兄弟対決で得たものとは? ゲキ×シネ『蒼の乱』早乙女太一インタビュー

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大盗賊:帳の夜叉丸(とばりのやしゃまる)役:早乙女太一

大盗賊:帳の夜叉丸(とばりのやしゃまる)役:早乙女太一

1980年に旗揚げしてから今年で結成35周年の人気劇団「劇団☆新感線」。その舞台を二十数台のカメラで完全収録し、映画館のスクリーンで上映する新感覚の映像エンターテインメント<ゲキ×シネ>シリーズの最新作『蒼の乱』が5月9日(土)より公開される。

2014年に上演された本作は、平安の世を舞台に、時代に翻弄される蒼真(そうま)と将門小次郎(まさかどこじろう)の壮大な歴史ファンタジー作品で、天海祐希、松山ケンイチ、早乙女太一、平幹二朗らをキャストに迎え、平将門の乱を新解釈で描く。

歴史劇、ミュージカル、コメディ、アクション、ラブロマンスと、さまざまな側面から観る者を揺さぶったこの舞台を、<ゲキ×シネ>では、最新のデジタル映像技術を駆使した編集とハリウッドでの再録音を経て映像化し、映画館でも体感することができる。

そこで、『蛮幽鬼』(2009年)、『髑髏(どくろ)城の七人』(2011年)以来、「劇団☆新感線」の舞台に3度目の出演となる早乙女太一に単独インタビューを敢行し、実弟の早乙女友貴との凌ぎを削る兄弟対決シーンの裏話や今後の目標について話を聞いた。

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─「劇団☆新感線」への3年ぶり3度目のご出演でしたが、オファーをいただいた感想を教えてください。

1回目、2回目と出演させてもらって、自分の力不足を感じました。どうにもこうにも思うようにできないし、キツいなと感じることが多かったので、『髑髏城の七人』が終わって、もう呼ばれないかもしれないなと思っていました。そういうのがあったので、オファーをいただいてとても嬉しかったし、その分今回はもっとできるようにしたいなと思いました。

「劇団☆新感線」は、自分の中で憧れの舞台なので、これまでは考えすぎてしまうことがあったのですが、それを考えすぎないように、自分ができることをできるだけ出せたらいいなと思って臨みました。

─幼い頃から舞台に出演されている早乙女さんですが、いつもの舞台と「劇団☆新感線」の舞台はやはり違いますか?

違いますね。色んなところでやってきた人たちが集まり、そういう人たちと一緒にできるっていう嬉しさもありますから。自分が最初に観た「劇団☆新感線」の舞台は『髑髏城の七人~アオドクロ』(2004年)だったのですが、そこに立っている人たちがとてもかっこよくて衝撃を受けました。あんなに照明がドンって当たったり、音楽がバンってかかったり、決めるところで見得を切ったりというのはなかなか普通の舞台ではできないですからね。そういう場に自分が立った時に思いっきりかっこよくやりたいなと思っていました。

─今回は過去二作品とは印象の違う、大盗賊の「帳の夜叉丸(とばりのやしゃまる)」役でしたが、役作りで参考にしたものはありましたか?

夜叉丸は、人と人との間に入る仲介役なので、その時は人を気遣うという意味で大人になった自分をイメージしていました。また、実際の生活では、間に入ることはあまりなく、どちらかというと誰かに自分を伝えてもらうことが多いので、いつも色々と気遣ってくれている自分のマネージャーさんを参考にしました。

また、夜叉丸は我が強い部分もあるから、とにかく気楽にやろうと思いました。どうしても頑張ったり、緊張したりするので、どれだけ力を抜いて、余裕があるように演じられるかという感じでしたね。

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

─いのうえひでのりさんの演出で、難しいものはありませんでしたか?

難しかったというか、登場シーンの台詞の言い方を指導していただいた時に、夜叉丸の立ち位置が一気に明確になりましたね。最初に台本を読んだ時は、謎の剣士でちょっとクールな感じかなと思いました。過去2回ともそういう役だったので、今回も「あ、またこういう感じか」と思ったんですが、違うとわかって嬉しくて。そこから演じる幅が広くなり、楽しくなりました。

─早乙女さんというと、これまではクールな役のイメージでしたよね。今後はどんな役に挑戦してみたいですか?

自分の公演ではクールな役が少なくなってきているので、今後は人が思ってるイメージとは逆の役をやってみたいですね。自分にはないものとか。好みで言えば、ヒーローより悪役の方がいいですね。だから(『アンパンマン』の)バイキンマンを極められたらなと(笑)。

─今回も殺陣が素晴らしかったのですが、上演中に心がけていたことはありますか?

地味な話になりますが、殺陣に関しては公演期間中はレベルを下げないことを気にしていましたね。『髑髏城の七人』の時は、ムラやナミがあって、正直良かった日と良くなかった日があったんですけど、今回はそれを無くそうと思いました。気分や疲れに流されずに、今の時点で一番いいものを常にキープしようと心がけました。

─今回の見所のひとつが、「劇団☆新感線」初参加となる弟の早乙女友貴さんとの対決シーンです。友貴さんへアドバイスをしたり、家で一緒に稽古したりしたのでしょうか?

ないです。稽古場では刀を合わせたことはあるんですが、家ではしゃべらないです。アドバイスというか…自分は全然優しくないんで、弟がかっこよくなれればっていうよりも、「こいつには負けられない」っていう考えのほうが強かったですね。そこは普通の共演者よりも意識したかもしれないです。どうしても刀の使い方や動きが似ているので、殺陣師の方が似ないように攻撃の仕方を工夫してくれました。

あと、弟は波がある状態だったので、「昔の太一だね」ってよく言われていたんですけど。僕は『髑髏城の七人』の時に殺陣師の方に、「殺陣がどう相手に影響を与えるかを考えて」って言われていたから、相手の感情を動かすために、どういう風に動き台詞を言えば、相手にとっていいきっかけになるかを思い出しました。だから弟にも「もっと毎日頑張れよ」とか、「波があるよ」とか言わずに、自分の殺陣でどうやったら弟がムキになるかなと考えながら毎日試していましたね。

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

─友貴さんのレベルを引き上げた感じですね。

弟は本当に気分屋なんですが、こっちが本気でいけば焦って返してくるし、そういう時の凄さを自分は知っているから。ただ、それが10公演中1〜2回しかないとなると意味がないので、できるだけ引き出したいと思って攻撃していましたね。

─天海さんと松山さんとは初共演でしたが、その感想は?

皆さんご存知の通り、天海さんは凄い方です。それは舞台上のお芝居だけでなく、稽古場から楽屋からすべて。仕事をする姿勢や皆を見ている力など、色んなところで学ぶところがありました。松山さんは舞台出演が今回で2回目ということもあり、キツい日もあったと思うんですけど、数ヶ月毎日あのパワーとあの声量で、エネルギーの大きさに感動しました。

─公演中に共演者の方と接して、何か触発されたということはありますか?

松山さんからすべての公演が終わった後に聞いた話があって。松山さんが演じた小次郎は、常にエネルギーを出して真っ直ぐに突き進んでいくという役だったんですけど、気持ちだけではなく技術でそれを伝えることにチャレンジしていたそうです。でもまだまだその技術が足りなかったと反省していました。天海さんもこの量の公演を毎回見事にこなしていて、その姿を見た時に感動しました。皆、常に自分と戦い、それぞれのやり方で挑戦しているんだなと思いました。

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

─今回の舞台から学んだことは?

真ん中に立つ人のエネルギーや姿勢を教えてもらいました。あれだけ大きい舞台を背負って真ん中に立っている人は、挑戦する勇気が必要で、失敗を恐れて自分ができることだけをやっても何も変わらないんだなと。舞台で色んな意味で挑戦することを学びました。

─ゲキ×シネ版の『蒼の乱』をご覧になった感想は?

自分が出ていると客観的に観られないけど、それでも楽しかったです。自分は戦いのシーンが多かったのですが、映像で観たらそれぞれの戦いの仕方や挑み方も違うし、戦う前の精神状態も分かりやすいですね。表情まで見えるので、細かいお芝居や心情の流れに気付いてより一層殺陣もドキドキしました。本当に笑ったし、かっこいいし、面白かったですね。

─ゲキ×シネの撮影をする日は事前に知らされるのでしょうか? その場合いつもの演技と違ってきますか?

知らせてくれます。なので、その時の一番良い演技をしたつもりです。常に毎日変化があって、いいものが見つかったり、こっちのほうが良いかと変えてみたり、試行錯誤しながらやってきた段階で一番いいものを出したと思います。でも上演期間の途中で撮影していたので、自分の最後の記憶とは違うんですよね。

─本作の見所を教えてください。

男性も女性も楽しめる内容で、共感するキャラクターも人それぞれ違うと思います。天海さんが女性の強さを存分に出しているので、男性でもかっこいいなと思ってもらえると思います。実際に生でやっているものを出しているので、映画とは違う、ゲキ×シネでしかない臨場感を感じてもらえたら嬉しいです。

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

─舞台だけではなく、最近は映画でも活躍されていますが、舞台と映画では面白さやテンションの違いはありますか?

全然違うと思うんですけど、俳優としての経験が浅いのでまだ正直分からないです。舞台と映画はスタイルが全然違うので、映画俳優ってすごい頭を使うんだなと思いました。頭の中で色々と整理して集中して演技をしなければいけないので難しいです。なんていうんだろ…舞台は体育で、映画は勉強している感じです。

─芸歴が長いですが10代の頃と比べて、仕事に対する考え方や取り組み方は変わりましたか?

一番明確なのは、10代では目標がなかったんですが、今は目標ができたというのが大きいですね。例えば、毎回舞台で何に挑戦するかという目標。10代の頃は楽しいということは一度もなかったのですが、目標ができたので、モチベーションも上がるし、今は本当に楽しんで仕事をやれています。

─今、何をしているのが一番楽しいですか? また、新しく挑戦してみたいことは?

映画を観るのは好きですね。観た回数が一番多いのは、北野武監督の『菊次郎の夏』です。特別何かがある訳ではないんですけど、観ると温かくなるというか、あの空気感が好きなんですよね。あとは、楽器ですね。あまり上手くないけど、ギターとかやりたいですね。それ一つでできるものを身につけたいなと。でもそれを仕事にはしたくないので、あくまでも趣味として楽しみたいと思います。

(取材・文:クニカタマキ)


ゲキ×シネ『蒼の乱』
5月9日(土)全国ロードショー

作/中島かずき
演出/いのうえひでのり
出演/天海祐希、松山ケンイチ、早乙女太一、梶原善、森奈みはる、粟根まこと、高田聖子、橋本じゅん、平幹二朗 ほか
配給/ヴィレッヂ/ティ・ジョイ
(C)2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線

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生年月日1991年9月24日(26歳)
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生年月日1967年8月8日(50歳)
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