【インタビュー】ライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督、第89回アカデミー賞 最有力『ラ・ラ・ランド』への思いを語る!

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デイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリング

デイミアン・チャゼル監督(32)とライアン・ゴズリング(36)/撮影:依田佳子

ロサンゼルスを舞台に、ピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)と売れない女優のミア(エマ・ストーン)が織りなす悲恋を描くミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』が、2月24日に日本公開を迎えた。第89回アカデミー賞で最多14部門にノミネートされており、今年最大の注目作と言っても過言ではない本作に込めた思いについて、主演を務めたゴズリングと、メガホンを取ったデイミアン・チャゼル監督が語ってくれた。

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

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―劇中ではヒロインのミアが、才能がないことに悩みつつ、セブの支えを受けながら前に進んでいきます。お二人は、自分に才能がないと感じた経験はありますか?また、どんな人に後押しされましたか?

ゴズリング:たくさんあるよ。そして多くの人に助けられてきたね。結局のところ、(成功するには)運が必要なんだ。これまで才能に満ち溢れていても、運がない人を大勢見てきた。それはとても不公平なことだけど、努力と忍耐力はやはり重要なのさ。そして一生懸命に努力をすることによって、運を引き付けることができるんだ。

チャゼル監督:この映画を作っている時でさえ、やっぱりだめかと思う瞬間があったけど、そんな時には一人のキーパーソンが僕に自信を取り戻させ、前に進ませてくれたものだよ。そういった経験は、誰にでもあったんじゃないかな。ミアの「私には才能がないかもしれない」というセリフは、僕にとって最も心に響くものだったね。僕は自信満々でエゴにまみれている状態と、全く自信がない状態を行ったり来たりしているんだ(笑)。

ゴズリング:クリエイティブな人にはありがちなことだよね。往々にして、失敗が多いんだ。成功したぞという気分には、あまりなったことがないな…。でも、成功にたどり着こうとする、努力の過程こそが大事なんだよ。失敗のほうが多いけれど、その中にちょっとした成功がある、と言う感じだね。

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

―(ゴズリングに)来日会見で、「映画はスマホで見るものじゃない」と仰っていましたね。

ゴズリング:僕もスマホで見たことがあるから、非難しているわけじゃないよ(笑)。今後もスマホで見ると思う(笑)。でも、劇場での映画体験はなくなってほしくないんだ。特にこの作品は、「これは映画館で他の人と一緒に観たい。大きなスクリーンで観たい」と感じさせるものにしたかったんだよ。

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

―映画製作者としてのお二人に、この作品はどんな影響を与えるのでしょうか?

ゴズリング:長い間、僕はただ自分が見たいと思う映画を作ってきたんだ。というのも、観客が何を望んでいるか、僕にはさっぱりわからなかったからね。でもこの作品は、僕が観客のことをずっと意識していた、初めての作品だったよ。それと同時に、僕たちが見たいと思う映画を作っていたんだ。デイミアンはこの二つの事柄でバランスを取る能力に長けているね。つまり、自分の夢を実現しながらも、観客が望んでいるような形に持っていくことができるのさ。すごくわくわくする働き方だったね。

チャゼル監督:見える範囲の未来においては、自分が見たいものを作りたいし、そして大きなスクリーンで見なければならないものを作りたいと思っているね。誰が決めたのか知らないけど、今は大きなスクリーン向けの映画の定義が、とても狭くなっている。劇場に行って見るべきなのは、スーパーヒーローものや、リブートして13回目みたいな作品、あるいはアニメといったようにね。でもそうではなくて、すごく個人的な、自分の話であったり、自分の協力者の話といった、何かすごく小さなものを拡大して大きなスクリーン向けの叙事的な作品にするということには、とてもわくわくさせられるよ。

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

―劇中における「世間はジャズを死なせてやれと言うけれど、僕はそれを許さない」というセブのセリフが印象的でした。ミュージカルというジャンルも、ハリウッドでは最早死にゆくものです。このジャンルで成功を収めたことについては、どうお考えですか?

チャゼル監督:資金集めを行うときに嫌というほど気づかされたけれど、ミュージカルやジャズというジャンルは人気がないんだ。興行収入が見込まれないということも何度も言われてきた。だからなおさら、今こうやって成功を収めることができて、本当にラッキーだと思っているよ。普段目にしていないものでも、本当は面白いんだと気づかせてあげることも、映画の役割、映画ができることなんじゃないかな。この映画は、ジャズのファンやミュージカルのファンだけではなくて、ミュージカルが嫌いな人や、ジャズがラジオから流れてくると止めてしまうような人にも見てほしい。「こういうのって、ありなんだ」と思える、好きじゃない人にも楽しんでもらえる映画だからね。

ゴズリング:映画が作れただけで「勝った」という気持ちだったよ。撮影が終わった時にはみんなで手を叩き合って、「やったぜ!」という感じだった。もし人々に好かれなくても、自分たちが誇りに思える映画を作ることはできたと思えたんだ。でも公開されて、観客からこれほどの反応があって、何度も見に行っているリピーターも出てきてくれた。この作品の世界観が、受け入れられたということさ。こういった映画を見たいと思った人が、大勢いたということだね。それは僕たちにとっての励みになったよ。

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

―(ゴズリングへ)同世代の俳優がスーパーヒーロー映画に参戦する中、あなたは一貫してそうした作品と距離を取り、本作のように芸術性を追求した作品や、リアルな物語に取り組んできました。俳優として、どういった哲学をもって活動しているのでしょう?

ゴズリング:まだ哲学は作り上げている最中なんだ。単純に言えば、僕はデイミアンのように、何か大きなことを成し遂げようとする映画の作り手、これから伸びていく人々と仕事をしたいと考えているよ。そして、自分が今まで思っていた限界を超えて、何か大きなものや、自分の中の可能性を見つけられたり、自分とキャラクターの繋がりを見つけられる、そういったことを探りながら活動しているんだ。

(取材・文:岸豊)


映画『ラ・ラ・ランド』
公開中

監督・脚本:デイミアン・チャゼル『セッション』
出演:ライアン・ゴズリング『ドライヴ』、エマ・ストーン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、J・K・シモンズ『セッション』
提供:ポニーキャニオン/ギャガ
配給:ギャガ/ポニーキャニオン

セッション

セッション

出演者 マイルズ・テラー  J・K・シモンズ  ポール・ライザー  メリッサ・ブノワ  オースティン・ストウェル  ネイト・ラング  クリス・マルケイ  デイモン・ガプトン  スアンヌ・スポーク  マックス・カッシュ
監督 デイミアン・チャゼル
製作総指揮 ジェイソン・ライトマン  ゲイリー・マイケル・ウォルターズ  クーパー・サミュエルソン  ジャネット・ヴォルトゥルノ=ブリル
脚本 デイミアン・チャゼル
音楽 ジャスティン・ハーウィッツ
概要 一流のドラマーを目指し名門音楽大学に入学した青年が、鬼教師の常軌を逸したシゴキ指導によって心身共に追い詰められていくさまを、心揺さぶる熱き演奏シーンとともに描く興奮と衝撃の音楽青春ドラマ。主演は「21オーバー 最初の二日酔い」のマイルズ・テラー。共演は、本作の鬼気迫る演技でアカデミー助演男優賞をはじめ映画賞を総なめにしたJ・K・シモンズ。監督は、長編2作目の本作で一躍ハリウッド期待の新星となったデイミアン・チャゼル。全米屈指の名門、シェイファー音楽院に入学したニーマンは、フレッチャー教授の目に止まり、彼のバンドにスカウトされる。そこで成功すれば、偉大な音楽家になるという夢は叶ったも同然。自信と期待を胸に練習に参加したニーマンだったが…。

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マイルズ・テラー

生年月日1987年2月20日(30歳)
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J・K・シモンズ

生年月日1955年1月9日(62歳)
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出生地米・ミシガン・デトロイト

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