The THIRTEEN 第二章の幕開け「EVIL MAD SCIENCE 」ツアーファイナル 2018.1.3@新宿ReNY【ライブレポート】

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正月早々のツアーファイナルで我々が目撃したものは、昨秋のインタビューでも明言されていた通り、まさしくThe THIRTEEN第二章の幕開けであった。

2015年に活動休止したSadieの真緒(Vo)と美月(G)がタッグを組み、2016年春に始動したThe THIRTEEN

そこから1年余の活動は、アンコールでの美月のMCを借りるならば「自由にやっていたつもりが、どこかでSadieと差別化せなアカンって囚われていた」という。その楔を解いて“悲しみ”への原点回帰を果たし、昨年10月に発表された1st EP『EVIL MAD SCIENCE』を引っ提げて2018年1月3日、即ち“13=The THIRTEEN”の日に行われた全国ツアーの最終日。

ポジティブなアッパーチューンで共に騒いで楽しむライヴから、痛みや悲しみを秘めた楽曲で魅せるステージへとモードチェンジを図り、改めてThe THIRTEENの真髄を確認させた2時間をレポートしたい。

The THIRTEEN

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ファイナルの幕を開けたのは『EVIL MAD SCIENCE』の1曲目でもある「Pain after Pain」。シンフォニックなサウンドに響き渡る真緒の咆哮は、いわば第二章の象徴でもあり、ドロリとヘヴィなビートで場内をうねらせながらも歌い上げる“変わる愛見送って”のワードに彼が歌を、想いを向ける相手は目の前にいるオーディエンスだけではないことを知る。

そこから「いけるか東京!」とEPのリード曲「BITES THE BLACK」へと疾走感たっぷりに雪崩れ込めば、皮切りの“此処に今が在るそれが全て!”にフロアは一気に沸騰。そんなバンドとファンの信頼関係の厚さは、続く「Jesus Christ’s confession」で自然と湧き上がる声と拳、それでも「声!」と美月に煽られてさらに音量が上がる掛け声からも明らかだ。

「Jesus~」からのブロックでは一昨年の1stアルバム『PANDEMIC』の収録曲が並び、従来通り声と拳を求めてゆくのも変わらないが、最大の違いはその動機。「犯行声明」では歌詞をアレンジして「存在を証明しろ!」と煽り、「KAMIKAZE」ではサビの“誰も彼もが存在示していいと”をとりわけ力強く訴える。つまりは声も拳も単に暴れるため/楽しむためのツールではなく、此処に生きて存在することを証明するための手段。だからこそ「生きてるか!」といういつもの問いかけも、これまで以上に重い説得力を持って胸に響くのだ。

2年前の1stリリース作に、既にそんな文言が並んでいたことを考えると、何やら運命めいたものを感じてしまうが、裏を返せばどんなに歌う場所や曲調が変わっても、真緒の持つ根本的な世界観は常に一貫しているということなのだろう。

真緒(Vo)

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妖艶なライトを浴びて真緒がセクシーに揺らめくシャッフル曲「PSYCHOPATH BILLY」に、異世界に足を踏み入れた女性目線の「シンデレラ」では、ノースリーブの衣装にロンググローブ+ビジューという装いもあって、その姿が娼婦の誘いのようにも。

続いて、荘厳なピアノから“土へと還れ”と歌うヘヴィバラード「Whisper in silence」でオーディエンスを釘付けにすると、そのままピアノで「Mellow」へと繋ぐ。壮大なストリングスアレンジの施されたメロディックな楽曲は、このツアーで初公開された新曲で、今、現在のThe THIRTEENのモードが“歌”にあること――即ち、楽曲を通して訴えることにあると示すもの。

結果、ギタリストである美月のアクションは以前に比べると控えめなものとなり、あくまでも演奏で支えることに徹する方向へとシフトチェンジしていたのも特筆すべき点だろう。女性的な艶めかしさから重い現実を突きつけるブロックで、そのスタンスは特に効果を発揮し、重苦しい空気にジッと息を詰めてステージに見入るフロアの様子が印象的だった。

だからこそ、そこから一転「存在を証明しろ! 生きてる声を聞かせてくれ!!」と始まった本編ラストブロックの爆発力は甚大なもの。「しっかり届かせてくれ!」と真緒がマイクで胸を叩いたロストラブソング「WHITE DUST」では、“私は生きる”というサビの叫びに、何かを失ったときこそ“生”を表明するチャンスなのだと実感させられる。

その後もジャンプにヘッドバンギング、1stシングルの「LIAR.LIAR.」ではkazu(サポートB)のうねるベースに乗って手拍子で“大嫌い”を大合唱と、フロアを巻き込んでの一体感を創出。さらに「Abnormal Bullets」で一斉に身体を折り畳む景色は、まさにThe THIRTEEN自身の存在証明と言えるだろう。

美月(G)

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最後はRyo(サポートDs)のドラマティックなプレイを受けて、真緒が語りかけるように、また叫ぶように美旋律で歌い上げる「MONTAGE」で締めくくるが、中でもCメロの“去ってゆく誰かこそ 見送らず愛して”は、今後のThe THIRTEENの鍵となるフレーズ。

後に続く歌詞を借りるならば“少なからず手に入れたもの”を、つまりはオーディエンスに与えてきたものを持つ彼らだからこそ、その“過去”を否定しないために“現在”を受け入れる強さを持つ必要があるのだ。そんな悲壮な決意表明を籠めた曲だけに、同じようにメッセージ性の強い楽曲と並べられれば、もっと劇的な威力を生み出せただろうというのが、この日、唯一もどかしく感じたところ。肉体発散型から精神魅了型へとスタイルチェンジした第1作目が『EVIL MAD SCIENCE』であるがゆえ、彼らの思い通りのステージを創り出すには、それに見合ったパーツ=楽曲が未だ足りないのが正直なところである。しかし、そのもどかしさは、終演後に今後の期待へと変わってくれた。

「1月3日って、まだ忙しいんですよね? 家族と和気藹々してる頃だと思うんですけど、それでも来てくれて嬉しいです。ってことは、そのぶん思い出に残ると思うんで、最後の最後まで…………暴れて帰ってください! 暴れ始めようぜ! 狂い始めようぜ!」

登場するなりスッピン+萌え袖気味のパーカーで、子供のようにボソボソと話し始めた真緒が、MCの途中で突然豹変したアンコール。メジャーコードの明るく弾けるアッパーチューン=The THIRTEENの第一章で、本編とは丸っきり異なる世界を展開すれば、フロアでも笑顔のモッシュが繰り広げられる。

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ラストの「KILLER MAY」ではお立ち台で真緒が美月を抱き寄せ、kazuがドラム台に足をかけてRyoとアイコンタクト。今のバンドの充実ぶりを象徴する画として、その様が実に美しく目に焼きついた。そして演奏を終えると「囚われるのはナシで、自分らの思うカッコいいものをやろう!と決めて回ったツアー。自分の中ではずっと“悲しみ”というものが流れていて、今回、心からライヴができました」と美月が、「来てくれるみんなを少しでも強くしたい。もっともっと尖っていきます」と真緒が頼もしく宣言してくれた。

二人が退場すると、天井から下りてきたスクリーンで今後の予定が公開。まずは3月21日の2周年ライヴ、2ndEP『【URGE-アージ‐】』の4月リリース、それに伴う5月3日からの全国ツアーあたりはオーディエンスも想定内であったろう。

驚くべきは、その後さらに3rdEP『【LAMENT‐ラメント‐】』の10月リリースと全国ツアー、おまけに12月21日のツアーファイナルまで発表されたこと。丸々1年先のスケジュールまで告知するというのは、『EVIL MAD SCIENCE』に始まった新たなスタイルを、3作で1年かけて表現してゆくのだという意気込みの表れに他ならない。“URGE=衝動”と“LAMENT=嘆き”を掲げて2018年、The THIRTEENが描く物語に期待は高まるばかりだ。(TEXT:MOTOKO SHIMIZU PHOTO:Jun Tsuneda(hôzvki))

2018.1.3新宿ReNY セットリスト

01.Pain after Pain 02.BITES THE BLACK 03.Jesus Christ's conffesion 04.PHANTOM PAIN 05.犯行声明 06.KAMIKAZE 07.PSYCHOPATH BILLY 08.シンデレラ 09.Whisper in silence 10.Mellow 11.WHITE DUST 12.CHAINSAW 13.Junky Monkey Boogie Down 14.LIAR.LIAR. 15.Abnormal Bullets 16.MONTAGE 17.GIRLS BE AMBISIOUS 18.Mr.BRAVEMAN 19.STUPID 20.GAMUSHARA 21.KILLER MAY

The THIRTEEN 2nd Anniversary live2018【Amazing Bruise】

2018年03月21日(祝・水) SHIBUYA O-WEST

LIVE TOUR 2018 Urge to live born from Urge to die

05月03日 (祝・木) 池袋EDGE
05月04日( 祝・金) 名古屋ell.SIZE
05月12日(土) 西川口Hearts
05月13日(日) 横浜BAYSIS
05月18日(金) OSAKA RUIDO
05月19日(土) OSAKA RUIDO
05月26日(土) 柏ThumbUp
05月27日(日) HooK SENDAI
06月02日(土) 浜松FORCE

TOUR FINAL
06月08日(金) 新宿LOFT

LIVE TOUR 2018 A cry of lament under the grief

11月03日(土) SHIBUYA REX
11月04日(日) SHIBUYA REX
11月09日(金) 名古屋HeartLand
11月10日 (土) 大阪VARON
11月16日(金) HooK SENDAI
11月24日(土) 広島BACK BEAT
11月25日(日) 岡山PEPPERLAND
12月01日(土) 静岡Sunash
12月06日(木) 札幌COLONY
12月07日(金) 札幌COLONY
12月15日(土) 福岡DRUM SON
12月16日(日) 福岡DRUM SON
※追加公演後日発表

TOUR FINAL
12月21日(金) SHIBUYA WWW

The THIRTEEN リリース情報

2nd EP「URGE -アージ-」

2018年4月発売

The THIRTEEN MOBILE SITE

The THIRTEEN オフィシャルサイト

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