決まったのかなという気がします。

絵が非常に綺麗なところも本作の大きな魅力/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

絵が非常に綺麗なところも本作の大きな魅力/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

「新しい『ヤマト』を作って、次の世代に伝えていきたいという思いもあった」と話す小野が思うその魅力とは、一貫した普遍性にあると考える。

小野:絆であったり、愛であったり、友情であったり、そういう普遍のものを描いているからだと思います。これは年月が経っても変わらないものだと思うんですよね。どの世代が見ても納得がいく、共感できるストーリーだと。老若男女問わずみんなが楽しめる作品になっているということが、多くの人に届いた理由ではないかなと思います。

そして『2202』で再び古代進を演じることになるのだが、『2199』からどう変化を意識したのか?

小野:熱血であり、猪突猛進であり、とにかく前向きに、ストレートに進んでいく存在として描かれていたのが旧作だったと思うんですね。『2199』ではその要素も残しつつ、一方でずっと兄のことで心が前に向かない部分もあって、葛藤を繰り返しながら旅を経て成長していった。それが『2202』では、自分が歩んできた道やこれから歩むべき道をちゃんと考えたうえで、前に進む。これが今回の古代進を演じるにあたり考えている部分です。

沖田艦長に古代は何を思う…/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

沖田艦長に古代は何を思う…/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

また、『2199』『2202』の古代の性格は、自分に近い部分もあるという。

小野:割と色々頭のなかで考えるんですけど、結果『ええい!ままよ!』って思い切って飛び込んでいくところとかは大事にしている部分でもありますし、自分にも近いので僕が演じる意味合いがそこにもあるな、と思っています。

そして『2202』から参加の神谷は「キーマン」という新キャラクターを演じるが、第一章においてその存在は謎に包まれている。しかもキャラクター説明よりも先にアフレコに挑んだため、滑り出しには不安もあったというが、後にシリーズ構成の福井晴敏『機動戦士ガンダムUC』など)と監督の羽原信義の説明で理解したという。

神谷:名前が“キーマン”という役ですから、その名の通りキーマンになるんじゃないかなって期待をしてアフレコに行ったんですけど、(アフレコ前に)何の説明もされないってことは、そんなこともないのかな? っていう不安の中でのスタートで。(アフレコの)Aパートが終わったところで、その名の通り今後キーマンになりそうだという情報をいただいて。自分が思っていた方向性は間違っていなかったので安心しました。

新キャラクターのキーマン/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

新キャラクターのキーマン/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

小野たちが『2199』で作り上げた『宇宙戦艦ヤマト』の新しい伝説。それがまた『2202』でも続くことになるのだが、2人の想いは…。

小野:『2199』の旅を終えて感じたのは、やっぱり『ヤマト』って面白いなという純粋な思いでした。その思いは現場にも溢れていて、すごく幸せだったんです。それで、ものすごく達成感を感じましたし、「俺たちは『ヤマト』に乗った」という誇りが生まれて。逆に『2202』では『2199』のときのようなプレッシャーがなくて、完全新作に臨んでいくことのワクワク感や、また『ヤマト』に乗れるという喜びで満ち溢れていますね。楽しみでしかないです。

神谷:『ヤマト』というタイトルが非常に大きいということは、僕も理解はしています。『2199』は観させていただいているし、すごく評価されているのも目の当たりにしているので、やっぱりそれに負けたくない。なおかつモチーフの『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が『ヤマト』シリーズのなかで一番の興行成績だったり、評判が高い作品で、かつ、シリーズ構成が福井晴敏。みんなに注目されるだろうし、みんなに受け入れてもらえるような面白い作品になるに違いないと保証されている作品に自分が関われることが、猛烈に幸せです。どういう芝居をこの作品で要求されるのかというのも楽しみだし、オリジナルキャラクターだから、おそらく福井さんの意思というものが「キーマン」を通じて描かれていくんだと思います。それは自分にとってはプレッシャーですが、自分の今後のキャリアを考えたときに、そういうところに立たされていることが、役者としてもすごくありがたいんです。だから本当に、まったくもって気が抜けないし、反面、小野君が言ったようにすごく楽しみですね。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

元になる『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』についての印象はどうだろう?

小野:「なぜ、また旅に出なくてはならないのか」「ヤマトに乗らなければならない意味は?」ということを、今回携わるにあたって僕は考え始めて。『2199』でした旅というのが、地球を救うための使命をおびた「大きな愛」だったと思うんですよね。ただ、今回は“愛”がよりフィーチャーされていて、オリジナルで描かれていた壮絶な愛の形がまた必ず描かれると思うと、そういう意味ですごくプレッシャーを感じています。ただ、僕は先がどうなるかっていうのをあえて知らないようにしていて。例えばキーマンが何者なのかっていうのも正直知りたくないですし、そういう意味では本当に古代と同じ立場かもしれませんね。福井さんとお話したときに、あのストーリーを描きながらも「救いのない物語は描かないです」と仰っていたので。そこは安心していてほしいと。

神谷:一回完結させた『ヤマト』というストーリーをもう一回動かす意味を付けるにあたって、ものすごく高尚なところにテーマを置いているので、『さらば』は最初から最後まで悲壮感というか緊張感がものすごくて、観るととても疲れるんです。今回そんな『さらば』を原題にして、ちゃんとした大人たちがすべてを理解したうえで新しい『ヤマト』を作るのから、たぶん、もっと違うところに意味を設けると思うんですよね。それを背負っている羽原監督と、猛烈な知識量とストーリーテリングを持っている福井さんが中心になって作ろうっていうんだから、これは絶対やばいよっていうことだと思うんですよ。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

福井晴敏が加わり、小野にも「救いのない物語は描かない」と語ってはいるが、それでもモチーフとなった『さらば』は存在する。『2202』に期待を寄せるファンにとって、これは観ておくべきか観なくてもOKなのか?

小野:昔からのファンはもちろん観ているでしょうし、これから『ヤマト』に触れる新世代のファンにはこれが『愛の戦士たち』になるわけですから、どちらがいいというより、どちらも幸せな気がしています。オリジナルを知っていて観る面白さもあるし、先が全くわからないうえでの純粋な受け止め方も面白いと思うので。

神谷:観てもいいし、観なくてもいいと思います。その理由はさまざまですけど、もちろん観てくれたほうがね、バンダイビジュアルさん的には儲かるんですけどねぇ…(笑)。

小野:観ましょう!

神谷:ぜひ観ていただきたいなっていうのはありますけれども。映像表現としての方法が今、40年前と今では大きな差があるので、見た目としての表現がまったく違うっていうのに、まず面食らうと思うんですよ。ただ、40年前のフィルムとはいえ、感じるものは間違いなくあると思います。たとえば今なら、CGを使うことによって猛烈な情報密度になるんですが、CGがなかった頃…セル画で一枚一枚絵を書いていた頃の一枚絵の情報量って全く違いますよね。でも、情報が少ないなら少ないなりに、自分で何かを投影してイメージで補ったりして「この先にはどんな空間が広がっていて、何千機っていう飛行機が飛び交ってるんだ」とか勝手に思うんですね。そういうところで、映像表現が違ったとしても、本質は全く一緒のものなんだなって。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

『宇宙戦艦ヤマト』に対する思いを新たにする2人だが、声優として長い付き合いの中でも、この作品に関してはやはり特別だったようで…。

小野:『2202』に新しいキャラクターが登場して、それが神谷さんだと知った時、新しい『ヤマト』を作っていくうえで、本当にこれ以上ない方がきてくれたと思いました。ただ、この人がやるってことは、一癖も二癖もあるんだろうなって。何かしら、物語を確実に動かしていくような役柄につくんだろうなとは思いました。

神谷:まず小野君に関しては、あんまり興味がないんですが(笑)。一緒にラジオ番組をやらせていただいていて、あんまりお互い干渉しないのが長く続ける秘訣なのかもしれないなぁとは思っています。小野君が『ヤマト』という大きいタイトルに関わると知ったときは「また違うステージに行ったな」って思いました。当時僕は『2199』は最初の一話しか観なかったんですが、今回関わらせていただくにあたって、改めて全部観て。『2199』を正しく導いて古代進という役を全うした小野大輔は本当にすごいなと思いましたし、なおかつ続編に導けるというのは、もちろん小野くんだけの力じゃないけど、そこの原動力に彼も間違いなくなっているわけですから、それは賞賛すべきことだと思います。僕は幸い一、二週間に一度は小野君に会うので、『2202』でもし何かあれば、話す機会ももてなくはないんです。基本的には話しませんけど(笑)。

キーマンと古代。それぞれの思惑は…/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

キーマンと古代。それぞれの思惑は…/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

小野:おいおい(笑)。でも珍しかったですね。ラジオで一緒になった帰りに『ヤマト』の話をしたんです。共演していても、現場以外でアフレコ状況や進行具合を話すことってそんなに多くないんですよ。ただ、今回に関してはキーマンが出て来る前に「一話目どんなストーリーだったの?」って神谷さんから聞かれたので説明して…アフレコ前から気にしていたので「気合入ってるな」って思いましたね。10年一緒にやってきたことでそういう話もできるようになったのかなって思って、それも嬉しかったですね。

こういう話を聞くだけでも期待値がグンと上がる『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』だが、ズバリ第一章(第一話、第二話)の見どころは?

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

小野:冒頭のナレーションがとても衝撃的なんですね。愛を語る男の声から始まるんですけど、それが誰なのかというところが、まず見どころです。それはこの物語のテーマにもなっているんですけれども、この冒頭部分を聴いて本編を観ていくと、地球側が一枚岩ではない描写があったり、新鋭艦アンドロメダが波動砲を打ったり、ガミラスと共闘もしている。どれが正義なのか、愛とは何なのか、そういうことを深い部分で描こうとしているなというのがひしひしと伝わってきて、これから先への期待感がすごく煽られるし、すごく楽しみになってくる第一章になっていると思います。地球だからって正義ではないっていう複雑な人間関係を楽しんでいただければと思っております。

神谷:やっぱり艦隊戦ですね。変質的な艦隊戦。ここまで情報量の多い艦隊戦もめずらしいなと。めちゃくちゃに動くので、そこがまず見どころですね! あと旧作のファンの方に言うとすると、第一章のエンディングですね。「ここでコレ使うか!」っていう。劇場に足を運んでいただいて、観てもらえれば「おぉぉ!」ってなると思います。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

新たな伝説の始まりとなる『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章は、2017年2月25日より全国15館にて2週間限定劇場上映となる。『2199』を観ていた人ならおなじみの顔ぶれが再び登場する懐かしさあり、新しくヤマトに触れる人もすぐ続きが観たくなるような濃厚な作りになっている本作を楽しみにして欲しい。


映画『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章【全七章】
2017年2月25日(土)より、新宿ピカデリーほかにて、全国15館にて2週間限定劇場上映

<CAST>
古代進:小野大輔/森雪:桑島法子/真田志郎:大塚芳忠/徳川彦左衛門:麦人/南部康雄:赤羽根健治/相原義一:國分和人/榎本勇:津田健次郎/ローレン・バレル:てらそままさき/クラウス・キーマン:神谷浩史/ズォーダー:手塚秀彰/テレサ:神田沙也加

<STAFF>
製作総指揮:西﨑彰司/監督:羽原信義/シリーズ構成:福井晴敏/副監督:小林誠/メカニカルデザイン:玉盛順一朗/メカニカルデザイン:石津泰志/キャラクターデザイン:結城信輝/音楽:宮川彬良


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