[Alexandros]川上洋平のTSUTAYAで迷ったらコレを観よ!―絶対に風化させるべきでない問題を描いています『手紙は憶えている』

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『手紙は憶えている』

(C) 2014,Remember Productions Inc.

TSUTAYA常連の[Alexandros]川上洋平が新作DVDをレコメンド! 今月は、ナチスに家族を殺された老人の復讐を描いたサスペンスです。

『手紙は憶えている』

『手紙は憶えている』

アウシュヴィッツ収容所の生存者である認知症の老人。収容所の看守に家族を殺された彼が、友人の手紙を頼りに、今も生きる看守への復讐に向かう。

5.3 RENTAL
'15年・加、南アフリカ、メキシコ、独
監督/アトム・エゴヤン
出演/クリストファー・プラマー

⇒作品紹介・レビューを見る

絶対に風化させるべきでない問題を描いています

「デ・ニーロ vs アル・パチーノ」といううたい文句の映画があったりしますが、それ以上に高齢で渋いじいちゃんたちが悪戦苦闘を繰り広げる、演技対決が堪能できる映画がこちらでございます。

認知症が始まり、妻にも先立たれて介護施設で暮らす90歳のおじいちゃん、ゼヴ(プラマー)。そんなゼヴさん、実はアウシュヴィッツ収容所からの生還者。そこで家族を殺された過去を持つ彼は、同じく生還者のマックス(マーティン・ランドー)と「いつかナチスに復讐してやろうぜ!」とたくらむ。マックスから、家族を殺した男の名前が書かれた手紙を託され、男を捜す旅に出るのだが…。

題材が題材なだけにかなり重厚な雰囲気ではありますが、90歳の主人公が繰り広げる犯人捜しの旅は、ちょっと切なくコミカルでもある。ある男に脅され漏らしてしまったりする描写や、終始手が震えていたり、もの覚えが悪いといった描写はかなりリアルで、なんとも言えない悔しさが込み上げてくる。自分がこの年齢になって同じようなことができるのか? いや無理だろう。そんなことを考えながら観てしまいました。主役のクリストファー・プラマーはもちろんなのですが、彼に手紙を託すマックス役のマーティン・ランドーがよかった。『ピノキオ』のときの雰囲気はまだ残っていましたが、素敵な歳の取り方をされています。

ナチスの脅威があった時代を考えさせられる作品はたくさんありますが、個人的には、去年観た『帰ってきたヒトラー』や『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』を思い出しました。当時を描いた歴史ドラマではなく、現代におけるナチスの影響を描いています。絶対に風化させるべきではない問題。日本で言うと、それは原爆に通ずるものがあるかもしれません。

とはいえ、単純にサスペンスとしても楽しめます。激動の時代を生き抜いた者にしかわからないであろう、やるせなさ。そして、切なすぎるエンディングが不思議な涙を誘います。

◆PROFILE

[Alexandros]A写
ダイビングしました。気分はジャン・レノ。これはチンアナゴを探している私です。

ダイビングしました。気分はジャン・レノ。これはチンアナゴを探している私です。

[Alexandros]

'01年結成の4人組ロックバンド。メンバーは川上洋平(Vo&G)、磯部寛之(B&Cho)、白井眞輝(G)、庄村聡泰(Dr)。現在までにシングル14枚、アルバム6枚、映像5作品をリリース。

●今後のスケジュール
[ライヴ]
Tour 2016〜2017 〜We Come In Peace〜
■4月22日、23日 幕張メッセ国際展示場9〜11ホール
TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017
■5月20日 新木場・若洲公園

[Alexandros] オフィシャルサイト

手紙は憶えている

手紙は憶えている

出演者 クリストファー・プラマー  ブルーノ・ガンツ  ユルゲン・プロホノフ  ハインツ・リーフェン  ヘンリー・ツェーニー  ディーン・ノリス  マーティン・ランドー  ピーター・ダクーニャ  ジェームズ・ケイド  ソフィア・ウェルズ
監督 アトム・エゴヤン
製作総指揮 マーク・マセルマン  アナント・シン  モイセス・コジオ  マイケル・ポーター  ジェフ・サガンスキー  D・マット・ゲラー  ローレンス・ガターマン
脚本 ベンジャミン・オーガスト
音楽 マイケル・ダナ
概要 アトム・エゴヤン監督がクリストファー・プラマーを主演に迎え、アウシュヴィッツを生き延びた老人の復讐の旅路を描いたサスペンス・ドラマ。共演はマーティン・ランドー。最愛の妻に先立たれ、認知症も日々悪化していく90歳の老人ゼヴ。ある日、友人のマックスから1通の手紙を託される。そこには、目覚めるたびに記憶を失ってしまうゼヴのために、彼が果たそうとしていたある使命が詳細に綴られていた。2人はアウシュヴィッツ収容所の生存者で、ともに家族を収容所の看守に殺されていた。しかも、その犯人は身分を偽り、今ものうのうと生き延びていたのだ。手がかりは“ルディ・コランダー”という名前で、容疑者は4人にまで絞り込まれている。そこで車椅子で体の自由が利かないマックスに代わり、たった1人で復讐へと旅立つゼヴだったが…。

 作品詳細・レビューを見る 

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