世界のアートマーケットを知る! フリーズ・ロンドン体験レポート

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秀熊氏が撮影した会場風景。コレクターや関係者だけではなく、一般客も気軽にアートを楽しむ様子がわかる。

世界のアートマーケットを語る上で欠かせないのがアートフェア。世界最大規模のアートフェアのひとつFrieze London 2014(フリーズ・ロンドン2014)が10月15日〜18日まで開催された。「ビジネスという面からプレゼンテーションされるアートも知りたいと思った」という代官山 蔦屋書店アートコンシェルジュの秀熊麻衣氏は、ロンドンへ渡り、Frieze Londonを体感してきたという。

アートフェアとは?

アートフェアとは、いわゆるアートの見本市。世界中の名だたるギャラリーが一堂に会し、作品の展示・販売を行うため、世界中からアート関係者、アーティスト、コレクター、アートファンなどが集結する。秀熊氏が訪れたFrieze Londonは、ロンドンのアート雑誌『Frieze(フリーズ)』が主催するアートフェア。秀熊氏は、「日本でもアートフェアは行われていますが、規模とレベルが違う」と語る。

「海外のアートフェアで作られる価値体系によってアートの流行が生まれていくのだろうと実感しました」

Frieze Londonでアートフェアの醍醐味を体感

アートフェアの醍醐味は、なんといってもアートマーケットを肌で感じることができることだ。

「各ギャラリーがどのアーティストを推しているかで、これからどの作家・どの作品の値段が上がっていくのか、アートマーケットの傾向を推測することができます。また、Blum & Poe(ブラム・アンド・ポー。ロサンゼルス、ニューヨーク、東京にスペースを持つ世界的に有名な現代美術ギャラリー)は、菅木志雄さんの作品を多く出品されていましたが、近年海外で具体(1954年に大阪で結成された前衛芸術グループ)が注目を集めているので、引き続きニーズがあるのだと思います」

日本からは、Take Ninagawa、Taro Nasu、Taka Ishii Galleryなどのギャラリーが出展。ちなみに会場内で秀熊氏が気になったブースはGalerie Perrotin、Stephen Friedman Gallery、Sadie Coles HQ、The Modern Instituteだとか。

会期中はロンドン中にアートが凝縮

アートフェアは会場外も見逃せない。会期中はロンドン市街で各ギャラリーの力の入った展覧会が開催されている。

会場内で秀熊氏が使用したMAP。会場内をくまなく巡り、気になったギャラリーには丸印をしていたとか。

「主要なギャラリーがどのアーティストの個展をやっているのかは、アートマーケットを見る上でキーとなります。今年は、Victoria Miro(ヴィクトリア・ミロ)というギャラリーではWangechi Mutu(ワンゲチ・ムトゥ)の個展を、Sadie Coles HQ (サディコールズHQ)というギャラリーではMatthew Barney(マシュー・バーニー)の個展を開催していました」

同時期に開催されているアートオークションも見どころだ。

「ギャラリーが密集しているエリアを歩いていたとき、『Sotheby's(サザビーズ)』と書かれた黒い手提げ袋を持っている人がたくさんいたんです。おそらく、それを持っている人はほぼコレクターで、オークション会場とギャラリーを行ったり来たりしているんですよ。世界中のコレクターがアートを買いに集まってきているライブ感に感動しました」


体感したからこそ気づく、日本との違い

実際にアートフェアを体感し、秀熊氏は“アートを買う”というスタンスの違いを実感したそう。

「日常的にアートを楽しむことについて気構えが違う。楽しみ方がもっとラフで、皆それぞれの楽しみ方を持っているのを感じました。お買い物をしに来た街中に最先端の作品を展示しているギャラリーが軒を連ねていたり、テレビドラマの舞台に現代美術業界が普通に使われていたり。こういった日常があると、自然と文化レベルがどんどん上がっていきますよね。美術が文化としてスタンダードになっているからこそ、ポップミュージシャンのように、アーティストの名前が知られているんです」

また、同時に感じたのはアートに対する開放感。

「どのギャラリーに行っても、若い人や学生がスケッチをしたり授業を受けていたりしました。アートの最先端がある場所に先生が生徒を連れてくるんですね。日本では、学校の授業で現代美術の美術館やギャラリーにはあまり行きませんよね。生徒もアート云々ではなくビジュアルのおもしろさからアートに入っていく。気構えがないと感じました」

アートマーケットに関して、日本と海外の差があるのは事実。まずはギャラリーに足を運ぶなど、気軽にアートに触れてみることからはじめてみたらどうだろうか。日本でもアートマーケットを活性化させる秘訣は、身近なところにあるのかもしれない。

(文:岡崎咲子)

【代官山 蔦屋書店】
アートコンシェルジュ 秀熊麻衣 氏

都内ギャラリーでのサポートをした後、2011年に同店のコンシェルジュに。自身も現代アート作家として、現在も制作を続けている。アート界の最先端をチェックすべく、美術館だけでなくギャラリーをチェックすることをライフワークにしている。好きな日本人作家は大竹伸朗。今注目している作家はリー・キット。

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