【インタビュー】トム・ヒドルストンが思う理想の男性像?「この映画のコングは僕の理想にとても近い」―映画『キングコング:髑髏島の巨神』

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トム・ヒドルストン

トム・ヒドルストン

誰もが知っているキャラクター“キングコング”。メリアン・C・クーパーアーネスト・B・シュードサックが監督した映画『キングコング』(1933年)にはじまり、その後も数多くのキングコング映画が作られてきた。しかし! 『キングコング:髑髏島の巨神』は伝説のモンスターが甦るだけの映画じゃない! 観たことのないキングコングの映画! 過去のコング映画のなかで最大級の31.6メートルの体長であること、コングが生息する髑髏島にはさまざまな怪獣が潜んでいること──知っているけれど知らない世界が描かれる。そんな髑髏島に乗り込む人間たちのアドベンチャーに挑むのはトム・ヒドルストン。彼が演じるのは、元イギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)の隊員にして調査遠征隊のリーダー、ジェームズ・コンラッドだ。

「俳優は考古学者のようなもので、演じるキャラクターの人生を掘り下げることが役づくりのひとつなんだ」と、ヒドルストンは語る。今回は1973年が舞台となっているため70年代を知ることから始まった。

(C)2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

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「僕は1981年生まれなので、自分が生まれる前の時代を調べることはとても興味深かった。政治的にも様々なことが起きた激動の60年代を経ての70年代は、冷戦時代でもあり、外交や政策が変わりつつある時代、今あるテクノロジーも始まったばかりの時代だ。コンラッドとしてその時代を生きることはどういう感覚なのかを理解しようとした。どの役にも言えることだけれど、その時代の新聞の見出しは何だったのだろう……と考えて、調べて、掘り下げいくんだ」

ジェームズ・コンラッドの役名にも意味があると言う。監督のジョーダン・ボート=ロバーツはこの映画に『地獄の黙示録』(フランシス・フォード・コッポラ監督)の要素も取り入れている。その原作である「闇の奥(Heart Of Darkness)」の著者ジョゼフ・コンラッドの名前を『キングコング:髑髏島の巨神』の主人公に与えた。ヒドルストンは「この映画は目覚めの旅でもある」と説明する。

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「小説『闇の奥』では、主人公マーロウがアフリカのコンゴ川を旅しているとき、文明に慣れてしまっている人間の脳は大自然のなかでどう反応するのかを描いている。そしてコッポラ監督は映画『地獄の黙示録』で、ベトナム戦争に参加していたアメリカ軍兵士を通して(比喩として)それを描いた。指揮官たちが想像もできないほどの苦労を兵士たちが経験していたことを描きたかったと思うんだ」

ヒドルストンは、人間が未知の世界に直面したときの思考回路を分析することによって、コンラッドというキャラクターを構築していった。

「この映画はアクション映画ではあるけれど、精神的な旅を暗示したかったのかもしれない。コンラッドをはじめ人々は世界を知りつくしたと思っている。でも、そうじゃなかった。コングと出会い、世界にはまだまだ説明できないことも謎もあることを突きつけられるわけだ。人類は地球を理解しきれていない──そういう静かなメッセージ、でもしっかりとした背骨(芯)のような深いメッセージがあるんだ」。また、物語の中盤から登場するジョン・C・ライリーの役にはマーロウという名前がつけられている。

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撮影はハワイ・オアフ島、オーストラリア・ゴールドコースト、ベトナム、3つの大陸をまたぎ6ヵ月かけて行われた。もともとアウトドア派のヒドルストン。普段もロケ地でもランニングを欠かさない彼にとって、大自然のなかでの撮影は「セットの撮影よりも断然、楽しかった」そうだが、もしも自分が髑髏島に連れて行かれたとしたら──「おそらく、1日ももたないだろうね(笑)」と、過酷な場所でもあったと、ベトナムの撮影をふり返る。

「ハノイから北西に2時間ぐらいのニンビンという所で撮影をしたんだ。そこは山があって河があって湖もあって、岩もつきだしている。とてもへんぴだけれどとても美しい場所。大変だったのは300名ほどのクルーが撮影地に無事にたどり着くことだ。道中がすでに冒険だった。1カットのためだけに険しいジャングルを通り抜けて4,000段を登ったこともあったよ」

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3週間のベトナムロケのうち6日間は、連日全身びしょ濡れ&泥まみれで沼を走り回る、そんな過酷な撮影もあった。コングの宿敵でありコンラッドたちが初めて見るどう猛な巨大生物、スカル・クローラーから逃げるシーンだ。「俳優って大変だろう? でも面白いんだ」と話す表情は少年のよう。厳しいスタントワークも自らこなしたヒドルストンをアクション監督は「スタントの力学と物理を完璧に理解するところまで到達していた、最高だ!」と賞賛している。

「僕は今36歳で、もう少ししたら肉体は下り坂になるだろうけれど、自分の身体の限界を知ることはとても良い経験だった。朝4時に起きて、その日の撮影のためにまずトレーニングをする。そして夕陽が沈むまで撮影を続ける。そういう生活が6ヵ月(10月〜3月)続いたけれど、ケガもなく、スタントにも挑戦できた。大変だったけれど、楽しかったね」。刀を巧みに使ったアクションシーンも必見だ。

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コンラッドはサバイバル術に長け、陸軍の経験もあり、何者をも恐れない度胸あるキャラクター。トム・ヒドルストンはこういう役もできるのか! と、演じる役の幅に驚かされる。すっかり定着した映画『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』両シリーズの悪役ロキをはじめ、最近は『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』では吸血鬼、『アイ・ソー・ザ・ライト』では伝説のシンガー、さらにドラマシリーズ『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』ではヘンリー5世を、シェイクスピア原作の舞台『コリオレイナス』など、毎回新しいトム・ヒドルストンを見せてくれる。作品選びのこだわりを聞いた。

「人は年齢を重ねるほどに経験豊かになり、伝えたいことも増えてくる。そのなかで僕はシェイクスピアとともに成長したいと思っているんだ。というのは、シェイクスピアは人生におけるすべての年代を理解し、いろいろな年代の人間像を表現している作家だからね。まずは恋人役から始まって、兵士、王様、父親、賢者、道化……彼が遺した役のすべてを演じていきたいという野望がある。だから役者として“幅がある”と言ってもらえるのはとても嬉しい。これからも、いろいろな役に挑戦していくつもりだよ」

トム・ヒドルストン

トム・ヒドルストン

数多くの役を演じてきたヒドルストンにとって、魅力的な男性、自身が目指す理想の男性像とはどんなものなのだろう。

「そうだな……優しさがあって尊敬できる男性は魅力的だ。自分の言動に責任を持つ男でもありたいね。そう考えると、この映画のコングは僕の理想にとても近いと思うんだ。見た目の恐さや破壊的な強さゆえに誤解されているけれど、実はコングは自分の力をうまくコントロールしているし、責任感もある。何よりも髑髏島を守っている守護神、守れる男はとても男らしくて魅力的だ。でも、コングはもう少しシャワーを浴びたほうがいいかもね(笑)」

(取材・文/新谷里映)


映画『キングコング:髑髏島の巨神』
2017年3月25日(土)日本公開

監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ
出演:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、MIYAVI、ジョン・C・ライリー、他
日本語版吹替キャスト:GACKT(主人公:ジェームズ・コンラッド役)、佐々木 希(ヒロイン:メイソン・ウィーバー役)、真壁刀義 [新日本プロレス](米陸軍兵士:レルス役)

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トム・ヒドルストン

生年月日1981年2月9日(37歳)
星座みずがめ座
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